MADLAX
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MADLAX
ジャンル
美少女ガンアクション
アニメ
原作ビィートレイン
監督真下耕一
シリーズ構成黒田洋介
脚本黒田洋介
キャラクターデザイン大澤聡、芝美奈子、宮地聡子
メカニックデザイン寺岡賢司
音楽梶浦由記
アニメーション制作ビィートレイン
製作ビクターエンタテインメント
放送局テレビ東京テレビ大阪AT-X
放送期間2004年4月 - 9月
話数全26話
小説:旅する少女と灼熱の国
著者藤原征矢
イラスト田上俊介
出版社ホビージャパン
レーベルHJ文庫
発売日2011年6月1日
テンプレート - ノート
プロジェクトアニメ
ポータルアニメ

『MADLAX』(マドラックス)は、2004年テレビ東京ほかにて放送されたテレビアニメ。全26話。
概要

タイトルは、監督の真下耕一英語の「MAD」と「reLAXed」を組み合わせた造語である[1]。人間が心に抱える二面性を表現しており、「引き裂かれた人間性」がテーマとなっている[1]。脚本は、黒田洋介シリーズ構成を経て全話を担当している。

2001年放送の『ノワール』、2007年放送の『エル・カザド』は、本作と併せて「美少女ガンアクション三部作」と称されている[1]。その第2作目に当たる本作は、三部作の中で最もシリアスかつ激しいガンアクションが展開され、主人公のマドラックスが踊るように立ち回る作品となっている。また、物語も難解であるが、その分だけ張られた伏線の数も最多となっている。オープニングテーマ「瞳の欠片」の歌詞も伏線となっており、どう解釈するかは視聴者によるところが多い。

なお、三部作の中で唯一、テレビ大阪でも放送された[注 1]

2005年5月21日発売のムック本『MADLAX the Bible』以降は目立った動きが無かったが、2011年6月1日にはスピンオフ小説『旅する少女と灼熱の国』がHJ文庫より発売された(詳細は#関連書籍を参照)。

2018年現在は、バンダイチャンネルで全話のネット配信が行われている(第1話のみ無料、第2話以降は有料)[2]
ヤンマーニ
第1話で肌も露な
ドレスへ着替えて敵とのガンアクションを展開し、最後に残った敵のボスを独特のポージングと共に射殺するマドラックスをはじめ、彼女の戦闘シーンで流れる挿入歌「nowhere」のコーラス部分では、本作のファンの間で「ヤンマーニ」と称される謎のフレーズが連呼されている。「nowhere」の作詞・作曲・編曲を担当した梶浦由記はこのフレーズについて、『MADLAX the Bible』で「造語ですので、聞こえたままの響きが正解だと思っていただければ」と語っている[3] が、該当部分の歌詞は公表されておらず、不明となっていた。しかし、梶浦は2011年にラジオ番組へ出演した際、このフレーズが実は「ヤッラーヒ」であったことを告白している(詳細は梶浦由記#音楽性を参照)。一方、上記の第1話を中心に寄せられたファンの反響を受ける形で制作者側も「ヤンマーニ」を使用していたため、結果的には公認フレーズとなった(DVD Vol.3 の解説絵、DVD Vol.8 の解説文、『MADLAX the Bible』のサブタイトル、DAMにおける「nowhere」などで使用されている)。なお、黒田はアニメ雑誌「月刊ニュータイプ」2006年1月号で、「初めに断っておきますが、文章の出だしに『ヤンマーニ』と書きましたが、本当は『ヤンマーイ』と歌っているそうです。ビクターエンタテインメントさんから聞いた情報ですので間違いないと思われます」と語っている[4] が、梶浦は後日の自身のブログで、「とりあえず何と言っているかはご想像にお任せ致したく思っているのですが、『ヤンマーイ』で無い事だけは保証します」と否定していた[5]2019年2月に開催された犬フェス!FictionJunction YUUKAが「nowhere」を披露した際、コーラスとしてこのフレーズを歌った貝田由里子織田かおりは、ツイッターで「ヤンラーイ」と表記している[6]
他作品とのリンク
作中で使用されている通貨単位は2003年放送の『ガングレイヴ』と同じ「ユール」(ユーロのもじり)であるほか、2005年放送の『極上生徒会』には本作に登場する先進国の名を冠した「ナフレス諜報機関」の工作員が登場するなど、黒田が脚本を担当した他作品とのリンクが見られる。
ストーリー

近代化を推し進める政府の国王派と、それに反発する反政府組織ガルザとの間で12年の長きに渡り内戦を続ける、ガザッソニカ王国。そこでは、マドラックスと名乗る美少女エージェントの名が、政府軍兵士とガルザのゲリラ双方に浸透していた。

