K2-18b
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K2-18b

K2-18bの想像図。奥には主星K2-18と、K2-18を公転する別の惑星K2-18cも描かれている。
(提供: ESA/Hubble, M. Kornmesser)
星座しし座
分類太陽系外惑星
スーパー・アース?
サブ・ネプチューン?[1]
軌道の種類周回軌道
天文学上における意義
ハビタブルゾーン内を公転する惑星としては初めて大気から水蒸気が検出された惑星
発見
発見年2015年[2][3]
発見者ケプラー宇宙望遠鏡[2]
(K2ミッション)
発見方法トランジット法[3]
位置
元期:J2000.0[4]
赤経 (RA, α) 11h 30m 14.5176249117s[4]
赤緯 (Dec, δ)+07° 35′ 18.257210626″[4]
固有運動 (μ)赤経: -80.377 ミリ秒/年[4]
赤緯: -133.142 ミリ秒/年[4]

距離124.0 ± 0.3 光年
(38.025 ± 0.079 パーセク[5]
軌道要素と性質
軌道長半径 (a)0.1429+0.006
−0.0065 au[6]
(21,377,840+897,600
−972,400 km)
近点距離 (q)0.1143 au
遠点距離 (Q)0.1715 au
離心率 (e)0.20 ± 0.08[6]
公転周期 (P)32.939623+0.000095
−0.000100 [6]
軌道傾斜角 (i)89.5785+0.0079
−0.0088°[7]
近点引数 (ω)-5.70+46.40
−33.80°[6][8][注 1]
通過時刻2457264.39144 ± 0.00065 BJD[6]
準振幅3.55+0.57
−0.58 m/s[6]
K2-18の惑星
物理的性質
直径34,582 ± 829 km
半径2.711 ± 0.065 R?[5]
表面積3.749×109 km2
体積2.158×1013 km3
質量8.63 ± 1.35 M?[5]
平均密度2.4 ± 0.4 g/cm3[5]
表面重力11.5 ± 1.9 m/s2[5]
(1.17 ± 0.19 G
脱出速度19.9 ± 1.6 km/s[5]
表面温度272 ± 15 K(-1 ± 15 [2]
265 ± 5 K(-8 ± 5 ℃)[5]
284 ± 15 K(11 ± 15 ℃)[6]
大気の性質
大気圧不明
水素[9]割合不明
ヘリウム[9]割合不明
水蒸気[3]0.1 - 50%[9][10]
他のカタログでの名称
EPIC 201912552 b
EPIC 201912552.01
2MASS J11301450+0735180 b
Template (ノート 解説) ■Project

K2-18bは、地球からしし座の方向に約124光年離れた位置にある赤色矮星K2-18の周囲を公転している太陽系外惑星である。ハビタブルゾーン内に位置する太陽系外惑星としては、史上初めて大気中から水蒸気が検出されたことで知られている[9][10][11][12]
発見と観測

K2-18bは2015年に、アメリカ航空宇宙局(NASA)が太陽系外惑星探査のために打ち上げたケプラー宇宙望遠鏡の延長ミッション「K2ミッション」による観測で発見された[2][12]。K2ミッションも含めて、ケプラー宇宙望遠鏡は惑星が地球から見て主星の手前を通過する際に生じるわずかな主星の減光を観測することで惑星を発見する、トランジット法と呼ばれる観測方法で発見された。主星K2-18が太陽よりも小規模で暗い赤色矮星であるため、発見当初から大気を観測できる可能性があるとされていた[2]

2015年に発表された発見論文ではK2-18系までの距離は34 ± 4 パーセク(111 ± 13 光年)とされていたが[2]、後にガイア計画による観測でK2-18系までの距離は38.025 ± 0.079 パーセク(124.0 ± 0.3 光年)に改められている[5]
特徴

大きさの比較海王星K2-18b

高精度視線速度系外惑星探査装置(HARPS)などを用いた観測では、K2-18bの質量は地球の8.63倍、半径は2.711倍で、地球と海王星の中間の規模を持つ惑星とされている[5]。表面の重力の強さは海王星(11.15 m/s2)とほぼ同等である[5]。主星K2-18からは約2100万 km離れた軌道を約33日で公転しており[6]、主星に近いためK2-18bは潮汐固定を起こしており、常に片面を主星K2-18に向けていると考えられている[7]。この軌道は液体の状態で存在出来るK2-18のハビタブルゾーン内に位置していることが2017年に行われたスピッツァー宇宙望遠鏡による観測で判明している[7]。2018年にCloutierらは発表した研究論文では表面温度は、265 K(-8℃)とされており[5]、他の研究でもいずれも同程度の温度となっている[2][6]


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