Intel_HD_Graphics
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HD Graphics 2000 を内蔵する Core i5 プロセッサ

インテルグラフィックス(: Intel Graphics)[1]とは、インテルが開発・製造・販売をてがける汎用プロセッサ(CPU)に内蔵された、統合グラフィックスプロセッサ (Integrated Graphics Processor/IGP, iGPU) 製品のシリーズ名である。最初のシリーズIntel HD Graphicsは、単に HD Graphics と呼ばれることもある。

Intelの統合型GPUのブランドは当初 HD Graphics のみだったが、第4世代 Core プロセッサ(Haswellマイクロアーキテクチャ)では、最上位2モデルに対して「Intel Iris Graphics」「Intel Iris Pro Graphics」のブランドが与えられた[2]。第7世代Coreプロセッサでは、グラフィックス性能強化モデルとして「Intel Iris Plus Graphics」のブランドが与えられた[3]。第8世代Coreプロセッサでは、「Intel UHD Graphics」のブランドが与えられた。本項では、これらの派生ブランドも取り扱う。
概要

Intel HD Graphics は、同社のグラフィックコントローラ Intel Graphics Media Accelerator (Intel GMA) シリーズを置き換えるもので、同社の開発した CPU に統合される形で設計されている。

Intel HD Graphics は、単体のGraphics Processing Unit (dGPU) ではない。主にコストの削減や消費電力の低減を目的として、高いグラフィックス性能を必要としない安価なコンピュータにおけるオンボードグラフィックス(オンダイグラフィックス)に用いられている。専用のVRAM(ビデオメモリ)は搭載せず、メインメモリをCPUと共有するユニファイドメモリアーキテクチャ (Unified Memory Architecture) である。

Intel HD Graphics が登場するまで、Intel は内蔵グラフィックスをマザーボード上のノースブリッジに組み込んでいた。これには Intel Extreme Graphics や Intel GMA が含まれる。後の Platform Controller Hub (PCH) の登場により、プラットフォーム刷新の一環としてノースブリッジが除去され、これらのグラフィックスの処理機能はCPUに移された。
世代詳細は「en:Intel Graphics Technology」および「en:List of Intel graphics processing units」を参照

公式情報:[4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12]

GPUの世代番号はIntel HD Graphics以前の世代を含めた番号であり、CPUの世代番号とは無関係である。

箇条書き内で一部太字の箇所は、新しく対応した規格やバージョンを簡略的に示したもの。ただし同じハードウェア世代であっても提供されているデバイスドライバーの関係上、サポートするAPIバージョンや機能レベルが異なるGPUもある。個別のサポート状況は公式ドキュメントを参照のこと[13]
第5世代
Westmere - HD Graphics

2010Q1?2011Q3発売 45nmプロセス
CPU:Celeron U3xxx/P4xxx, Pentium U5xxx/P6xxx/G69xx, 第1世代Core i3/i5/i7 xxx

初のHD Graphicsであり、GPUとCPUのSiP(CPUのみ32nmプロセス[14])。モバイルのみDynamic Frequency技術に対応しGPUとCPUの負荷バランスを見ながらGPUの動作クロックもTDPの枠内で上下させるようになった[15]。実行ユニットが2基増加した。機能を活用するには対応するチップセットを実装したマザーボードとの組み合わせが必要。

DirectX 10.1(FL10_0)、OGL 2.1

eDP(モバイルのみ)[16]DP 1.1、HDMI 1.3a、DVILVDSVGAHDCP

CVT HD[16](Core i以外はCVT)、WiDi(Core iのみ対応)

製品仕向
(コードネーム)
[DeviceID]CPUGPUクロック (MHz)実行
ユニット
演算
ユニット最大
GFLOPS
(単精度
理論値)メインメモリ
ベース最大帯域
(GB/s)DVMT

(GB)
HD Graphicsモバイル
(Arrandale)
[0046]Celeron U3x00
Pentium U5x0016650012962412.81.7
Core ix-xx0UM
Celeron U340517
Core i7-6x0LM26656627
Celeron P4x0x
Pentium P6x0050066732
Core ix-xx0M76636
デスクトップ
(Clarkdale)
[0042]Pentium G69xx53325
Core i3-5x0
Core i5-6x07333521.3
Core i5-66190043

第6世代
Sandy Bridge - HD Graphics, HD Graphics 2000/3000/P3000

2011Q1?2013Q2発売 32nmプロセス
CPU:Celeron (B/G)xxx, Pentium (B/G)xxx, 第2世代Core i3/i5/i7 2xxx, Xeon E3 12xx

GPUがCPUのチップ(ダイ)に内蔵され、Last Level Cache (LLC) も共有できるようになりパフォーマンスが向上。デスクトップやサーバーでもDynamic Frequency技術に対応し最大動作クロックが上がった。実行ユニット1基で8FLOPS/Clockに強化された。P3000はECCメモリの対応と業務向けアプリケーションの最適化と認定が追加されている[17]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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