M60パットン
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M60 パットン
性能諸元
全長9.309m[1]
車体長6.946m[1]
全幅3.6m
全高3.3m
重量52t
懸架方式トーションバー方式
速度48km/h
行動距離450km
主砲
M60/A1/A3
51口径 105mm M68
副武装
M60/A1


12.7mm M85機関銃

7.62mm M73機関銃またはM60E2機関銃

M60A1RISE/A3


12.7mm M85機関銃

7.62mm M240機関銃

装甲
M60

砲塔


最大 178mm

車体


前面上部93mm

前面下部85mm-143mm

側面36-74mm

上面前部 36mm

機関室上部20mm

底面前部19mm

底面後部13mm

後面上部41mm

後面下部30mm

M60A1/A3

砲塔


防盾114.3mm

前面最厚部178mm

側面76.2mm

後面51mm

上面前部45mm

上面後部51mm

銃塔型キューポラ 25-35mm

車体


前面上部93mm

前面下部85mm-143mm

側面36-74mm

上面前部 36mm

機関室上部20mm

底面前部19mm

底面後部13mm

後面上部41mm

後面下部30mm

エンジンコンチネンタル AVDS-1790-2
4ストロークV型12気筒ターボディーゼル
750HP(560kW)
乗員4名
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M60 パットン(M60 Patton)[注 1]は、アメリカ合衆国が開発した主力戦車である。M46からスタートしたパットンシリーズの最終モデルであり、前作のM48の機動力と火力に改良を加えたモデルである。愛称はパットン(Patton)とされるが、これは非公式であり[2]、公式にはパットンシリーズともされていなかった[2]
概要

ソ連T-54/55に脅威を覚えた[3]アメリカ陸軍が、1956年に開発を開始した。

それまで、出力重量比が良い事や構造が簡易な事から戦車用にガソリンエンジンを採用して来たアメリカ軍も、本車に至り被弾時の安全性や燃費の良さから最初からディーゼルエンジンを採用し、主砲90mm戦車砲からイギリス105mm戦車砲L7A1に換装し、攻撃力を格段に向上させた。演習で西ドイツの村落を通過するM60A1
防盾上には白色光/赤外線投光器が装備されている。(1982年の撮影)

数々の改良点はあるものの、M48との根本的な差異はなく、総合的にはM48の改良型である。本来は、ソ連のT-55に対抗しうる本格的な次期主力戦車が登場するまでのストップギャップであり、短期間で引退する予定であったが、肝心のMBT-70計画の頓挫により長期に渡って使用される事となり、各型の合計生産台数は約2万輌を数え、アメリカ軍のみならず西側諸国の標準的主力戦車となった。

アメリカ軍では、1991年湾岸戦争まで使用され、その後も現在に至るまで各国で改良を重ねられて運用されている傑作戦車であることは間違いないが、旧式化も進行しているため、様々な近代化改修プランが各国のメーカーから提案されている。
特徴

M60はM48戦車の発展形であり、各部の構成もほぼ同一だが、M48の車体前部が丸みを帯びた鋳造製であるのに対し、M60では直線的な楔形の鋳造製となっていた。また、転輪やフェンダーなどにアルミ合金を採用し軽量化を図った[注 2]砲塔はM48のものを引き継いだ形状[注 3][注 4]の亀甲型鋳造砲塔で、改良型のA1型からは"ニードル・ノーズ"(Needle Nose:細鼻形)もしくは"ロング・ノーズ"(Long Nose:長鼻形)と呼ばれる、全体的に細く絞った形状ものに変更された。

1970年代には、M60A1に「RISE(Reliability Improvements for Selected Equipment:信頼性向上および装備近代化)」と呼ばれる近代化改修が施された。更に射撃管制装置(FCS)を中心に改良したM60A3が開発され、M1エイブラムスが配備された後も1990年代まで現役で使用された。アメリカ海兵隊イスラエル国防軍の使用車両には、爆発反応装甲も装着された。

パットンシリーズの比較M46M47M48M60


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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