JR東日本HB-E300系気動車
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JR東日本HB-E300系気動車
「リゾートしらかみ ?」編成
(2020年9月3日 風合瀬駅 - 驫木駅
基本情報
運用者東日本旅客鉄道
製造所東急車輛製造
新潟トランシス
総合車両製作所横浜事業所
秋田総合車両センター(艤装のみ)
製造年2010年 - 2019年
運用開始2010年10月2日
主要諸元
編成2両・4両編成
軌間1,067 mm
最高速度100 km/h
起動加速度2.3 km/h/s[1] または1.5km/h/s[1]
減速度(常用)3.5 km/h/s[1]
減速度(非常)3.5 km/h/s[1]
編成定員78名(2両編成)/ 154名(4両編成)
車両定員HB-E301形:34名(座席)
HB-E302形:44名(座席)
HB-E300形0番台:44名(座席)
HB-E300形100番台:36名(座席)
全長21,100 mm
車体長20,600 mm
車体幅2,920 mm
車体高3,620 mm
床面高さ1,130 mm
車体ステンレス
台車軸梁式ボルスタレス台車
DT75A(動力)/TR260A(付随)
機関DMF15HZB-G形直噴式直列6気筒ディーゼルエンジン
機関出力331 kW (450 PS)
主電動機かご形三相誘導電動機 MT78
主電動機出力95 kW ×2
歯車比14:99 (7.07)
制御方式IGBT素子コンバータ+VVVFインバータ制御
制御装置日立製作所製
CI20形 主変換装置
制動装置回生発電ブレーキ併用電気指令式ブレーキ
保安装置ATS-P(長野地区用・?・海里)・ATS-Ps
EBTE装置 防護無線
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HB-E300系気動車(HB-E300けいきどうしゃ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)の観光用気動車
概要

JR東日本が開発した観光列車用の次世代型ハイブリッド気動車で、JR東日本では本系列以降、ハイブリッド気動車についてはキハE200形のような従来の「」から始まる形式称号に代わって「HB-」の記号を用いることとしている。

2010年長野地区リゾートビューふるさと」で運用が開始され、秋田地区リゾートしらかみ 青池」・青森地区リゾートあすなろ」にも続いて導入された。2016年には「リゾートしらかみ ?」、2019年10月からは新潟地区海里」にも導入された。2023年には「リゾートあすなろ」を改造した「ひなび(陽旅)」(青森県岩手県の各線)、2024年4月からは「リゾートあすなろ」を改造した「SATONO」(宮城県山形県福島県の各線)が登場した[2][3][4][5]。以下「ふるさと」「あすなろ」「?」「青池」「海里」「ひなび」「SATONO」と略す。
構造
車体

車体は台枠を除きステンレス材で構成した軽量ステンレス車体だが、先頭車の前頭部は普通鋼製となっている。車体構造はキハE200形を踏襲しており、側面からの衝撃に対する安全策として、車体構造の側構体の縦方向の骨組みである柱に、上部にある幕板の補強と屋根構体の横方向の骨組みである垂木の位置を合わせて結合強度を向上させることにより、車両の構体にリング構造を多数設けることで、衝撃荷重を受けた際の構造の変形量抑制を図っている。

車体幅は2920mmとし、腰部から下を絞った形状としている。先頭車の前面は非貫通で、大きな一枚窓と、下部の左右にHIDハロゲンシールドビーム各1灯ずつ計4灯の前部標識灯が配置されているが、「?」は熱線入りのLED式前部標識灯を配置している。「海里」は形状が異なり、小型LED10灯の前部標識灯を配した縦型のライトケースを左右に配置した形状に変更された。後部標識灯はLED式で、窓上に角形のものが2灯配置されている。先頭車は両形式とも片運転台である。側面は先頭車前位乗務員室扉の後方・展望スペース部分に1,800mm幅・HB-E300形100番台の半個室部分に1,200mm幅・それ以外の客室部分に950mm幅の窓が配置されている。いずれも固定窓で角にRが付けられている。

客用扉は3形式とも後位側に片側につき開口幅1,010mmの片開き扉が1か所あるが、HB-E301形とHB-E300形0番台には後位妻面に便所・洗面所が設置されているため後位台車上にあるのに対し、その設備がないHB-E302形とHB-E300形100番台は妻面に接した位置にある点が異なる。床面高さは、レール面から1130mmとしており、キハE200形とキハE130系と同じで、キハ110系と比べて45mm低くなっている。
塗色

「ふるさと」は展望スペース部分に黄緑色、客室部分は下から上に向かって緑色と白色のグラデーションに彩色され、客室部分の裾に金色の帯を配している。これは長野県の県木であるシラカバの森の中を走り抜けるイメージである。2020年10月12日から2022年12月25日まではアルクマ登場10周年ラッピングを施して運用していた。ロゴマークは現在省略されている。

「青池」は在来のキハ48形の青池編成のカラーイメージを踏襲し、日本海の水平線と青池をあらわす青色の濃淡と本系列の車両をイメージした銀色で彩色される。

「あすなろ」はねぶたの情熱を表す赤・下北半島菜の花をあらわす黄色・森林を表す緑色で彩色される。

「?」は奥山清行がデザインを手掛け[6]白神山地ブナの木立が緑色のグラデーションによって表現されている。

「海里」は夕日と新雪のダイナミックな融合をイメージした朱色と白のグラデーションで彩色されており、側窓周りは黒が配されている[7]

「ひなび」は、キハ58系に塗装されていた盛岡色を基調に、車体側面に北東北の自然を表した模様や人と人とを結ぶ列車をイメージした「梅結び」をあしらった塗装に更新されている[8]

「SATONO」は、1号車となるHB-E302-704が「郷・山・森の緑」や「めぶき」「わかば」「常盤色」をイメージした緑系の塗色、2号車のHB-E301-4は「空の青・川のせせらぎ」「海の蒼・雪化粧」をイメージした青系の塗色となっている[9]

「海里」「ひなび」「SATONO」以外は側外板に "RESORT HYBRID TRAIN" のロゴが側面に入れられており、「?」のみ車端部に小さく、他は下部に大きく描かれている。

リゾートビューふるさと

リゾートしらかみ「青池」

リゾートあすなろ

リゾートしらかみ「?」

海里

ひなび(陽旅)

SATONO

室内

バリアフリー対策で通路部分の床面高さを下げている一方、展望に配慮して客席部分の床面は130mm高く取られている。

HB-E300形100番台以外の車両に設置される一般客席は、2人掛けのリクライニング付き回転式クロスシートが1,200mmのシートピッチで配置されている。なお、HB-E301形の扉寄りに車椅子スペースバリアフリー対応設備が設けられている。


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