J・D・ヴァンス
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アメリカ合衆国政治家J. D. ヴァンスJames David Vance

生年月日 (1984-08-02) 1984年8月2日(39歳)
出生地 アメリカ合衆国
オハイオ州ミドルタウン
出身校オハイオ州立大学
イェール・ロー・スクール
所属政党 共和党
配偶者ユーシャ・チルクーリ
子女3人
アメリカ合衆国
上院議員
選挙区オハイオ州第3部
当選回数1回
在任期間2023年1月3日 - 現職
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ジェームズ・デイヴィッド・ヴァンス[1][2]1984年8月2日 - )は、アメリカ合衆国の政治家、作家、ベンチャーキャピタリスト。自伝『ヒルビリー・エレジー』で知られる。この自伝には作家本人が育ったアパラチア地方の価値観と、社会的問題との関連が描かれる。同書は2016年2017年ニューヨーク・タイムズのベストセラーリストに載り、2017年にはDayton Literary Peace Prizeの最終選考にも残った[3]。2016年の大統領選挙中は、白人労働者階層の姿を描いたものとして全米のメディアから注目を集めた[4][5]

同書は人気を博し批評家からも賞賛されたが、アパラチア地方の批評家からは批判的な評価も受けている。ヴァンスは本来の意味での「ヒルビリー」でも白人労働者階層の代表でもなく、本来の「ヒルビリー」である祖父母やその故郷の人々(ヴァンス自身は少年期にそこで何度か夏を過ごした)の経験やアイデンティティを、彼自身のものと意図的に混同させていると述べる[6]。一方で、ヴァンスはこれらの文化を代表しているとして支持する批評もある[7]

ヴァンスは自身の政治的立場を「社会保守主義」とするが、現在の共和党の方針には批判的である。特に経済政策については、共和党のプラットフォームは労働者階層を犠牲にして富裕層に利益を与えていると批判している。2022年の中間選挙ではオハイオ州から上院選に名乗りを上げ、ドナルド・トランプの支持も得て5月3日予備選で共和党候補になった[8]2022年アメリカ中間選挙にて、民主党候補のティム・ライアンを破りオハイオ州選出の上院議員となった。
幼少期

ジェームズ・デイヴィッド・ヴァンスは、1984年にオハイオ州ミドルタウンにて、ドナルド・ボウマンとベヴ・ヴァンスの息子ジェームズ・ドナルド・ボウマンとして誕生[2]。ヴァンスの上には、母親が19歳で出産した姉リンジーがいる。ヴァンスがまだ幼いころに両親は離婚し、その後まもなく、母親の3番目の夫の養子に迎えられる。ヴァンスの幼い頃から母親は鎮痛剤を常用し、その後はヘロインに依存するようになる。母親は結婚と離婚を繰り返して生活が安定していなかったため、ヴァンスと姉は主に祖父母に育てられた[9] [10] [11]
学歴

故郷の公立ミドルタウン高校を卒業後[12]アメリカ海兵隊[13]に入隊。イラクに派兵されて広報担当として活動した。[14]除隊後にオハイオ州立大学(オハイオ州コロンバス)でBAの学位を取得。[15]在学中には共和党の上院議員ボブ・シューラーの下で働いた。[16]

オハイオ州立大学を卒業後、イェール大学のロースクールJD(法務博士)の学位を取得。イェール大学での最初の年に、指導教官であるエイミーチュアから、自伝を書くよう勧められる。
職歴

ロースクールを卒業後、ピーター・ティールが所有するベンチャーキャピタル会社[17]、Mithril Capital Management, LLCで社長を務める[18]。2020年にはオハイオ州シンシナティに本社を置くNarya Capitalのために9300万ドルを調達した[19]

2016年12月、ヴァンスはオハイオ州に引っ越してNPO「Our Ohio Renewal」を設立[20]。政治家を目指す準備を始め[21]、ラストベルトに広がる薬物依存問題への対策を始める[22]

2017年1月にはCNNの寄稿者となる[23]。2017年4月、ロン・ハワードが『ヒルビリー・エレジー』の映画化作品の監督に就任[24]
私生活

ヴァンスはロースクール時代の同級生、ウシャ・チルクリと結婚。チルクリはインド系アメリカ人で、2014?15年にはブレット・カバノー判事の、2017?18年には最高裁判所長官ジョン・ロバーツのロークラークを務めた[25]。2人の間には息子ユアンがいる[26]

2019年8月、ヴァンスはオハイオ州シンシナティカトリックに改宗[27]。洗礼式にはロッド・ドレーアーをはじめ多くの保守主義者が列席した。洗礼式の後、ドレーアーとのインタビューでヴァンスは、改宗した理由は「カトリシズムが正しいということが徐々にわかってきたから」であり、カトリックの教義は自身の政治的な意見に影響を与えていると述べている[28]
著作

『ヒルビリー・エレジー アメリカの繁栄から取り残された白人たち』J.D.ヴァンス著、関根光宏・山田文訳、2017年、
光文社、.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}ISBN 9784334039790


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