JIN-仁-_(テレビドラマ)
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また、作品への評価も高く、2011年2月現在で国内外で33の賞を受賞した[3]

続編の予定が無かった放送終了当時はタイムスリップの謎を残したままの最終回に対して続編や劇場版についての問い合わせや[5]、否定的な声が寄せられた[6][7]。2010年1月29日付の『日刊スポーツ』にて来年夏に劇場版が公開されると報じられたが、石丸彰彦プロデューサーは公式サイトにて否定した[8]
完結編(第2期)

2010年6月8日に続編となる『JIN-仁- 完結編』の放送決定がアナウンスされた[9]。映画化などはせず、これで完結と明言している[10]。TBS開局60周年記念番組[11][注釈 3]。全11話。提供ナレーションは今井雅之が担当[12](前クレのみ)。

放送前ながら既に南米以外のほぼ全世界にあたる世界80か国での放送が決定しており、日本での放送6日後に台湾、5月に香港、7月以降には韓国、ヨーロッパ、北米にて順次放送されることが発表された[11]

物語は第1期最終話の2年後からスタートしている。そのためか、第一話までの2年間に起きたエピソードについては大幅に省略されている。

最終話では平均視聴率26.1%、瞬間最高視聴率31.7%を記録。関東では全話平均視聴率が20%を超え、関西では全話20%を上回った[13]。また、裏番組の『マルモのおきて』が当初の予想を裏切って視聴率が高まったため、本番組との視聴率デッドヒートも話題となった(最終的には本作品が逃げ切った)。
JIN-仁- レジェンド

2010年12月27日・28日に『JIN-仁- レジェンド』と題し、第1期全話がディレクターズカット版にて再放送された。

2020年4月18日・19日・25日・26日・5月2日・3日に『JIN-仁- レジェンド』と題し、TBSSBSRKBMRTで第1期・完結編を再編集した特別編が放送された[14]。他の系列局(MBSなど[15])で、後日放送した局もあった。

