Internet Explorer
Windows 8上で動作するInternet Explorer(バージョン10)
開発元マイクロソフト
プログラミング
言語C++
使用エンジン
Internet Explorer
Microsoft Windows コンポーネント
詳細
標準提供Microsoft Plus! for Windows 95
Microsoft Windows 98以降
Internet Explorer(インターネット エクスプローラー)は、マイクロソフトがかつて開発していたウェブブラウザである。以前の名称はMicrosoft Internet ExplorerやWindows Internet Explorerであった。一般的に、IEやMSIEと呼ばれる。
Windows 95からWindows 10に至るまでのWindows ファミリーに標準で含まれている。Windows Mobile(Windows CEの一部構成を含む)にはInternet Explorer Mobileが含まれていた。以前はMac用のInternet Explorer for Mac(IE:mac)や HP-UXとSolaris用のInternet Explorer for UNIX(英語版)も存在したが、これらは現在サポートされていない。
Windows 10から標準ブラウザはMicrosoft Edgeに置き換えられ、Internet Explorerの開発は終了し、マイクロソフトはInternet Explorerを利用しないことを呼びかけている[† 1][1]。ただし互換性維持のため、Internet Explorer 11はWindows 10に引き続き搭載されていたが、2021年10月にリリースされたWindows 11では、Internet Explorerは搭載されていない。
2022年6月16日(JST アメリカ東部時間では6月15日)をもって、Internet Explorerのサポートが完全終了となり、今後はIEのセキュリティープログラムの更新が提供されなくなるため、そのリスクが高まることから、Microsoft Edgeへの移行を促すように画面が表示されているほか、業務用利用者に対しても、Edgeを含む、サポートが継続されている他のブラウザへの移行などを求めている[2]。
経緯
Internet Explorer 1詳細は「Internet Explorer 1」を参照
IEは1994年にSpyglass(英語版)からライセンスを受けたNCSA Mosaicをもとに開発された。Internet Explorerは1995年8月24日に公開されたMicrosoft Plus! for Windows 95に含まれた。このバージョンは表組みに対応していないほど機能が低く、使用するユーザーはほとんどいなかった。1996年5月に公開されたIE1.5では簡単なテーブル要素に対応した。
Internet Explorer 2詳細は「Internet Explorer 2」を参照
Internet Explorer 2は1995年11月27日に公開された。日本語版を含むいくつかの多言語版が提供された。SSL 2.0やCookie、読み込み限定ではあるがネットニュースのクライアント機能も持っていた(ただし、日本語等への考慮は皆無)。
Internet Explorer 3Internet Explorer 3のロゴ
Internet Explorer 3は1996年8月13日に公開された[3]。日本語版は8月16日に公開されている[4]。約100人の開発者を3か月の間につぎ込み、Spyglassの技術を使用しているが、Spyglassからのソースコードは使用せずに開発された。Internet Mail and NewsやNetMeetingを含む。メジャーなブラウザとして部分的ではあるがCSS1に最初に対応したブラウザで、ActiveX コントロールやJavaアプレットなどに対応した。IE3は以前のIEと別にインストールできたため、アップグレードしたユーザーは互換性を保つことができた。このバージョンから青い「e」のロゴマークが使用された[5]。主要な機能追加だったCSSの対応が不十分で不具合が多く、JavaScriptもNetscapeとの互換性が皆無だったため、ライバルのネットスケープコミュニケーションズのNetscape Navigatorから乗り換えるユーザーは少なくシェアは増加しなかった。また、HTTP/1.1プロトコルに対応した最初のInternet Explorerでもある。 Internet Explorer 4は1997年9月30日に公開された[6]。Windowsと統合がはかられWindows 95やWindows NT 4.0は「Windows デスクトップのアップデート」を行った場合Windowsシェルが更新された[† 2](Active Desktopを参照)。またWindows 98に標準で搭載され、強力な市場シェアを築く要因となった。しかし、この統合は多くの批判を受け、裁判の原因になった(アメリカ合衆国の司法省とマイクロソフトとの裁判など)。 グループ ポリシーでの構成に対応した。Internet Mail and NewsはOutlook Expressに置き換えられた。レンダリング エンジンは新しく「Trident」に切り替わった。新しい試みとしてActive Channelと呼ばれるプッシュメディアが採用されたが、当初の期待に反して普及しなかった。当時は常時接続が一般的ではなかったのが原因だといわれている。当時としては高い先進性を持っていたブラウザであり初めてHTML 4.01に対応し、CSS1に完全対応した。また、現在では一般的になった「白地の背景に黒文字」のデフォルトスタイルを初めて採用した。同年12月4日に不具合を修正したIE4.01が公開された[7]。 Internet Explorer 5は1999年3月18日に公開された[8]。ルビ、MHTMLなどに対応した。同年12月8日に公開された IE5.01はバグの修正や暗号強度の強化、ウィンドウ再利用などの機能を備えたマイナー アップデートが行われた[9]。CSS2やDOM Level 1、XMLに部分対応した。IE5は標準準拠を比較的重視した手堅い設計でIE4と同様当時のブラウザとしては完成度が高く、OSとバンドルの効果も相まって高いシェアを得た。IE5.01 SP3以降のIEのサービスパックはWindowsのサービスパックの一部としてのみ提供され、単独では公開されていない(Windows 2000 SP3がIE5.01 SP3を、Windows 2000 SP4がIE5.01 SP4を含む)。IE:macはレンダリングエンジン Tasmanを基に再設計された。IE5.xは Mac OSとUNIX用の最後の提供となった。Windows 2000の延長サポート期限である2010年7月13日にサポートが終了した[† 3]。 Internet Explorer 5.5は2000年7月17日に公開された[10]。印刷プレビュー機能を搭載しCSS2の対応強化やXSLTの対応、縦書き表示、背景色でグラデーションに対応するなどの機能追加を行ったアップグレードとして公開した。このバージョンは動作安定性には比較的優れていたもののCSSやXSLTの対応は非常にずさんであったため、標準に従ったページの作成を行った場合に表示の不具合が多発し、ウェブ製作現場を混乱に陥れた[† 4]。この頃から新興のブラウザが台頭し、これらのブラウザベンダーは標準準拠の重要性を訴えたことから標準準拠度が低く不具合の多いIE5.5はやり玉に挙げられた。また、セキュリティホールの多さと対応の遅さもこの時期に表面化した。2000年11月1日に Service Pack1 が提供された[11]。2005年12月31日にサポートが終了した[† 3]。 なお、IPv6への対応も、5.5から行われている。しかし、実際には、WindowsのDNSクライアントサービス(リゾルバ)の仕様によって、ネットワークの動作環境によってはIPv6で使用できないことが多い。リゾルバの問題であるため、IPv6でインターネットにアクセスできる環境であれば、URLにIPv6のIPアドレスを直接記述すれば、IPv6で使用可能である。 Internet Explorer 6は2001年8月27日(日本語版は9月19日)に公開された[12]。DHTMLの拡張、CSS2の対応強化、DOM Level 2とSMIL 2.0への部分的な対応、内容制限されたインラインフレーム、JavaScriptによる独自のマウスポインタ指定にも対応した。他にメディアバー(SP2で廃止)、Windows Messengerの統合、エラー報告、自動画像サイズ変更、P3P
Internet Explorer 4
Internet Explorer 5
Internet Explorer 6詳細は「Internet Explorer 6」を参照