JM_(映画)
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『JM』ですごい赤字を出したんじゃない?」「いまだにわからないもん(笑)」「新しいことをやろうとして、できないときの間抜けさっていうのが、あの映画の特徴だね」などとも述べている[3]。主演のキアヌ・リーブスは、数年後に同じくSF作品である『マトリックス』、2020年にはサイバーパンクの世界観を発展させた未来の世界を舞台とするオープンワールド型のアクションロールプレイングゲームサイバーパンク2077』にそれぞれ出演し、一躍知名度を上げている。

その一方で、批評家からの評価は極めて低い。Rotten Tomatoesによれば、批評家の一致した見解は「酷いミスキャストに加えて物語的に間違った方向に導かれている『JM』は、1990年代のサイバーパンクスリラーを無意味な新しいというか、何と言うか、低レベルなものにしている。」であり、34件の評論のうち高評価は12%にあたる4件で、平均点は10点満点中3.8点となっている[4]Metacriticによれば、24件の評論のうち、高評価は2件、賛否混在は8件、低評価は14件で、平均点は100点満点中33点となっている[5]
エピソード
出演者

キアヌ・リーブスは、帝国ホテルが大のお気に入りで、劇中の台詞で「洗濯を頼みたい。帝国ホテルで頼むような洗濯だ。東京の…」というアドリブを入れた。共演者の北野武は、キアヌのことを「彼は素晴らしい役者で、ほんといいやつだったな」とインタビューで答えている。
短編との違い

映画版は、原作とはストーリーが大きく違っている。主な点では、ジョニーの彼女であるモリィ(ギブスンの代表作『ニューロマンサー』にも登場する)は、映画ではジェーンに変わっている。これは、モリィのキャラクターの権利が別の映画会社の所有するものとなっていたことによる措置である。神経衰弱症候群 (NAS) は、原作には登場しない映画の創作である。NASは"黒い悪寒"とも呼ばれ、どこにでもある機器から発せられる電磁波によって引き起こされ、将来世界的に流行するとされている。映画は、治療法を発見するも公表はせず、それを利用して儲けようとするある製薬企業を中心に展開している。その製薬企業の所有するAI(人工知能)として登場するクロームも、原作とは違っている。映画では、自我を持つキャラクターだが、原作では単純な応答式のセキュリティープログラムとして登場する。
インターナショナル版

監督の思い描いたものに一番近いバージョンは日本でのみ公開された。その後公開されたインターナショナル版では、再編集によって10分ほど短くなっている。音楽も日本版とインターナショナル版では異なり、ブラッド・フィーデルによって作曲されたインターナショナル版の音楽は、日本版のマイケル・ダナによる楽曲とはかけ離れたものになっている。インディーズバンド、ブラック・レインが映画のために書き下ろした楽曲も使われていない。

以下、日本版との主な違いである[6]

オープニングタイトルにレーザーのようなエフェクトが追加されている。

オープニング後の抗議デモのシーンが短くなっている。ニュースキャスターの声が流れる長いクレーンショットがほとんどカットされている。

北京ホテルでジョニーがディーラーから希望のメモリ装置を手に入れられなかったと言うシーンがない。

クラブの男性トイレでラルフィーが部下にジョニーの頭部を壁に打ちつけたことを叱るシーンが短い。

ジェーンが2度、手榴弾を"ボトルオープナー"と呼ぶのが、普通に"手榴弾"となっている。

タカハシ関連のシーンがいくつか削除されている。娘の部屋でホログラムを見ているシーン、錠剤を飲みながら娘の映像を見ているシーン、シンジの子分を斬り殺すシーンなど。

牧師が信者たちに説いていると、タカハシの子分が現れたのに気付き、瞑想のためとその場を去るシーンがない。その他、アクションシーンでの台詞がいくつかなくなっている。

1、2秒だが微妙に短くなっている個所が随所にある。兵士が橋を攻撃するシーンや、ラストの記憶内のシーンも編集が変わっている。

なお、日本国内で発売されているDVDは日本公開版だが、2008年12月に発売されたブルーレイはインターナショナル版である(日本版は特典としてSD画質で収録)。
マルチメディア展開

公開と同年の1995年に、小説を原作としたPCゲーム(DOS版、Microsoft Windows 3.x版、Macintosh版)が発売された。製作はCineACTIVE、販売はSony Imagesoft。日本未発売[7]
出典^ a b “Johnny Mnemonic” (英語). Box Office Mojo. IMDb. 2021年3月2日閲覧。
^ インタビュー本『KITANO par KITANO 北野武による「たけし」』
^ ビートたけしが明かす12年ぶり主演作の舞台裏 監督から「すばらしい、でももう1回」 ORICON NEWS、2016年2月26日
^ “Johnny Mnemonic (1995)” (英語). Rotten Tomatoes. 2021年3月2日閲覧。
^ “Johnny Mnemonic Reviews” (英語). Metacritic. 2021年3月2日閲覧。
^ “Johnny Mnemonic - Deleted Scenes” (英語). YouTube. Josh Killcrop (2008年8月27日). 2021年3月2日閲覧。
^ “Johnny Mnemonic (1995)” (英語). MobyGames. 2021年3月2日閲覧。

外部リンク

JM
- allcinema

JM - KINENOTE

Johnny Mnemonic - オールムービー(英語)

Johnny Mnemonic - IMDb(英語)


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