Linux Mint
Linux Mint 21 "Vanessa" (Cinnamon 版)
開発者Clement Lefebvre, Vincent Vermeulen Oscar799, およびコミュニティ [1]
Linux Mint(リナックス・ミント)はLinuxディストリビューションの一つである。洗練され、最新で快適なLinuxデスクトップを提供することを目標としている。UbuntuやDebianを母体にしており、それぞれのリポジトリを共有している。 Linux Mintは2006年にフランス出身でアイルランド在住のクレマン・ルフェーブルにより設立された。Linux Mintは、簡素であることよりも、多くのソフトウェアと最新の技術を使用することにより、誰にでも使いやすいLinuxシステムを提供することに焦点を当てている[1]。 デスクトップ環境はGNOME 3から派生したCinnamon、GNOME 2から派生したMATE、他にXfceを採用する。どちらもWindowsに良く似たデザインを持っているがCinnamonの動作にはGNOME 3の要件に従い3Dアクセラレータが必須となる。 2010年7月2日に製作側は公式ブログにてDebianをベースとしたLinux Mintをテストしていることを明らかにした[2]。これをLMDE (Linux Mint Debian Edtionの略) と称していくつかの評価版をリリースした後、2015年4月にLMDE2 Betsyを安定版としてリリースした[3][4]。 2024年1月12日にリリースされた21.3(Cinnamon 6.0)よりWaylandセッションが利用可能となっている。※ただし、実験的機能の位置づけ Linux Mintには同梱されるコンポーネントや標準デスクトップ環境によるいくつかのエディションがある。各エディションは起動時にインストール不要なLive DVDとして動作する。 かつて、No codecsと示されているDVDイメージ以外は、Adobe FlashやWindows MediaなどのプロプライエタリなコーデックやDVD-VideoのCSSを復号するlibdvdcssなどのDRM関連のソフトウェアが収録されていた。No codecs表記のないバージョン17系以前のインストールイメージの日本を含むいくつかの国での配布は、知的財産権に関連する複数の法律に抵触するおそれがあるので注意が必要である。かつては国内の複数のミラーサーバがLinux Mintを提供していたが、これを理由に2012年3月1日にJAISTのサーバが一旦提供を中止したのを皮切りに、すべてのミラーサーバがLinux Mintの提供を中止していた。しかし2013年5月から、JAISTはlibdvdcssなどを含んでいないNo codecs版のイメージに限って提供を再開した[5]。この時からLinux MintおよびLMDEのパッケージのミラーも日本国内で唯一再開している。2016年5月にリリースされたLinux Mint 18より、コーデックを含まないISOのみが配布されることとなり、これに伴ってOEM版およびno-codecs版は廃止された[6]。なお、コーデックはメニュー等から選択することでインストールが可能となっている。 Linux Mintはユーザの利便性を向上させるために、mintソフトウェア群mintToolsを含んでいる。これらはPythonおよびシェルスクリプトで開発されている。
概要
システム要件
2GB の RAM(快適な使用には 4GB を推奨)
20GB のディスク容量(100GB を推奨)
1024×768の解像度(画面が収まらない場合、Altキーを押しウィンドウをマウスでドラッグ)
配布形態
mintTools
mintUpdate
Linux Mint専用のアップデートソフトウェア。mintUpdateはアップデートに安全性と必要性に応じてセーフティレベル(1から5)を割り当てる。アップデートはレベルごとに、通知する/しない・適用対象とする/しないの設定ができ、レベル4と5にカテゴライズされている開発版(動作に問題がある、あるいはテストが十分に行われていない)パッケージは、非常に経験豊かなユーザだけが必要とするので、デフォルトでは隠される。これにより、初心者ユーザが自身のハードウェアでは適切ではない更新を行ってシステムが破壊されるといった事態を防ぐ。
mintInstall
Linux Mint用ソフトウェアマネージャ。mintファイルを配布するインターネット上のカタログからソフトウェア情報を取得しダウンロードおよびインストールする。 ⇒Linux Mint Software Portalのフロントエンドとして動作し、ソフトウェアのスクリーンショット、ユーザレビューや人気度、インストール済みの場合のバージョンおよびインストール可能バージョンの確認が行える。APTのGUIフロントエンドでもあるため、Ubuntuリポジトリや ⇒GetDebの検索機能も具備する。mintファイルはソフトウェアを含まないが、すべての情報とダウンロードURIを含む。
mintUpload
ファイルマネージャ上でのファイルの右クリックメニューで、「Upload」を選択することによりファイルをサーバーにアップロードするFTPクライアント。アップロードするとそのファイルへのURLが与えられ、迅速かつ容易に他人とファイルを共有することができる。ファイルサーバは、一般のFTPサーバの他、無償でスペースが提供され保存期間が制限されるデフォルトサービス(ファイルサイズ最大10MB、保存期間2日間)およびLinux Mintが提供するレンタルサーバーサービス(有償)の ⇒Mint-Spaceに対応する。
mintNanny
簡易ペアレンタルコントロールソフトウェア。設定されたドメイン名のサイトへのアクセスを禁止する。
mint4win
WubiのLinux Mint版。
mintMenu
MATEデスクトップに提供されるメインメニュー。テキスト、アイコン、色を完全にカスタマイズ可能である。GNOMEメインメニューと同じホットリンクを共有する。
Size:42 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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