JR
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日本貨物鉄道(JR貨物)


各旅客会社・JR貨物による共同出資法人

鉄道情報システム(JRシステム)

鉄道総合技術研究所(JR総研)

このような分散的なグループ体制に起因して、営業施策や経営戦略等において各社の独自性が極めて強いのが特徴であるが、一方で旧国鉄から引き継いだ鉄道ネットワークの一体性にも利用客への利便性という観点からある程度配慮されている。2社以上のJR営業エリアにまたがる列車の相互乗り入れ、運賃・乗車券制度の事実上の共通化、観光振興(国鉄時代から続くデスティネーションキャンペーン)、震災のような大規模災害時の復旧要員派遣[4]といった様々な分野で、広域的な連携・協調・協力体制も構築している。

JRの駅などに掲示されるデスティネーションキャンペーン青春18きっぷのポスター、そして交通新聞社発行の『JR時刻表』には、「JR-GROUP」のロゴが使用されている[注釈 9]。ただし、この場合のJRグループは旅客鉄道各社を意味し、貨物・総研・システムは含まれない[要出典]。ただし、2017年12月に実施された国鉄民営化30周年記念ツアーの企画には、寝台特急「カシオペア」を牽引する機関車を提供する形でJR貨物も参加している[5][6]

JR東日本・東海・西日本・九州が、鉄道ノウハウ(とりわけ高速鉄道)の国際進出を目的に一般社団法人国際高速鉄道協会(IHRA)を2014年(平成26年)4月1日に東京都港区に設立した。こちらは出資したJR大手4社の他、JR総研、さらにJR方式の高速鉄道を採用した台湾高速鉄路公司なども会員としている(のちにJR北海道も加盟し、四国を除くすべての旅客会社が参加している)。

JR系の社員の健康保険組合は、概ね「JRグループ健康保険組合」の加入となる。

JRグループ各社傘下の吹奏楽団が加盟する「JRグループ音楽連盟」は、JR北海道音楽クラブ(休部中)、JR東日本吹奏楽連盟(JR東日本東北吹奏楽団・JR東日本東京吹奏楽団)、JR東海音楽クラブ、JR西日本バンド連盟、JR四国吹奏楽部、JR九州吹奏楽団が会員。2016年11月から定期演奏会を開始した。各楽団は国鉄時代からの各管理局ごとの吹奏楽団が前身。
民営化から現在までの状況.mw-parser-output .locmap .od{position:absolute}.mw-parser-output .locmap .id{position:absolute;line-height:0}.mw-parser-output .locmap .l0{font-size:0;position:absolute}.mw-parser-output .locmap .pv{line-height:110%;position:absolute;text-align:center}.mw-parser-output .locmap .pl{line-height:110%;position:absolute;top:-0.75em;text-align:right}.mw-parser-output .locmap .pr{line-height:110%;position:absolute;top:-0.75em;text-align:left}.mw-parser-output .locmap .pv>div{display:inline;padding:1px}.mw-parser-output .locmap .pl>div{display:inline;padding:1px;float:right}.mw-parser-output .locmap .pr>div{display:inline;padding:1px;float:left} JRグループ旅客各社 本社・支社

 薄緑:北海道 緑色:東日本 橙色:東海
 青色;西日本 水色;四国 赤色:九州(JR貨物JR総研JRシステムは割愛)

JRグループ各社は、日本国有鉄道改革法(昭和61年法律第88号)(第6条第2項(旅客会社)、第8条第2項(貨物会社))の規定により、1987年4月1日に発足した。運営等については、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律(JR会社法)に定められた。「JR」という呼称は、同年2月20日に決められたものである。

JR発足当初は、国鉄から移行した日本国有鉄道清算事業団が全株式を保有する特殊会社であった。なお、同事業団解散に伴い1998年10月22日以降日本鉄道建設公団(JRCC)国鉄清算事業本部、2003年10月1日以降独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(JRTT)が株式を継承した。

2001年6月27日にJR会社法が改正され、本州の旅客3社(JR東日本、JR東海、JR西日本)が同法の対象から外され、純粋民間会社(非特殊会社)化が実現した。それに伴い、一部経営に関する部分の認可制から解放され、いわゆる「普通の会社」になったが、その一方で、国鉄改革趣旨に則った事業運営が行われるよう「本州3社が配慮すべき指針」の公表、事業経営への指導及び助言、勧告及び命令を国土交通大臣が行うことができる旨が、改正附則に明記された。

その後、本州3社の株式については順次民間への売却が行われ、2002年6月にはJR東日本、2004年3月にはJR西日本、2006年4月にはJR東海の全株式の売却が完了し、上場している本州3社は名実ともに「完全民営化」が実現した。

一方、いわゆる三島(さんとう)会社と呼ばれる本州以外の旅客3社(JR北海道、JR四国、JR九州)およびJR貨物は独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(JRTT)が全株式を保有する特殊会社であり、また、もともと採算の厳しい路線が多く、経営努力だけでは限界があることが当初より想定されていたため、固定資産税の減免および三島会社に関しては経営安定基金の運用(主にJRTTへの高金利による貸付であり、実質的な補助金)により損失補填しているが、バブル崩壊以後は低金利状態の基金運用が続いている等経営環境は厳しい状況にあった。


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