M27_IAR
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M27 IARグリップポッドを装着したM27 IAR
M27 IAR
種類自動小銃
製造国 ドイツ
アメリカ合衆国
設計・製造ヘッケラー&コッホ
仕様
種別アサルトライフル分隊支援火器マークスマン・ライフル
口径5.56mm
銃身長420mm(16.5インチ)
ライフリング6条右回り 1:177.8mm(1:7″)
使用弾薬5.56x45mm NATO弾
装弾数30発(STANAG マガジン
100発(ベータC-マグ)
作動方式ガス圧作動方式
ロテイティングボルト方式
全長94-84cm(ストック伸縮で変動)
重量3.6kg
発射速度750?800発/分(最大)
36発/分(持続)
銃口初速890m/秒
有効射程550m(点目標)
800m(面目標)
歴史 
設計年2004年※原型設計年/2008年
製造期間2010年-現在
配備期間2010年-現在
配備先アメリカ海兵隊
バリエーションM38 SDMR
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M27 IAR(M27 Infantry Automatic Rifle:歩兵自動小銃)は、アメリカ海兵隊が採用したモジュール分割式の小火器である。
概要ACOGを取り付けたM27で射撃訓練中の海兵隊員

アメリカ陸軍M249分隊支援火器(国産化されたミニミ軽機関銃)を制式採用して以降、先進各国の軍隊でもミニミ軽機関銃の配備が進められた。しかし、湾岸戦争において致命的な火力不足が国防総省へと伝えられ、古参のM60機関銃代替用にテストしていたM240機関銃(国産化されたFN MAG機関銃)を急遽追加装備することになった。

ところが、対テロ戦争の任務の大半を占めた市街地戦山岳戦では重量増が嫌われ、プラスチック製弾薬箱よりも製の弾薬ポーチが多用され、一戦闘辺りの弾薬使用量が減ったことや、遠くからでも識別しやすい機関銃手が集中攻撃されたりした戦訓から、専用の給弾・発射機構を持ち、大型で重い「高威力で弾をばら撒ける軽機関銃」より、小銃手と見分けがつかず射撃精度の高い「分隊誰もが使える“小銃型”支援火器」を切望する声が上がり、より取り回しが楽な「IAR」(Infantry Automatic Rifle:歩兵自動火器)を急遽開発する必要が生じた結果、生まれたのが本火器である。
特徴

M27 IARは、端的に言えば銃身を肉厚の重銃身(ヘビーバレル)としたH&K HK416-16.5"(HK416 16.5インチバレルモデルの名称)で、HK416との差異は、他には銃身の中程、ハンドガードの前端部にアメリカ軍規格の着剣装置(銃剣装着用金具)が追加されているのみである(ハンドガードはHK416の標準モデルよりも長い11インチ長のものが装備されている)。

M4クローンであるHK416から派生したM27 IARは、M249よりも圧倒的に軽量でオートマチックライフルマン(分隊支援火器の運用を行う兵士)の機動力向上が期待されるほか、射撃精度で優れている。

照準器として折畳式の照星と照門が装備されているが、海兵隊では基本装備の一つとしてトリジコン社製のACOG(SU-258/PVQ)光学照準器を本銃に装着している。ACOGは倍率付のスコープであり、近接戦闘には適していないため、ACOGの上部に100m以下の照準に有効な「RMRサイト」が装着されており、交戦距離に応じて両者を使い分けられるようになっている。ハンドガード下部には標準的にバイポッドとフォアグリップ、もしくは「グリップポッド(グリポッド)」が装着されている。これは、二脚(バイポッド)を収納したフォアグリップのことで、アメリカ軍では陸軍や海兵隊で広く採用されている。
開発・配備M27で射撃した標的を見る海兵隊員。標的の二か所に開いた穴は、それぞれ複数の弾痕で成り立っている。

IAR計画は2005年に始まり、翌年2006年からコルト社、LWRC社、FN社、H&K社などが参加した選定が行われた。


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