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Intel 810 (i810) は、ローエンドPC向けとして1999年にインテル社が発表・発売したインテル チップセットの製品およびそのファミリー名である。 Intel 810はインテル社初のグラフィック統合チップセットとして1999年6月に発表された。開発コードネームはWhitney(ホイットニー)である。大きな特徴は2つあり、1つはインテルで初の2D/3Dグラフィック機能を統合した製品であり、Intel752を基に開発したIGT (Intel Graphics Technology) コアを実装している。また、2チップで構成されるチップセットのチップ間をインテル・ハブ・リンク I/O インターフェイスと命名された専用インターコネクトを実装したハブ・アーキテクチャ
概要
従来の一般的なインテル チップセット同様に2チップ構成となっているが、ハブ・アーキテクチャの採用に伴い、ノースブリッジで従来PAC(PCI AGP Controller)と呼ばれていたチップはGMCH(Graphics Memory Controller Hub)、同じくサウスブリッジでPIIX(PCI ISA IDE Xcelerator)と呼ばれていたチップはICH (I/O Controller Hub) と改称された。また、BIOS ROMもFCH(Firmware Controller Hub)と命名されたが、普及には至らなかった。
PCIに接続されるデバイスの高速化に伴い、Intel 810以前のチップセットではPCIバスで接続されていたPACとPIIX間の帯域を圧迫し、パフォーマンスの低下が問題となっていた。Intel 810が採用したハブ・アーキテクチャでは、GMCHとICHを専用のハブ・リンク (Hub Link)で接続している。ハブ・リンクはPCIバスの2倍の266MB/秒の帯域を実現しており、パフォーマンスの問題を解決している。
このGMCHとICHがハブ・リンクで接続されるハブ・アーキテクチャは以降のインテルチップセットの基本形となり、以後のチップセットは810で採用されたハブ・アーキテクチャを踏襲したものとなった。その後、900番台のチップセットではハブ・リンクはさらに4倍の帯域となり、DMI(Direct Media Interface)と命名されている。
その反面、ローエンド向けとしての設計されていることから、前世代のワークステーション・メインストリーム向けチップセットIntel 440BXが対応していたSMPへの対応は上位チップセットであるIntel 820へ継承され、本チップセットでは公式に非対応とされた(Intel 440BX自体も単体で対応していた訳ではなく、SMPシステムに必要な制御を行うI/O APICコントローラチップIntel 82093AAを追加する事で対応していた。 Intel 820では同コントローラが内蔵されている)。後述のとおり最大メモリ容量も440BXの1GBに対して本チップセットやIntel 815では512MBに制限されている。後年、ウェブブラウザなどのアプリケーションのメモリの使用量が急激に増えたため、メモリ容量の制限はローエンドとはいえ予想外に大きな足かせとなった。 GMCHであるIntel 82810はIGTコアを統合し2D/3Dグラフィックス機能を実現している。メインメモリの対応はは512MBまでのPC66またはPC100のSDRAMに留まるが、FSBはCeleron用となる66MHzだけでなく、Pentium IIIに対応できる100MHzにも対応している。さらに1999年9月にはFSB 133MHz版のPentium IIIの発売と共にそれに対応したIntel 810Eが発表されている。このため、PCメーカーはCeleronを採用したバリューPCとPentium IIIを採用したパフォーマンスPCにIntel 810を実装したマザーボードを共用できPCのコスト削減に貢献し、Intel 810を採用したPCが数多く出荷されることとなった。ただし付帯するクロックジェネレータにおいて66MHzあるいは100MHzまでしか生成しない設計もありうるため、Intel 810EおよびCeleronを搭載し出荷されたPCすべてが133MHz版Pentium IIIへ換装できるとは限らない。同様に、Intel 810およびCeleronを搭載し出荷されたPCすべてが100MHz版Pentium IIIへ換装できるとは限らない。 本来、Intel 810シリーズは上位チップセットであるIntel 820と並存する市況を想定されたが、Intel 820用の新メモリRDRAMがインテルの想定通りには値下がりせず、さらに初期出荷のIntel 820の不良回収が行なわれたこと、Intel 820でSDRAMを利用可能とする付加チップMTH(Memory Transfer Hub)のマザーボード発売後の不具合の発見により、Intel 820に悪い印象が付き纏い敬遠され、Intel 820とIntel 810の間を埋めるIntel 815の発売まで、事実上インテル社唯一のチップセットとなっていた。 Intel 810に統合されるグラフィックス機能はIntel 752をベースとしたIntel Graphics Technology (IGT) コアである。コアクロック100MHzで動作し、コア内部ではAGP 2x相当で接続されている。32bitレンダリングをサポートせず、2D/3D共に当時のビデオカードと比較して貧弱な性能ではあったが、DirectX 6世代のDirect3Dに対応し、MCによる動画再生支援にも対応するなど、当時のビジネスおよびホームユーザーには十分な機能を有しており、広く受け入れられることに成功した。 Intel 810ではフレームバッファとして専用のビデオメモリをサポートせず、メインメモリと共有するUMA (Unified Memory Architecture) を採用している。
GMCH
統合グラフィックス機能
UMAとDisplay Cache
Size:18 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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