JR九州813系電車
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JR九州813系電車
813系200番台を先頭とした6両編成
(2019年6月 渡瀬駅 - 南瀬高駅間)
基本情報
運用者九州旅客鉄道
製造所近畿車輛
九州旅客鉄道小倉工場(4次車まで)
製造年1994年 - 2009年
製造数85編成254両
運用開始1994年(平成6年)3月1日
主要諸元
編成3両編成(1M2T)
軌間1,067mm(狭軌
電気方式交流20,000V (60Hz)
架空電車線方式
最高運転速度120 km/h (曲線通過+15km/h)
設計最高速度120 km/h (曲線通過+15km/h)
起動加速度落成時 2.3 km/h/s [1]
減速度落成時 4.0 km/h/s [1]
編成定員254人(立席)+144人(座席)=398人 (1000番台)
編成重量92.7t(1000番台)
全長20,000 mm
車体長19,500 mm
全幅2,985 mm
車体幅2,935 mm
全高4,295 mm
車体ステンレス
(前頭部のみ普通鋼
台車ロールゴム式ボルスタレス台車(ヨーダンパ付
DT401K・TR401K
主電動機かご形三相誘導電動機
駆動方式TD継手式中実軸平行カルダン駆動方式
編成出力150kW×4=600kW
制御方式サイリスタ位相制御+GTOサイリスタ素子VVVFインバータ制御(0・100・200・300・2200・3400番台)
PWMコンバータ制御+IGBT素子VVVFインバータ制御(1000・3000・3100番台)
制動装置発電ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ(0・100・200・300・2200・3400番台)
回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ(1000・3000・3100番台)
保安装置ATS-SKATS-DK、EB装置、防護無線
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JR九州813系電車(ジェイアールきゅうしゅう813けいでんしゃ)は、九州旅客鉄道(JR九州)の交流近郊形電車である。1994年平成6年)3月1日に営業運転を開始した。
概要

日本国有鉄道(国鉄)から承継した近郊形電車(421系・423系715系等)の置き換えを目的として1994年から2009年にかけて、85編成254両が製造された[2]。また、2001年以降は817系と並行して増備が続けられた。

JR九州としては初のVVVFインバータ制御が採用されたほか、車両デザインを水戸岡鋭治率いるドーンデザイン研究所が手掛けた[3]。水戸岡が近郊型電車のデザインを手掛けたのは本形式が初となる[4]

登場当初は、811系が4両固定編成であったため編成の自在度を上げることを目的として2両編成であったが、1995年から3両編成(100番台)が加わっている[5]。しばらくこの二種の編成が混在していたが、2003年(平成15年)までに2両編成(0番台)に中間車(400番台)を組み込み、全編成が3両編成に統一された。長期にわたって製造されていることから、8番台・13次車に分けられる[6]。また、各番台・各次車によって細部が異なっている。
車両概説

本項では共通事項について述べ、番台毎の差異については「番台区分」の節で説明する。
車体

ビードプレス処理の軽量ステンレス製幅広車体であり、片側3箇所に両開き客用扉が設置されている[7]。乗降扉には数字が記されている事が特徴である[8]。停車中は扉の選択開閉(ドアカット)が可能である。窓配置は811系と同じく扉間3枚であるが、開閉可能な窓(下降式)は扉間の中央にある窓と車端部の窓のみで、その他は固定窓である。

車体の大部分は無塗装で、側面にはJR九州の英社名を配置した[3]。側扉は室内・室外とも赤色に塗装されている[9]。また、車体側面にロゴ文字が入り、車両番号表記は1文字ずつ正方形の枠で囲っている。前頭部は普通鋼製で、窓下にもガラスを取り付けている[3]。縁と幌枠及び歩み板は側面扉と同じ赤色に塗装されている。貫通扉は黒色で、前述の英社名ロゴおよびつばめマークをステッカーで張り付けている。前頭部の他の部分は黒色が配されている[3]直方車両センター所属車は817系に準じて前面部が黒、前頭部が銀色、ドア付近にはCTステッカーが、前面の貫通扉には「Commuter Train 813」のロゴ等が入れられている[10]

前面には貫通扉が設けられている。非常用の位置づけであった811系と異なり貫通扉を常用する構造になっており、貫通幌および幌枠、歩み板などを装備している[7]。分割併結時の作業性向上のために811系で搭載された自動解結装置のほか、新たに半自動式の幌装置が取り付けられた[7]。貫通扉が非常用の811系を除く各形式と連結する際には各編成間の貫通が可能となる。

前照灯にはJR九州の近郊型・通勤型電車では唯一フォグランプを装備しており、前照灯とは独立してオンオフが可能である。しかし、フォグランプの使用頻度が少ないため、フォグランプは4次車をもって廃止され[11]、5次車以降ではプラスチック板のみのダミーに置き換えられている。

先頭の排障器(スカート)は増備途中から大型化(乗務員室昇降ステップ組込み)され、2005年7月にRM003編成を最後に交換が完了している。

又、列車衝突の際に乗務員の生存空間を確保する為、運転台の鋼製のブロックが、客室の部分を構成しているステンレス鋼製の構体に食い込む様に設計されている[12]大型化される前の初期のスカート(RM231編成)。
この編成は列車衝突事故により既に廃車されている。
主要機器
0・100・200・300番台TR401K台車パンタグラフ(PS400K)

架線からの単相交流20kVを主変圧器で降圧した上で、サイリスタ位相制御で直流に変換した後、VVVFインバータで三相交流電源とし、その交流電源で主電動機(MT401K)を駆動する。

M-TAユニットを採用し、M車(クモハ813形)にはVVVFインバータ・補助電源装置、TA車(クハ813形)には主変圧器(TM401K)・サイリスタ位相制御装置(RS405K)[13]集電装置が搭載される[13][8]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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