M16自動小銃
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M231 FPW詳細は「M231 FPW」を参照M231 FPW

M231 FPWは、M2/M3ブラッドレーガンポートで使用するために開発された小銃[8]

M16A1を元にしているが、射撃はフルオート以外不可能で、作動方式はオープンボルト。ストックは取り外され、リコイルスプリングも専用品を用いている。アッパーレシーバーはM16のものに準じた形状だが、照準器は装備されていない。当初は、緊急時に車外で使用するための伸縮式ワイヤー・ストックを装備する計画もあったが、実現しなかった[8]

狙って当てるようなものではなく、あくまでも弾幕を展開することにより敵歩兵から車両を防御することを狙ったものである。弾薬には曳光弾を使用し、射撃時にはガンポートの上に設けられた窓から、その弾道を目視して射線を調整する[8]

ブラッドレーのガンポートが廃止されたため現在は使用されていない。
AR-15

AR-15は、M16がアーマライトで開発された時の製品名。制式採用前はAR-15(モデル No.602)としてアメリカ政府に納入された。現在は各銃器メーカーが販売するセミオートのみの民間版にこの名称が使用されている。

民間版のAR-15はM16からフルオート機構を削除した以外は基本的に構造は同じで、外観はM16/M4の各バリエーションに準じたものがある。また、標的射撃用にはフローティングマウント化したヘビーバレルやハンドガードを採用し、スコープ装着のためフロントサイトを省略したモデルもある。フルオート用トリガーブロックを組み込む違法改造防止のため、レシーバー内の部品構成や配置はM16と意図的に変えている。

ブッシュマスター社やオリンピック・アームズ社などは銃身を極端に短くし、ストックを取り去ったピストルモデルを製品化している。これらは特殊部隊用にサブマシンガン化したM16に倣ったものだが、精度に関しては当然ライフルサイズに比べて劣る上、場合によっては動作に悪影響を与えるデザインを行っている場合もある。

コルト社はアサルトライフル販売規制による市場イメージを考慮し、製品名をAR-15から「コルトスポーター」、「コルトマッチターゲット」など競技モデルを思わせる名称に変更した。コルト社以外にもアーマライト社(M15)やナイツアーマメント社(SR-15)、ブッシュマスター社(XM-15)など大多数の会社が類似製品を販売しており、一部についてコルト社はライセンス侵害を訴えている。またこれらの民間モデル用のカスタムパーツも多数販売された。

合法的に入手可能な中では射程や殺傷力に優れ、市販のパーツでカスタマイズも容易であることから、アメリカ国内では犯罪者にも利用された[12][13].mw-parser-output .scope-of-sources>.ref1:hover~.source1,.mw-parser-output .scope-of-sources>.ref2:hover~.source2,.mw-parser-output .scope-of-sources>.ref3:hover~.source3,.mw-parser-output .scope-of-sources>.ref4:hover~.source4,.mw-parser-output .scope-of-sources>.ref5:hover~.source5,.mw-parser-output .scope-of-sources>.ref6:hover~.source6,.mw-parser-output .scope-of-sources>.ref7:hover~.source7{background-color:#ffe1ff}.mw-parser-output .scope-of-sources>.text1:hover,.mw-parser-output .scope-of-sources>.text2:hover,.mw-parser-output .scope-of-sources>.text3:hover,.mw-parser-output .scope-of-sources>.text4:hover,.mw-parser-output .scope-of-sources>.text5:hover,.mw-parser-output .scope-of-sources>.text6:hover,.mw-parser-output .scope-of-sources>.text7:hover{border-bottom:dashed 1px}。ノースハリウッド銀行強盗事件では防弾ベストを着た犯人がXM-15 Dissipator(照準延長モデル)にドラムマガジンを付けて銃撃したが、対応した警察は射程に劣る拳銃や散弾銃しか装備しておらず、近所にある銃砲店からAR-15を購入して対抗しようとした(最終的にAR-15を装備したSWATが対処した)。またアメリカで多発するスクールシューティングでも使用されている(マージョリー・ストーンマン・ダグラス高校銃乱射事件ロブ小学校銃乱射事件など)。

