LED電球
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クリアタイプの白熱電球に似せた形状の機種も開発されている。写真はPanasonic LDA4L/C[1]電球型(E26口金)LED照明(LED電球)。2009年発売の製品。

LED照明(エルイーディーしょうめい、英: LED lamp, LED light bulb)は、発光ダイオード (LED) を使用した照明器具のことである。

LEDを使用しているため、低消費電力で長寿命といった特徴を持つ。定格範囲内で使用する限り発光素子自身は比較的長寿命であり、@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}熱による劣化が寿命の決定要因となる[要出典]。

LEDは、1970年代から普及している発光素子だが、当初は赤色や黄緑色といった、比較的波長の長い光しか出すことができなかった。その後、1990年代青色LEDや純緑色LEDが発明されたことにより、光の三原色が揃い、一般的な照明に求められる白色の発色が可能となったため、照明としての応用が始まり、照明器具の主力光源となっている。
特徴.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

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LED照明は、蛍光灯や白熱電球といった従来型の照明器具と比較すると以下の特徴を備える。
長寿命・高信頼性
白熱電球や蛍光灯の数倍以上の設計寿命で、一度設置すれば管球交換のような頻繁な交換の手間が省け、LED照明が寿命を迎えるまでの管球の購入費用を削減できる[注釈 1]
低消費電力・低発熱性
供給される電力の多くが発光に使われる(発光効率が高い)ため、消費電力が少ない。また、ジュール熱となって失われる電力が少ないため、熱くなりにくい。
高価格
2023年現在、白色を放つ高輝度LED製造には高価な半導体製造装置と高度な技術が必要とされ、LED照明そのものの生産・販売数が少ないことも量産効果を生まず、高価格である理由の1つとなっている。また、電源回路を必要とし放熱板や配光用のレンズ、散乱パネル等も器具全体を高価格にしている。LED電球については、価格の低廉化がみられるものの、直管蛍光灯形のLED照明や円形蛍光灯のLED照明については、まだ市場規模もLED電球ほど大きくなっておらず、技術的・生産コスト的にも発展途上の市場であり、特にLED電球が白熱電球と比較されるのに対し、蛍光灯との比較となり、価格競争力が弱い。しかしこちらも、価格の低下、発光効率の改善や生産性の改善が進み、従来の蛍光灯からの置き換えが進みつつある。
RoHSに対する高い順応性
LED照明は、RoHS指令で定められた6種類の人体・環境汚染物質を使用せずに生産できる。蛍光灯は性質上、水銀を使用しなければならず、代替物質もないが、LED照明は水銀を使用していない。
耐衝撃性
真空管やフィラメントを必要としないため、衝撃に対して比較的強い。
小型・点光源
点光源のため発光部が小さく作れる。設置空間を小さくできるためデザイン上も利点ではあるが、放熱の工夫や配光角、すなわち光の照射範囲を広くする設計が求められる。比較的古くから存在する「下方向タイプ」などと称されるものの配光角は約120度しかなかった。これは配光角が約330度の白熱灯の1/3にも及ばず、部屋全体を見ると暗かった。その後の技術の進展はめざましいもので、2011年末にはパナソニックが約300度を達成したと発表、2015年現在では最大で約350度にまで向上している。その一方で、120度の製品は淘汰されていない。
高速応答性
熱慣性がほとんど無いLED照明は、供給電源が断続すれば、それに応じて高速度で明滅する[注釈 2]ため、蛍光灯、白熱電球や水銀灯と比較すると極めて高速で明滅するほか、明滅を繰り返すような場所にも効果がある。ヒトでは感知できないが、点滅速度は電源が交流の場合、商用電源周波数に依存するため、ビデオカメラで映像として記録した場合に、問題となることもある[注釈 3]
直流低電圧駆動
1つ1つのLED発光素子は直流電圧電源によって発光するので、100V交流商用電源に接続する、通常の照明のように使用するためには(基本的には)複雑な電源回路設計が必要になる。家庭の照明器具の場合は電源回路を内蔵しており、基本的に大電流をかけて高輝度発光を行うため、発熱によって素子自身や周囲の封止パッケージが劣化して行き、最悪の場合にはLED素子が損傷を受け、発光不良を起こす。これを避けて長寿命・高信頼性を実現するには、放熱性の高い筐体設計や外周に冷却用のフィンを備え付けるなど正しい放熱が求められる[2]。そのため、LED電球は、発熱が放熱を上回らない限界の「白熱電球100W相当」ルーメンのものが目安上限として市販されている[注釈 4]
その他
他の特徴として、内蔵した各色LEDの発光を切り替えることで、発光色を容易に変えられる。そのほか、赤外線を出さないため、放射熱も出さない。また、紫外線を出さないことで紫外線を好む虫類がほとんど寄ってこない利点がある[3]
基本的な発色詳細は「発光ダイオード#白色発光ダイオード」を参照

