LSI コーポレーション
LSI Corporation種類公開会社
市場情報NYSE: LSI
LSIコーポレーション(英: LSI Corporation)は、カリフォルニア州ミルピタスにあった電子機器製造企業である。ASIC、ホストバスアダプタ、RAIDアダプタ、ストレージシステム、ネットワーク機器などを設計・製造している。2014年5月6日、アバゴ・テクノロジーによって66億ドルで買収された。日本法人はLSIロジック株式会社。 フェアチャイルドセミコンダクターのCEOを辞した Wilfred Corrigan が1979年、ASIC半導体製造企業として LSIロジック(LSI Logic Corporation)を創設した。他の共同創設者として Bill O'Meara(マーケティング)、Rob Walker(技術)、Mitchell Mick Bohn(財務)がいる[1]。会社としての創設は1980年11月で、Sequoia Capital などのベンチャーキャピタルからの出資600万ドルを資本金として始まった。1982年3月には第二期の1600万ドルが追加され、1983年5月13日にNASDAQに上場したときには、技術系企業のIPOとしては当時最大の1億5300万ドルとなった。 自社でウェハー工場を持ち、パッケージングと検査も行っていたが、同時に東芝にも製造を依頼しており、ファブレス半導体製造モデルの先駆けともなった。日本、ヨーロッパ、カナダに子会社をおき、世界展開を図った。日本ではLSIロジック株式会社が1984年4月に東京に設立された(資本金2000万ドル)。イギリスでは、LSI Logic Ltd が1984年6月に Bracknell に設立され、カナダのカルガリーには LSI Logic Canada が設立されている。各社は独自に開発/製造も行い、独立運営されていた。1985年、同社は川崎製鉄(現・JFEスチール)との合弁会社日本セミコンダクターを設立し、1995年にはつくば市に1億ドルでウェハー製造工場を建設した(2003年ロームが買収し、ロームつくば、2013年解散)。 同社は、業界初のASIC製品ラインを開発し、独自のCADツールであるLDS(Logic Design System)を使って顧客のカスタムゲートアレイを設計/製造した。最初の製品は高速なECL技術を使ったものだったが、すぐに低価格と低消費電力を実現したCMOSに移行した。LSIロジックは徐々に製品の品揃えとIPライブラリを増やしていき、スタンダードセル、ストラクチャードアレイ、DSP、マイクロプロセッサ(MIPSとSPARC)を製品に加えていった。(LDSは社外にも提供しており、顧客企業や社外のデザインセンターによる設計も可能。評価も高い) ASIC市場が成熟してくると、優れたサードパーティの設計ツールが登場し、製造と設計を同時に行うことが原価高につながるようになって、LSI は2005年にファブレスへの方針転換(回帰)を行った。シンガポールのチャータード・セミコンダクター(現:GLOBALFOUNDRIES)と合弁でシリコン・マニュファクチャリング・パートナーズ社を設立し、シリコンウェハーの生産工程や工場設備を同社へ移管した。更に、マイクロプロセッサ、通信機器、動画圧縮デバイス(MPEGなど)といった中核技術への投資を行っていた。そのような投資と後述する買収によって知的資産を蓄えた。 2007年4月2日、ルーセント・テクノロジーの流れを組む、通信やストレージ向け半導体大手のAgere Systems
歴史
2014年5月6日、アバゴ・テクノロジーによって66億ドルで買収された。
事業内容
カスタムチップ(ASIC)、ホストバスアダプタ、RAIDアダプタ、ストレージシステム、関連ソフトウェア
Agere との合併で、VoIPチップセット、モデムチップセット、ハードディスクドライブ、USB、その他ネットワーク機器が追加された。
合併と買収(および売却)
1998年8月 ヒュンダイから Symbios Logic を買収。
2001年3月 株式交換で C-Cube を買収。[2]
2001年9月 AMIのRAIDアダプタ部門を買収。
2002年9月 IBMから Mylex を買収。
2006年12月 Agere Systems を株式交換で合併する意図があることを発表。[3]
2007年2月 5500万ドルで SiliconStor を買収。[4]
2007年4月2日 Agere Systems との合併完了。[5]
2007年6月27日 シーラス・ロジックのビデオ部門がスピンオフした Magnum Semiconductor, Inc. にLSIの一般消費者向け製品事業を売却することを発表。