映画『ウルトラ6兄弟VS怪獣軍団』で語られた設定ではM78星雲は暗黒宇宙の裏側に存在し、その中の6900万個の星の一つが光の国であり、地球の直径の約60倍、300ほどの都市を有し、太陽はない代わりに地下に設置されている900台の原子力発電所で作られているプラズマエネルギーを使用しているとされている。
近年では、星自体が「光の国」=「ウルトラの星」と呼ばれるようになり、「ウルトラの国」は光の国の最大規模の都市の名称として扱われるようになった。 地球の約60倍の大きさを持ち、M78星雲内に存在する惑星[1]。元はウルトラ太陽系の一部を構成するごく普通の惑星で、そこに住む人々もかつて地球人と同一の存在だったが、26万年前に太陽の超新星爆発で光が失われると、生き残った科学者たちは人工太陽プラズマスパーク[注釈 2]を開発する。しかし、まもなく発生した事故により、プラズマスパークが発する放射線「ディファレーター光線」に研究員2人が被曝してしまう。ただちに行われた分析・調査の結果、研究員2人への悪影響はないことが確認されたが、彼らの身体は強化され、必要に応じて怪力を出せる、破壊光線を発射できる、巨大化できるなどの超能力を得たことが判明する。星を治めていた、優れた政治家にして科学者であるウルトラの長老はこのことを受けて人々にディファレーター光線の照射を行い、超人のウルトラ一族が誕生した。ディファレーター光線は自然の恒星もわずかながら放射しているが、変身後のウルトラ一族はディファレーター光線の少ない場所では生命維持にすら支障をきたすようになったため、カラータイマーが開発された。 それから23万年後、エンペラ星人率いる怪獣軍団が光の国を襲撃するウルトラ大戦争が勃発し、若き日のウルトラの父(当時の名はウルトラマンケン)をはじめとする多くのウルトラ戦士たちが立ち向かった。長い戦いの末、ウルトラベルの奇跡によって怪獣軍団を撃破し、その勝利を記念してウルトラタワーが建設された。その後、宇宙の平和を守るためにウルトラの父を初代隊長としてウルトラ戦士たちが集結して結成されたのが、宇宙警備隊である。 王女としてユリアンが登場することから王制であることがうかがえるが、誰が王なのかは不明[注釈 3]。書籍などでは「ウルトラの父が大統領のような存在」という記述もある[6]。 『ウルトラセブン』第25話におけるポール星人の発言からウルトラの星に冬は存在せず、ウルトラ一族は寒さに弱いとされている(そもそも四季が存在しない)。しかし、冷凍状態になって活動停止に陥ることはあっても死ぬことはない。また、『ウルトラマン80』第3話における矢的猛 / ウルトラマン80の発言から、アルバイト制度や通貨の存在、(楽器があることから)音楽の文化があることも判明しているほか、ウルトラ星人という呼称も用いられている。小学館コロタン文庫の『ウルトラ怪獣全百科』(p331)では通貨単位は「ウラー」であり、1ウラーは日本円に換算するとおよそ30円に相当するとの記述がある。 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』ではさらに詳細な描写がされており、プラズマスパーク・タワーを中心として内側を向いた殻状の大地が球形に重なった構造になっている[注釈 4]。エネルギーはすべてプラズマスパークに依存しているため、ウルトラマンベリアルによってエネルギーコアを奪われた際にはウルトラの星全体がウルトラ戦士たちと共に氷結してしまい、難を逃れた初代ウルトラマン、ウルトラセブン、ウルトラマンメビウスは巨体はおろかウルトラ戦士としての超能力も維持できず、エネルギー節約のために人間体となっている。逆に、地球人にとってプラズマスパークの光は強過ぎるため、復旧後の光の国を訪れたZAP SPACYの隊員たちは、宇宙港に張られた防護シールドによるバリア空間の外には出られなかった。また、『ウルトラ銀河伝説』は舞台が光の国ということから、『ウルトラマンG』『ウルトラマンパワード』『ウルトラマンUSA』『ウルトラマンネオス』『ウルトラマンマックス』『ウルトラマンボーイのウルころ』など、M78星雲出身でありながら光の国シリーズとの繋がりが曖昧とされていた作品のウルトラ戦士たちも、総登場している[注釈 5]。
光の国 / ウルトラの星