LED素子の帯域はレーザーのような線スペクトルほどではないが、既存の光源に比べるとずっと狭く、単一のLEDで白色光を出すことはできない[注釈 5]

ただし、蛍光体により短波長の光を長波長の光に変換することができるので、LED自体は青色のみにして他の色は蛍光によって出すこともできる。いずれも青色LEDが必須であり、青色LEDの発明によって初めてLED照明は現実的となった。

青色LEDと黄色蛍光体を使ったものが最も普及している。いわゆる「疑似白色」である。このタイプのスペクトル分布は青の460nm近辺に鋭いピークがあり、蛍光体による500?600nmあたりを中心とした緩やかなピークをもつ(蛍光体のピーク位置やピークのなだらかさは蛍光体に依存する)。昼光色タイプだと青のピークが圧倒的に高く、黄色蛍光体のピークは低くなる。一方、電球色タイプは蛍光体のピークが青のピークよりも高い[4]

数は非常に少ないが、青色LED+赤・緑色蛍光体、もしくは近紫外(もしくは紫)LED+赤・緑・青色発光体を使ったものもある[5]。このタイプはRGB3色による発光となるため演色性が高い反面、一番発光効率の悪い赤色蛍光体に合わせて他の蛍光体の量を決めるため、総体として擬似白色に比べて効率が悪い[6]

以上は、単体LEDチップを用いた例だが、赤・緑・青の単色LEDを組み合わせたマルチチップタイプのLEDも存在する。このタイプはコストが高く、かつ白色を実現するには複雑な駆動回路を必要とするため[7]、蛍光体の改良が進むに連れて照明への応用例としてはほとんど見なくなった。
照明器具の比較

各種照明器具同士の比較を表で示す。

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照明器具の比較2023年12月現在[8][9]特性LED照明白熱電球蛍光灯HIDランプ
発光強度2023年 普及型
810lm
(7.3W)800lm
(60W)3,100lm
(40W)40,000lm
(400W)
発光効率63% (200lm/W製品)8 - 14%25%20 - 40%
エネルギー変換率
発光スペクトル470nmと575nmにピーク400nmから700nmまで増加蛍光体の2つのピークと400nm、550nm、570nmに水銀の輝線がある
色温度2,700 - 15,000K2,400 - 3,000K4,200 - 6,500K3,800 - 6,000K
演色性
(平均演色評価数)73?9510061 - 7465 - 70
寿命2万 - 8万時間1000時間1万2000時間1万2000時間
発熱熱損失
37%(200lm/W製品)熱損失+赤外放射
90%熱損失+赤外放射
75%熱損失+赤外放射
80%
応答性100ナノ秒以下0.15 - 0.25秒1 - 2秒安定まで数分
指向性光拡散機構により可変等方性
電流 - 光出力
(光出力∝電流n)比例関係
n<1n=6程比例関係
n<1比例関係
n>1
温度 - 光出力温度依存性小温度依存性大温度依存性小

パナソニック電工によれば、白熱灯に比べて約87%、蛍光灯に比べて約30%消費電力が削減できるとされ、初期費用についても消費電力の削減によって2 - 3年で回収できるとしている[10]
高輝度LEDの構造.mw-parser-output .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .trow>.thumbcaption{text-align:center}}紫外発光LED標準的な砲弾型の構造


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