Library_of_the_Year
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Library of the Yearの表彰状とトロフィー(甲州市立勝沼図書館)

Library of the Year(ライブラリー・オブ・ザ・イヤー、LoY)は、先進的な活動を行っている図書館に対して贈られる賞。日本ではNPO法人知的資源イニシアティブ(IRI)が、アメリカ合衆国ではライブラリー・ジャーナル(英語版)誌が実施している[1]。ドイツでは、ドイツ図書館協会(ドイツ語版)が実施しているBibliothek des Jahres(ドイツ語版)がある。
日本

日本ではNPO法人知的資源イニシアティブ(IRI)がLibrary of the Yearを授与している。これからの図書館のあり方を示唆するような先進的な活動を行っている機関(図書館に関する活動やWeb上のサービスを含む)を対象としており、毎年図書館総合展のフォーラムとして開催されている[1]
選考最終選考会が行われる図書館総合展

2017年(平成29年)時点の選考委員は約15人であり、現役の図書館員、図書館情報学研究者、編集者などからなる[1]。毎年春頃には選考委員と一般から候補館や活動を募集し、6月頃に選考委員による第一次選考会を行う[1]。8月頃には、第一次選考会を通過した候補館・活動について第二次選考会が行われ、4件程度を優秀賞に決定する[1]。11月頃の図書館総合展では、第二次選考会を通過した候補館・活動について最終選考会が行われ、候補館・活動によるプレゼンテーション、審査員による質疑などを踏まえて大賞が決定される[1]。第二次選考会と最終選考会は一般の方の聴講も可能であり、最終選考会で一般の方の得票が最も多かった候補館・活動にはオーディエンス賞が授与される[1]
歴史

2001年(平成13年)に図書館情報学者の高山正也国立国会図書館のスタッフなどからなる任意団体知的サービス研究会が発足した[1]。知的サービス研究会は年数回の頻度でフォーラムを開催していたが、2003年(平成15年)7月にはNPO法人知的資源イニシアティブを設立し、2006年(平成18年)にLibrary of the Yearを初開催した[1]
受賞機関

年賞受賞者備考
2006大賞
鳥取県立図書館鳥取県鳥取市)ビジネス支援サービスなど
優秀賞諫早市立たらみ図書館(長崎県諫早市
六本木ライブラリー(東京都港区
農林水産研究情報センター(茨城県つくば市
その他の候補機関味の素食の文化センター芦屋市立図書館、市川市立中央図書館、岡山県立図書館、横芝光町立図書館、つくばみらい市立図書館、OZONE情報バンク
2007大賞愛荘町立愛知川図書館滋賀県愛荘町まちづくりへの積極的な参加など
優秀賞静岡市立御幸町図書館静岡県静岡市):会場賞受賞ビジネス支援サービスなど
矢祭もったいない図書館福島県矢祭町
横芝光町立図書館(千葉県横芝光町
その他の候補機関上田情報ライブラリー
2008大賞千代田区立千代田図書館東京都千代田区):会場賞も受賞指定管理者制度を採用したサービス展開
優秀賞ジュンク堂書店池袋本店(東京都豊島区
旅する絵本カーニバル
恵庭市立図書館北海道恵庭市
その他の候補機関長崎市立図書館
2009大賞大阪市立中央図書館大阪府大阪市)データベースの多数提供など
優秀賞渋沢栄一記念財団実業史研究情報センター(東京都北区)研究機能をもつことによる情報・知識の生産など
奈良県立図書情報館奈良県奈良市)奈良の伝統文化産業や関連NPOとの連携など
その他の候補機関エル・ライブラリー岡山県立図書館東京女子医科大学病院からだ情報館
2010大賞カーリル5,000館を超える図書館蔵書の横断検索サービスとして話題となった
優秀賞京都国際マンガミュージアム京都府京都市)豊富な漫画資料を所蔵して国内の類例機関の嚆矢となった
神戸大学附属図書館デジタルアーカイブ事業(兵庫県神戸市)戦前の新聞記事や阪神・淡路大震災関係資料等のコンテンツの充実など
特別賞 ⇒置戸町生涯学習情報センター北海道置戸町
その他の候補機関東近江市立図書館、ゆうき図書館
2011大賞小布施町立図書館長野県小布施町)小布施の文化や地域活性化の拠点としての活動
優秀賞住み開き自宅や事務所などを個人図書館・博物館として開放する活動
東近江市立図書館(滋賀県東近江市)市民グループと協同し、図書館がリーダーシップを取る町づくり
森ビルによるライブラリー事業(東京都港区千代田区)有料の私立公共図書館として継続的な成功を収めた
その他の候補機関文化学園大学図書館、福井県立図書館
2012大賞ビブリオバトル好きな本のプレゼンやディスカッションを行うイベント
優秀賞CiNiiリニューアルにより「Articles」と「Books」の2本立てに
saveMLAK東日本大震災における博物館・美術館、図書館、文書館、公民館の被災・救援情報を収集・提供
三重県立図書館三重県津市)県内の図書館活動を積極的に推進
その他の候補機関長崎市立図書館
2013大賞伊那市立図書館(長野県伊那市iPad/iPhoneアプリを活用した「街中探索ワークショップ」や地域通貨の活用
優秀賞千代田区立日比谷図書文化館東京都千代田区)従来の図書館機能に博物館・学習・交流の機能を統合
長崎市立図書館長崎県長崎市)県・市・医療機関などと協力して「がん情報サービス」を展開
まち塾@まちライブラリー学びあいの場を設け、そこで町を元気にするプランを作り、実行していく活動
特別賞図書館戦争(小説およびそれを原作とする作品群)
その他の候補機関リブライズ、エル・ライブラリー
2014大賞京都府立総合資料館京都府京都市MLA連携、CCライセンスによる「東寺百合文書WEB」などデジタルアーカイブの構築
優秀賞海士町中央図書館島根県海士町)島民による図書館整備、分散型図書館サービス、クラウドファンディングの活用
鯖江市図書館「文化の館」(福井県鯖江市)市民による「さばえライブラリーカフェ」の実施。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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