子供のあどけなさを残す顔立ちと大人の色気を醸す肢体を併せ持ち、驚異的な戦闘能力で恐れられるマドラックスに、秘密組織アンファンのエージェントであるカロッスア・ドーンが着目する。マドラックスに遭遇しながら唯一生き残った政府軍の女性士官リメルダ・ユルグを配下に加え、執拗にマドラックスの行方を追うカロッスアの背後には、謎の男フライデー・マンデーの存在があった。

一方、ヨーロッパのような街並みを持つ先進国ナフレスではマーガレット・バートンという美少女が、メイドのエリノア・ベイカーと元家庭教師で隣人のヴァネッサ・レネに見守られながら、何不自由ない生活を送っていた。しかし、マーガレットは12年前に父へ会いに行く途中、母と飛行機事故に遭いながら無傷の単身で帰宅したうえ、事故以前の記憶をすべて失なうという現実的にはあり得ない事態に遭遇していた。そのため、ヴァネッサとエリノアはマーガレットの身に何があったのか、ひそかにその真相を気にかけていた。

マドラックスとマーガレットは対照的な生活を送っていたが、マーガレットが自宅で見つけた赤い本の秘密を探り始め、ヴァネッサが内戦の原因を探るためにガザッソニカへ飛んだことで、隠されていたマドラックスとマーガレットの接点が徐々に明らかとなり、運命が動き始める。

12年前、マーガレットの身に起こった「真実」とは何か。フライデーが唱える「本質」とは何か。そして、「本質」を巡り更なる数奇な運命に導かれるマドラックスとマーガレットを、運命の末に待ち受けるものとは何なのか。
キャラクターと地名
ガザッソニカ王国

1999年に始まった内戦が12年続いている(第3話での情報屋の台詞より)。親衛隊の隊長などアンファンに協力し、仕組まれた内戦と承知で従軍している国民もいる。また国内では戦闘が行われていない非武装地域もある。
マドラックス
- 小林沙苗本作のメインヒロイン。幼少時に戦火の中を彷徨っていたところをSSSに拾われ、凄腕の雇われエージェントとなった。彷徨っていた当時の記憶は失われており、そうなった理由も覚えていないが、「マドラックス」という単語だけは覚えていたため、それを自分の名前にしている。拳銃の扱いに長けており、並外れた身体能力と併せて非常に高い戦闘能力を持つほか、長距離狙撃パラシュート降下[7]、サイレントキリング、読唇術などにも高い技能を見せている。任務については敵を殺害することに躊躇しない反面、依頼者には親身になって接する傾向があり、特にヴァネッサとは意気投合して親密な関係となった。愛用の拳銃はSIG P210(英語版)。好きな料理はパスタ。物語終盤には、12年前に「真実の扉」が開かれた際にマーガレットの「父を殺したくない」「生き残りたい」という気持ちから具現化した、彼女の分身のような存在であることが明かされる。理屈では説明が付かない神出鬼没さや敵弾からの回避能力に加え、常人なら動けなくなるほどの負傷から短時間で無傷となって復帰できるのも、そのためであった。
リメルダ・ユルグ
声 -
久川綾ガザッソニカ軍のエリート部隊である親衛隊の女性士官で、階級は中尉。狙撃の技量は親衛隊トップと噂され(第3話)、同じ親衛隊員たちと対峙しながら脱走をやり遂げる(第18話)など近接戦闘にも優れる。陸軍司令官暗殺事件(第3話)でマドラックスと対峙して以来、彼女を追う。PSG-1を愛用しており、近接戦ではベレッタM92[注 2]を使用する。マドラックスに迫る高い射撃能力を持つことから、彼女には「こわいひと」と呼ばれている。同じくマドラックスに興味を持つカロッスアの指揮下へ入り、個人的にも親密な関係となる。元々は戦火による天涯孤独を経て入隊した(第18話)忠実な軍人であったが、やがてマドラックス本人に固執するようになり、ついには彼女に銃を投げ渡して味方の政府軍部隊を全滅させて1対1の対決に持ち込んだほか、マドラックスに同行するヴァネッサを殺そうとするまでに至る(第17話)。マドラックスから内戦の真相を知らされた後は軍やアンファンを離反し、単独でマドラックスを追う。
SSS(スリースピード)
声 -
浦山迅マドラックスに仕事を与える謎のエージェント。マドラックスと直接会うことはなく、電話でしか話さない。第1話で目から下の横顔は出たが、全体像は登場しなかった。『MADLAX the Bible』には、全体像の設定資料が載っている[要ページ番号]。
コースラン4世
ガザッソニカ国王。劇中では「偉大なる指導者」など呼ばれるか、報道官声明で名のみが言及される。


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