この項目では、松下電器の開発したVTRの形式について説明しています。その他の用法については「MII (曖昧さ回避)」をご覧ください。
「Panasonic M2」とは異なります。
MIIのロゴ
MII(エムツー)は、松下電器がNHKと共同開発したアナログコンポーネント記録の放送業務用カセット式VTR。1985年にNHK各放送局で使用開始、1986年に発売されている。 M規格の後継として、メタルテープを採用し高画質化を図った。テープ幅は1/2インチでベータカムや家庭用VHS、Betaと同じではあるがハーフは独自設計で、先に松下電器がVHSカセットをベースとして発売した放送用VTR「M規格」(通称「Mビジョン」)とは互換性がない。ローディングメカニズムもVHS・M規格のMローディング方式を改め、より操作性に優れたU規格・Beta・ベータカムと同一のUローディング方式を採用している。 ソウルオリンピック公式記録ビデオ方式に選ばれ、NHKには大量導入された。また松下電器以外では、日本ビクターからも発売された。しかし、既にソニーのベータカム方式が世界中の放送局で事実上の標準方式となっており、その後メタルテープを採用したベータカムSPの登場で追随された事もあってNHK以外ではベータカムの牙城を崩すことはできなかった。尚、NHKは昭和期からベータカムシリーズも取材用として並行運用しており、2017年現在ベータカムの流れを汲むHDCAMシリーズで取材を行うこともある。 1991年には放送用から業務用へ路線変更され、価格を大幅に下げた新ラインナップ「MIIプロマインド」シリーズを発売して再出発。それまでS-VHSやU規格が主流だった中小プロダクションや企業、松下電器の資本が入ったケーブルテレビ局などにもアナログコンポーネントVTRが普及するきっかけを作った。松下電器はその一方で、放送業務用の後継規格としてD3-VTRを開発・発売した。 テープパターンは上端より その後、ソニーからも対抗として放送用ベータカムから機能を省略して低価格化した業務用「2000PRO」シリーズが発売されている。
概説
シリンダ直径:76mm
シリンダ回転数:30rps
オーディオチャンネル1
オーディオチャンネル2
ビデオトラック(262.5H)
コントロールトラック
タイムコードトラック
ギャラリー
MIIの製品例
S-VHS、MIIカセットと他の共通フォーマットとの比較
MII、VHS、および S-VHS カセットの表面の比較
MII、VHS、および S-VHS カセットの裏面の比較
AU-65-P VCR 正面
AU-65-P VCR
MIIテープ再生中のローディング機構
関連項目
M規格
U規格
BETACAM
ビデオテープレコーダ
表
話
編
アナログ
2インチ(1956)
VERA(英語版)(1958)
ソニー2インチヘリカルVTR(英語版)(1961)
Ampex 2 inch helical VTR(1962)
タイプA(英語版)(1965)
CV-2000(1965)
AKAI(英語版)(1967)
Uマチック(1969)
EIAJ-1(1969)
カートリビジョン(1972)
フィリップスVCR(英語版)(1972)
Vコード(1974)
VX(1974)
ベータマックス(1975)
IVC(英語版)(1975)
タイプB(英語版)(1976)
タイプC(1976)
VHS(1976)
VK(英語版)(1977)
SVR(英語版)(1979)
Video 2000(1980)
CVC(英語版)(1980)
M規格(1981)
VHS-C(1982)
BETACAM(1982)
8ミリビデオ(1985)
MII(1986)
S-VHS(1987)
S-VHS-C(1987)
EDBeta(1987)
Hi8(1989)
Ruvi(1998)
デジタル
D1(1986)
D2(1988)
D3(1991)
DCT(英語版)(1992)
デジタルBETACAM(1993)
D5(1994)
Digital-S(D9)(1995)
BETACAM-SX(1996)
Digital8(1999)
MPEG IMX(2000)
MICROMV(2001)
HD
HDVS(英語版)(1984)
UNIHI(1989)
W-VHS(1994)
HDCAM(1997)
D-VHS(1998)
D6(2000)
HDV(2003)
HDCAM SR(2003)
ビデオディスク
アナログ
Phonovision(1927)
Ampex-HS(1967)
TeD(1975)
LD(1978)
CED(1981)
VHD(1983)
Laserfilm(1984)
CDビデオ(1987)
デジタル
ビデオCD(1993)
MovieCD(1995頃)
DVD(1996)
MiniDVD(1996頃)
DVD-Video(1997)
CVD(1998)
SVCD(1998)
MVDISC(2000)
EVD(2003)
HVD(2004)
FVD(2005)
UMD(2005)
VMD(2006)
NVD(2009)
HD
MUSE Hi-Vision LD(1994)
HD DVD(2001)
BD(2001)
PFD(2004)
HVD(2007)
CBHD(2008)
UHD BD(2015)
デジタル
メディア複数
DV(1995)
DVCPRO(1995)
DVCAM(1996)
DVCPRO50(1997)
DVCPRO HD(2000)
テープレス
Editcam(1995)
XDCAM(2003)
MOD(英語版)(2005)
AVCHD(2006)
AVC-Intra(2006)
TOD(2007)
iFrame(英語版)(2009)
XAVC (2012)
ソリッドステート
P2(2004)
SxS(英語版)(2007)
GF series(2008)
SR Memory(2011)
AXSメモリーカード(2013)
フィルム録画
Kinescope(1947)
Electronicam kinescope(1950代)
Electronic Video Recording(1967)
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