野球のメジャーリーグベースボール(MLB)では、優秀な成績を収めた選手・球団を賞やトロフィーで表彰している。ナショナルリーグとアメリカンリーグのリーグ優勝球団、ワールドシリーズを制覇した球団にはトロフィーが贈られる。全米野球記者協会、コミッショナー事務局、スポンサー企業などの組織は、打撃・投球・守備などで卓越した成績を記録した選手を表彰している[1]。
最優秀選手賞は、通常はMVPと略されて呼ばれる。1931年から全米野球記者協会 (BBWAA) がMVPの表彰を始め、現在に至る。また、MVPはオールスターゲーム、リーグチャンピオンシップシリーズ、ワールドシリーズでも選出される。打撃ではシルバースラッガー賞やハンク・アーロン賞、投球ではサイ・ヤング賞やローレイズ・リリーフマン賞、守備ではゴールドグラブ賞などの賞がある。優秀守備選手賞
が2012年に制定された最も新しい賞である[2]。コミッショナーは自身の裁量で、歴史的偉業を達成した選手や球団を特別表彰することができる。コミッショナーズ・トロフィーは、コミッショナーからワールドシリーズの優勝球団へ贈られる。ワールドシリーズはアメリカンリーグとナショナルリーグのリーグ優勝球団によって1903年以降ほぼ毎年行われている。例外は1904年と1994年で、1904年はナ・リーグのニューヨーク・ジャイアンツがア・リーグのボストン・アメリカンズとの対戦を拒否、1994年は選手会によるストライキのため中止された[3]。
ワールドシリーズは現在、7回戦制で行われる。勝利チームにはコミッショナーズ・トロフィー、勝利チームの各選手には指輪が贈られる。トロフィーは、1967年から贈られるようになった[4]。
現在のトロフィーは、アメリカンリーグとナショナルリーグの合計チーム数を表す30のペナントが立つデザインとなっている[4]。NHLのスタンレー・カップ [5]、NFLのヴィンス・ロンバルディ・トロフィー[6]、NBAのラリー・オブライエン・トロフィー[7]とは異なり、北米4大プロスポーツリーグの中では唯一、トロフィー名に特定の人物の名が冠されていない。 ウォーレン・ジャイルズ・トロフィーは、ナショナルリーグの優勝チームに毎年贈られる。名前の由来となったウォーレン・ジャイルズは、1951年から1969年にかけてナショナルリーグ会長を務めた。 ウィル・ハリッジ・トロフィーは、アメリカンリーグの優勝チームに毎年贈られる。名前の由来となったウィル・ハリッジは、1931年から1958年にかけてアメリカンリーグ会長を務めた。 最優秀選手賞 (Most Valuable Player Award、MVP) は、MLBにおいて最も活躍した選手を表彰するものである。アメリカンリーグとナショナルリーグからそれぞれ1人ずつ選出される。1931年より全米野球記者協会の投票となり現在の形となった。基本は全選手が対象となるが、投手にはサイ・ヤング賞があるため、通常は打者を対象とした賞である。例外で投手が受賞することもある。 サイ・ヤング賞(Cy Young Award)は、最も活躍した投手を表彰する賞で、アメリカンリーグとナショナルリーグからそれぞれ1人ずつ選出される。
ウォーレン・ジャイルズ・トロフィー
ウィル・ハリッジ・トロフィー
個人への賞
最優秀選手賞詳細は「最優秀選手賞 (MLB)」を参照
サイ・ヤング賞詳細は「サイ・ヤング賞」を参照