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M-laboratory(エムラボラトリー)は日本のダンスカンパニー。1999年10月結成。結成より10年間カンパニーによる創作活動を続け、2010年3月21日「停止。」公演をもってカンパニーによるクリエーションを無期限停止する。以降は三浦宏之
を中心とする作品単位のユニットWorks-M名義で活動。また、7年間の停止期間を経て2017年2月「Moratorium end」公演によって、カンパニークリエーションを再開。2021年4月集団の形態をカンパニーからアートコレクティブへと移行した。略称はMラボ。1999年、当時パパ・タラフマラのダンサーとして活動していた三浦宏之と、フリーのダンサーとして活動していた丸山武彦によって結成される。結成からHeat Island Projectを始動し、2002年までに番外編を含め6作品を発表。
2001年には全編ピアノとヴァイオリンとチェロのオリジナル楽曲生演奏によるダンス作品「body + musical instrument」を発表。同年、Hong Kong Mono Fest 2001より招聘を受け三浦宏之ソロ作品「黒森?Forest in the Dark」を香港で発表する。
9.11同時多発テロ事件をうけ、2003年より戦争三部作「ジョニーは戦場へ行った(仮)」「?はなぞの?」「忘却都市」を発表。「ジョニーは戦場へ行った(仮)」の短縮版として東京コンペ#2に出品された「ジョニーは戦場へ行ったのか?」で同コンペティション優秀賞を受賞。「?はなぞの?」では朝日新聞に劇評が掲載され「独自の動きを探求し、それを声とコラージュさせて重ねてゆくなどの手法から、軽妙さを超えたしっかりとした手応えが残る。」と評される[1]。また「忘却都市」では雑誌DDDにて「ダンス部分を凝集し、全体的に高密度の見応えある舞台を創った。様々な歯車がガッと噛み合ったような凄みがあった。」と評される[2]。
2006年にはJADE INTERNATIONAL DANCE FESTIVAL 2006の「男振り」で「YUGUM?由我無?」を発表。同年セッションハウス「リンゴ企画」の芸術監督・プログラムディレクターを三浦宏之が務め、三浦宏之、笠井瑞丈、斉藤栄治、丸山武彦がそれぞれ1作品を製作し、通年で計4作品発表する。
2008年BUSAN INTERNATIONAL DANCE FESTIVALに招聘を受け、ダブルビル作品「Short piece」「Short peace」を発表。同年発表された「部屋のある穴?Life in hole?」ではカンパニー作品初となるダンサーオーディションを行い、5名が選出され出演している。また、5名のうち草野千裕と江頭慶子は次作「停止。」にも出演を果たした。
2010年3月21日、アサヒアートスクエア
にて行われた1ステージのみの公演「停止。」において、カンパニー創作活動の無期限停止を宣言。停止の理由は明言されていない。メンバーの上村なおかは「前触れも何もなく、ある日三浦さんが停止を宣言。驚きはしたけれど静かに受け止めた。」と語っている[3]。また、停止と時期を同じくして、主宰の三浦宏之は東京から岡山に移住した。カンパニーの活動停止以降、2010年からはWorks-M名義で作品単位のユニットとして活動。2016年までに8作品を制作し、国内8都市で発表する。Works-M Vol.5「在/不在」は現代美術インスタレーション作品として発表。Works-M Vol.7「クオリアの庭」では2015年から2016年にかけて神戸・秋田・岡山・京都の4都市でレジデンス製作とプログレス発表を行い、最終の横浜公演は横浜ダンスコレクション2016アジアセレクションにて「クオリアの庭 Garden of qualia」として上演される。同作品ではメンバーの上村なおか、斉藤栄治に加え、目K大路、高木貴久恵、安達香澄、宮内康乃、岩村原太をはじめ国内各都市在住のダンサーやスタッフによって構成された[4]。また、同公演の挟み込みチラシにてM-laboratoryのカンパニー活動再開が報じられる。
2016年岡山市北区の旧内山下小学校にてMoratorium end progress「終わる前」を発表。同年Works-Mは作品ユニットからプロデュース・マネジメントへと事業修正され、2017年2月、中野テルプシコールで行われた「Moratorium end」によって7年間に及ぶ停止期間を経て、カンパニー活動が再開される。2018年、カンパニー初のフルレングスデュオ作品(三浦宏之と上村なおかによる)「いなくなる動物」にて岡山・沖縄・東京の三都市ツアーを行う。翌2019年3月には今津雅晴、上村なおか、笠井瑞丈、小暮香帆、三浦宏之による「あなたがいない世界」を東京にて発表。2020年9月「DAWNORDUSK」上演を終え、集団の形態をカンパニーからアートコレクティブへと移行した。
メンバー
三浦宏之 主宰。1999年の結成時より参加。以降ほぼ全ての作品で作・構成・振付を手がける。2008年「部屋のある穴」で<数分間椅子に座っているだけ>という出演を最後にカンパニー作品への出演をしなくなるも、2018年上村なおかとのデュオ作品「いなくなる動物」にてカンパニー作品出演を復帰する。「いなくなる動物」「あなたがいない世界」では作品中楽曲の作曲も手がける。また、Works-Mではアートディレクターを務める。
丸山武彦 1999年の結成時より参加。以降ほぼ全ての作品に出演。また、2008 年12月「部屋のある穴」からは作品の照明プランを手がける。舞台照明家としても活動。
今津雅晴 2000年4月「Joule?時施導軌?」から参加。2008年から2012年はカナダ在住のため活動停止以前の6作品には出演していない。2016年11月の「終わる前」からメンバー復帰。ダンスユニット「猿目」主宰。2019年「あなたがいない世界」を最後にダンサーとしての活動を終える。
斉藤栄治 2000年4月「Joule?時施導軌?」から参加。以降ほぼ全ての作品に出演。活動中期よりM-laboratoryの作品において中心的な存在となる。パフォーマンスグループ「世界装置」主宰。
兼盛雅幸 2000年12月「Heat Live through?暴走する男達」から参加。また、2005年「?はなぞの?」から「停止。」までのカンパニー制作を兼任。
鈴木秀城 2000年12月「Heat Live through?暴走する男達」から参加。
笠井瑞丈 2003年9月「ジョニーは戦場へ行った(仮)」から参加。以降ほぼ全ての作品に出演。
上村なおか 2007年10月「忘却都市」からメンバーとして参加しているが、それ以前にサタデーナイトホストクラブの「EDEN?果実売りは夜狂う?」と「自転車操業」にゲストダンサーとして出演している。