JR東日本E353系電車
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JR東日本E353系電車
かいじ」で運用されるE353系電車
(2022年1月22日 猿橋駅 - 鳥沢駅間)
基本情報
運用者東日本旅客鉄道
製造所総合車両製作所横浜事業所
製造年2015年 - 2019年
製造数213両
運用開始2017年12月23日
投入先あずさかいじ富士回遊
はちおうじ・おうめ信州
主要諸元
編成9両(5M4T:基本編成)
3両(2M1T:付属編成)
軌間1,067 mm
電気方式直流1,500 V
最高運転速度130 km/h
設計最高速度130 km/h
起動加速度2.0 km/h/s(定員乗車)
減速度5.2 km/h/s
編成定員524名(グリーン車30名、基本編成)
150名(グリーン車なし、付属編成)
編成重量

336.7 t(基本編成)

119.0 t(付属編成)

全長

21,430 mm(先頭車)

20,500 mm(中間車)

全幅2,920 mm
全高4,670 mm[要出典]
車体アルミニウム合金
台車軸梁式ボルスタレス台車
DT81、DT81A、DT82、DT82A(電動台車)
TR265、TR265A、TR265B(付随台車)
主電動機かご形三相誘導電動機
MT75B
主電動機出力140kW/基
駆動方式TD平行カルダン駆動方式
編成出力2,800 kW(基本編成)
1,120 kW(付属編成)
制御方式IGBT素子VVVFインバータ制御
制動装置回生発電併用電気指令式ブレーキ
保安装置ATS-PATS-Ps
備考出典:『鉄道ピクトリアル』通巻911号、pp.124 - 125
第58回(2018年ローレル賞受賞車両
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E353系電車(E353けいでんしゃ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)の直流特急形電車
概要

1993年(平成5年)より中央本線(中央東線)の特急スーパーあずさ」に使用されているE351系の老朽化による置き換え、および2001年(平成13年)より同線の特急「あずさ」「かいじ」を中心に使用されているE257系0番台についても、同じく老朽化が進行している185系を置き換えるための転用が予定されていることなどに対応するため、2014年(平成26年)2月4日量産先行車の新造が発表され[1][JR 1]2017年(平成29年)12月23日から営業運転を開始した[JR 2]

9両編成(基本編成)と3両編成(付属編成)で構成され[2]、両者は主回路機器を中心に相違点が見られる。12両編成あたりの定員は674名(量産化後の定員)[JR 2]である。

総合車両製作所で量産先行車である基本編成のS101編成9両(4-12号車)と付属編成のS201編成3両(1-3号車)の計12両が製造され[3]2015年(平成27年)7月25日に出場した[4]松本車両センターに配属され、中央本線・篠ノ井線東京駅 - 塩尻駅 - 松本駅間を中心に大糸線松本駅 - 南小谷駅間、篠ノ井線・信越本線松本駅 - 長野駅[5]間等にて性能評価や技術検証を行った後、量産車に反映されている[2]

外観デザインは「伝統の継承」・「未来への躍動」をコンセプトにしており[6]、内装・外装ともにデザイン監修は工業デザイナーの奥山清行が担当した[2][7]

鉄道友の会」の第58回(2018年ローレル賞を受賞した[8]
構造
車体

車体は、アルミニウム合金製の中空押し出し形材を用いたダブルスキン構造を採用する[9]。運転台は高運転台構造で、先頭構体は屋根部と幌ふた部を除きFRPで構成されており、踏切事故対策のため先頭構体と運転室への出入台部をクラッシャブルゾーンとして設けている[10]。付属編成3号車のクモハE352形と基本編成4号車のクハE353形は貫通構造とし、連結・解放作業の容易化を目的に自動幌装置を装備しており、編成間の旅客の行き来が可能である[11]。付属編成1号車のクモハE353形と基本編成12号車のクハE352形も貫通構造の編成と同じデザインだが、貫通扉は準備工事段階に留めており、開くことができない[12][注 1]

車体長は中間車が20,500 mm、先頭車が21,430 mm、台車中心間距離は14,150 mmである。曲線通過時に車体が傾斜した場合でも車両限界内に収まるよう、車体の最大幅を2,920 mmに抑えるとともに、車体断面を屋根部に向かって絞り込む構造としている[9]。床面高さは1,130 mmとし、ホームとの段差縮小を図っている[9]。また、中央本線の狭小トンネルに対応できるようにパンタグラフ折り畳み時の高さを3,950 mmとしている[9]。量産先行車には各車両間の車端外妻面(連結部)に車端ダンパーと車体間ダンパーの2つを取付けていた[13]が、量産車では全車両にフルアクティブ動揺防止装置を搭載したため車体間ダンパーは付いていない[JR 2]。各先頭車の屋根上には列車無線アンテナを搭載しており、3号車のクモハE352形0番台と12号車のクハE352形0番台には車内案内情報用のWiMAXアンテナを搭載している[14]

床構造は、台枠上に粒状ゴム・アルミニウム板・ゴム床で構成された防音床構造として車内静粛性を向上させている[9]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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