2019年、コルト社は高出力の半自動銃への需要が低迷し、供給過多の状態になっているとしてAR-15の消費者向け製造をやめると発表した[14]。一方で、人気は衰えず競合他社は売り上げを伸ばした。2022年、銃乱射事件が多発したことを受けて開催されたアメリカ下院の公聴会では、過去10年間に大手銃器メーカー5社による AR15(クローンモデルを含む)の売上額は約10億ドルを超えるとの報告がなされている[15]

2022年、サンディフック小学校銃乱射事件(死者26人)の被害者の遺族は、事件に使用されたAR-15相当品を製造したレミントン・アームズ社を訴えていたが和解が成立。レミントン社が遺族に対して7300万ドルの支払いを行うことを決めている[16]
M16系統の銃を製造する会社詳細は「AR-15を製造する会社の一覧」を参照

M16は、コルト社や同社の委託でGM社やH&R社が生産し、アメリカ軍に納入していたが、コルト社の経営危機により製造権がアメリカ政府に移り、現在ではFN社が主に生産している。コルト社はM4を受注しているものの、国内では生産しておらず、カナダ・コルト(米国コルト社に買収された旧ディマコ社)がM16A2に相当するC7と、M4に相当するC8を生産し、制式採用しているカナダ軍に納入している。
他社の派生型C7A2を使用するカナダ軍兵士H&K HK416
コルト・カナダ C7(カナダ/コルト・カナダ[旧ディマコ])
カナダ軍制式銃。M16A2ライセンス品。連射機能(フルオート)とリアサイト(L型2段切換方式)はM16(A1)に準じている。
C7A1(カナダ/コルト・カナダ[旧ディマコ])
カナダ軍制式銃。M16A3ライセンス品(Elcan C79 optical sightが装備されている)。
M16A1-603K(韓国/大宇
韓国軍制式銃。M16A1ライセンス品。
K2(韓国/大宇)
韓国軍制式銃。M16A1-603K製造の経験を踏まえた派生型。全体のレイアウトを独自のものに変更し、AK-47を参考にしたガス圧作動機構を採用。
65式歩槍(台湾/聯勤)
中華民国軍制式銃。M16ベースに、作動方式をAR-18を参考にガスピストン方式にした派生型。
M15(アメリカ/アーマライト)
主に民間用。
XM15(アメリカ/ブッシュマスター)
主に民間用。
XR15(イギリス/セイブルディフェンス)
主に民間用。
OA15(ドイツ/オーバーラントアームス)
主に民間用。レシーバーの素材には航空機構造材グレードのアルミ合金を用い、切削加工後にショットピーニングと黒色酸化処理を施している。銃身はステンレス鋼の冷間鍛造による。
HK416(ドイツ/H&K
M4カービンの改修を依頼し開発。ショートストロークピストン式、、ピカティニー・レールシステムの標準装備。
CQ 311(中国/北方工業公司
M16A1のデッドコピー品。基本形では、プラスチック部品(フロントハンドガード、ピストルグリップ、ストック)の形状がM16A1とは異なる。フルオート機能を備えた軍用向けと、セミオートのみの欧米民間市場向けが存在する。中国でも、過去の公開軍事演習において、「M16」装備の仮想敵部隊が存在した。軍用として輸出はしていないとされていたが、青瓦台襲撃未遂事件において北朝鮮特殊部隊が使用ともいわれ[要出典]、ミャンマーなどにも相当数、輸出。なお、同社ではCQC M4カービンも製造。イランにおいてM311をベースにしたS5.56と呼ばれる国産自動小銃が製作されたともいわれる。イラン軍は主に革命前に国産化されたH&K G3と革命後に流入したAK-47系統を使用。また、現在使用のKH2002 "Khaybar"というアサルトライフルのベースも上記のCQ 311である。スーダンにおいても同様の国産ライフルが製造されているといわれるが、M311やS5.56を再模倣したものともされる。スーダンはM16の原型であるAR-10を使用した経験があり、西側寄りになった1980年代ヌメイリ政権時代にM16を含む旧西側製装備を輸入していた。
アメリカ軍次期制式ライフルM110A1M27 IARを装備したアメリカ海兵隊の兵士


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