一方で、RCCのように[16][17]、同時期に『レジェンド』ではなく、第1期と完結編の本放送版の集中再放送を行った局もある。
あらすじ

幕末の江戸にタイムスリップした脳外科医・南方仁が苦難の末にペニシリンを製造するなどして、人々の命を救う姿を描いたヒューマンドラマ。
登場人物

役名:俳優名。役名にリンクがある人物は、実在の人物。
主な登場人物
南方仁(みなかた じん):大沢たかお
本作品の主人公。東都大学附属病院脳外科医局長。11月15日生まれで、物語開始時点の年齢は、原作(漫画)では34歳(2000年当時)テレビドラマでは38歳(2009年当時)。頭蓋骨内に奇形腫瘍を持っていた謎の男性患者との接触により文久2年(1862年)の江戸にタイムスリップ。歴史を変えることになると自覚しつつも、医者としての使命感から江戸の人々を近代医療で救う。西洋医学所とコレラの対策を行ったり、原始的な方法によるペニシリン抽出精製を行ったりと、幕末の医療技術を飛躍的に進歩させたことで、蘭方医だけでなく漢方医や外国人医師たち、幕閣や雄藩の武士層からも一目置かれる存在となっている。緒方洪庵死後、医学所と距離を置き仁友堂を開業した。数多くの難病の治療を成功させ続けたが、その一方で彼の存在と功績を妬み、恐れる者の陰謀により度々手術の妨害を受け、ついには命を狙われ始める。やがて、歴史を変えてしまうことに躊躇しつつも、親友となった坂本龍馬の命を救うために奔走する。原作とドラマで、終盤の運命が大きく異なる。原作では、三隅の陰謀により負傷した咲を救うため現代に帰還するが、タイムパラドックスも絡んだ結果、幕末?明治時代に残る南方仁と現代平成時代に戻る南方仁の2人に分かれた。前者は咲との結婚により「橘仁」と姓を改め、仁友堂(順天堂がモデル)を医療機関兼教育機関として発展させ、後に東京大学医学部の設立の際に出仕する。後者はかつて自身が存在していた世界とは異なる歴史を持つ世界へと移動。所属先が「仁友堂病院」に変わり、見知らぬスタッフがいることや「東洋内科」という新しい科ができていることに驚き、また医療知識が新しい世界に合わせて自動的にアップデートされる感覚に戸惑いながらも、再び医師として働く。後に江戸時代での経験を元にGM(総合診療)に転身、10年後には同病院総合救急医療部部長・准教授となり、同じGMで野風の子孫であるマリー・ルロンと出会う。未来と咲との恋愛関係を主軸に置いたドラマ版では、仁は上野の戦で流れ弾により負傷した咲を救うべく、緑膿菌感染症の治療薬ホスミシンを手に入れるため、重傷を負いながらも現代に帰還するが、タイムスリップ前の自分と入れ替わることはできず、失意の中で力尽き、意識を失う。その後、図書館で当たった文献で、西洋での発見より前に日本でペニシリンが生産されていたことや、仁友堂の医師たちの活躍ぶりを確認するが、そこに咲の名がなく、また自分の存在が痕跡すらないことに戸惑う。橘家があった場所をたずねてみると、そこには「橘医院」があり、恋人・未来が、仁とは面識のない予備校講師として存在していた。そこで未来から聞かされた話と、咲が残した手紙により、ホスミシンだけは江戸に転送され、恭太郎によって治療に役立てられたこと、仁の存在そのものが江戸から消滅し、自分の記憶からも次第に消えていくが、思いを残すべく手紙を綴ったことを知り、涙を流す。その後、医師としての決意を新たにした仁が、脳腫瘍で緊急搬送されてきた未来の手術を執刀する場面で、物語は幕を閉じる。
橘咲(たちばな さき):綾瀬はるか
旗本橘家の娘。物語開始時点の年齢は、16歳。兄・恭太郎の命を救った仁に興味を持つ。やがて麻疹にかかり仁に命を救われたのを機に看護婦[注釈 4]となり、虎狼痢(コロリ)にかかった仁を救う。看護婦として仁の助手を務め医学を学ぶうち、深く仁を敬愛するようになり、ときに命がけで彼の身を守るが、格上の家との縁談が持ち上がったこともあり、仁がちょうど落成した仁友堂に移ったことを潮時として仁に別れを告げた。しかし仁への思いを抑えかね、野風の乳がん手術の当日、進んでいた縁談を土壇場で破棄して駆けつけたため栄から勘当される。その後は仁友堂に身を寄せ、楠本いね(楠本伊篤)との出会いから女医を志すようになる。仁の恋人であるとともにかけがえのないパートナーであり、慶応4年に結婚して後は夫とともに医学の発展に尽くしたとされている。ドラマ版では、歴史の修正力により仁の記憶を失いつつある中、せめてもの抵抗として既にその名を忘れてしまった「先生」にあて、思いのたけを綴った手紙を残した。その後は「橘医院」を設立し、明治期には珍しかった女医として活躍するが、産科医であったために産婆扱いされがちだったため、名が残らなかった。生涯独身を貫いたが、野風とルロンが逝去したのち、彼らの遺志もあって一人娘の安寿を養女とし、育て上げた。その子孫が橘未来であり、現代に帰還した仁と巡り合うこととなる。
橘恭太郎(たちばな きょうたろう):小出恵介
徳川旗本の剣客の武士。咲の兄。物語開始時点の年齢は20歳。美青年だが生真面目で身持ちが固い。幕府講武所では伊庭八郎と双璧をなす剣術の腕を持ち、さらに勝海舟から洋学を学ぶなど高い向学心を持つ。そのため攘夷派浪人たちに襲われ前頭部に重傷を負うが、タイムスリップしてきた仁の近代医療により命を救われる。以降、その剣の腕前で幾度も仁の危機を救い、戦乱の幕末に仁らの用心棒役を務める。物語終盤では、大政奉還を経て徳川幕府、そして武士という存在そのものが消えていく世の流れに悩み、直参旗本としての死に場所を求めるようになる。しかし勝から生きてやりたいことをやれと諭され、福沢諭吉との出会いを経て、剣を捨て政治・経済を学ばんと欧州留学を決意[注釈 5]する。また母の治療に協力してくれた茶屋の看板娘、茜と思いを伝えあうなど、未来に希望を抱きつつあった。しかし、仁の命を狙う三隅俊斉が手引きした刺客と戦おうとした際に同様に手配された短銃が暴発。右手が使えない状況で奮戦し刺客を撃退するが、深手を負いすぎて亡くなった。享年26。テレビドラマでは運命が大きく異なる。母と妹を人質に取られる形で竜馬暗殺を命じられ、結果的には東の行動により手を下さずに済んだものの、自分の立場に悩み、死に場所を求めるように彰義隊に加わる。しかし、兄を連れ帰ろうと上野に駆け付けた咲が、流れ弾により左腕を負傷。仁が設置した救護所へ連れ帰った際に説得を受け、戦を離れて救護所のために働き続けた。その後は竜馬が残した保険の思想に感銘を受けて奔走し、制度の実現に大きく貢献したとされている。
橘栄(たちばな えい):麻生祐未
恭太郎と咲の母で、夫はコレラの流行により亡くなっている[18]


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