IPod_classic
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iPod classiciPod classic(第6世代)
製造元Apple
種別デジタルオーディオプレーヤー
発売日2001年10月23日 (2001-10-23)
販売終了日2014年9月10日 (2014-9-10)
ストレージハードディスクドライブ
入力機器スクロールホイール(第1世代)
タッチホイール(第2 - 3世代)
クリックホイール(第4世代以降)
外部接続USB 2.0(第3世代以降)
FireWire(第4世代まで)
電源リチウムイオンポリマー二次電池
リチウムイオン二次電池

iPod classic(アイポッド クラシック)は、Appleが発売していたハードディスクドライブ内蔵型デジタルオーディオプレーヤーである。この項目では別モデルとして発売されたiPod photoも扱う。
概要

iPodファミリーの源流となった製品であり、第5世代までは単にiPodという名称として発売されていた。その後iPod miniiPod nanoiPhoneiPod Touchなどの派生製品の登場[1]に伴い、第6世代以降はこの名称への変更を受けている。

iPod以前のMP3プレーヤーとしては、1998年にセハン・インフォメーション・システムから発売された「mpman」、1999年にダイアモンド・マルチメディアから発売された「Rio」などが存在した。だが、mpmanは音源データをパーソナルコンピュータパラレルポートから転送する形式を取るなど不便さが存在し、データ作成時の著作権に関してはアメリカレコード協会との間で訴訟が発生するなどの事態もあった。その後も同様のポータブルオーディオが発売されたが、国毎に解釈が異なる圧縮音源の著作権問題も絡み、広くは普及していなかった。

Appleは圧縮フォーマットとして著作権保護の仕様があるAACを用い、業界内との協議を経た上で同意を得て、2001年に独自のインタフェースを持つ同機種の発売に至った。転送・管理ソフトには既存のメディアプレーヤーだった「iTunes」が充当され、バージョン2.0から対応している。

全シリーズに共通する仕様として、上部に搭載された液晶画面と、下部に配置されたホイール操作機構、磨き上げられた背面のステンレス筐体が特徴として挙げられる。また、第5世代までは光沢のある白いプラスチック筐体をブランドイメージにしていた。この「四角と丸で表す事ができる」印象的なデザインは、しばしばiPodシリーズのアイコンとして認識されている。

シリーズを通して1.8インチハードディスクドライブを採用しており、同世代ではフラッシュメモリを使用した他のiPodシリーズよりもストレージ容量が多い。販売終了時点ではiPodシリーズで唯一のハードディスクドライブ搭載機種であった。
終焉

2014年9月10日に開かれたAppleスペシャルイベントの終了後、公式サイトのApple Storeでの取り扱いがなくなり、各メディアにおいて販売が終了したことが報道された。これにより2001年から続いた特徴的なスクロールホイールを搭載した全てのiPodがラインナップから姿を消したこととなる。
世代ごとの特徴
一覧

世代外観容量色接続端子発売日価格(円)OS最低条件再生時間
第1世代
5GBホワイトFireWire2001年11月17日47,800Mac:9.2.1, 10.1音楽:10時間
10GB2002年3月23日62,800
最初のモデル。スクロールホイールを採用し、後に10GBモデルが発売された。Windowsとの互換性は無い。
第1世代
(改訂版)5GBホワイトFireWire2002年8月
(Windows版は9月19日)36,800Mac:9.2.2, 10.1.4
Win:2000音楽:10時間
スクロールホイール搭載。Windows互換モデルが初めて発売された。
第2世代10GBホワイトFireWire2002年8月47,800Mac:9.2.2, 10.1.4
Win:2000音楽:10時間
20GB59,800
タッチホイール搭載。
第3世代10GBホワイトFireWire2003年5月9日36,800Mac:10.1.5
Win:2000音楽:8時間
15GB47,800
30GB59,800
タッチボタンを使用した操作に刷新された。ドックコネクタを採用し、本体がより薄くなった。
第3世代
(改訂版)10GBホワイトFireWire2003年9月13日36,800Mac:10.1.5
Win:2000音楽:8時間
20GB47,800
40GB59,800
第3世代
(再改訂版)15GBホワイトFireWire2004年1月7日31,800Mac:10.1.5
Win:2000音楽:8時間
20GB42,800
40GB52,800
第4世代20GBホワイトFireWireまたはUSB2004年7月21日33,390Mac:10.1.5
Win:2000音楽:12時間
ブラック/レッド
U2 Special Edition)2004年11月40,740
40GBホワイト2004年7月21日44,940
iPod miniと同様のクリックホイールを採用。コストダウンのため同梱物が減った。
iPod photo40GBホワイトFireWireまたはUSB2004年11月57,540Mac:10.2.8
Win:2000音楽:15時間
スライドショー:5時間
60GB70,140
第4世代の特別仕様という位置付けでカラー液晶と写真表示機能を搭載した。
iPod photo
(改訂版)30GBホワイトFireWireまたはUSB2005年2月23日38,800Mac:10.2.8
Win:2000音楽:15時間
スライドショー:5時間
60GB49,800
同梱物が減り価格が下げられた。iPodカメラコネクタによりPCを介さずデジタルカメラのデータを表示できる。
第4世代
(カラー液晶)20GBホワイトFireWireまたはUSB2005年6月28日32,800Mac:10.2.8
Win:2000音楽:15時間
スライドショー:5時間
ブラック/レッド
(U2 Special Edition)36,800
60GBホワイト45,800
カラー液晶の搭載によりiPod photoとiPodシリーズが統合された。
第5世代30GBホワイト
ブラックUSB2005年10月20日34,800Mac:10.3.9
Win:2000音楽:14時間
スライドショー:3時間
ビデオ:2時間
ブラック/レッド
(U2 Special Edition)2006年6月38,800
60GBホワイト
ブラック2005年10月20日46,800音楽:20時間
スライドショー:4時間
ビデオ:3時間
大画面化と薄型化によるリデザイン。ビデオ再生が可能になった。通常モデルとして初めてホワイト以外のカラーが追加された。
第5世代
(改訂版)30GBホワイト
ブラックUSB2006年9月12日29,800Mac:10.3.9
Win:2000音楽:14時間
スライドショー:4時間
ビデオ:3.5時間
80GB42,800音楽:20時間
スライドショー:6時間
ビデオ:6.5時間
バッテリー持続時間が増加し、検索機能が追加された。
第6世代
(iPod classic)80GBシルバー
ブラックUSB2007年9月29,800Mac:10.4.8
Win:XP SP2音楽:30時間
ビデオ:5時間
160GB42,800音楽:40時間
ビデオ:7時間
前面がアルミニウム素材になり"iPod classic"シリーズに改名された。ホワイトが廃止になりシルバーモデルをラインナップ。
第6世代
(iPod classic)
(改訂版)120GBシルバー
ブラックUSB2008年9月10日29,800Mac:10.4.11
Win:XP SP3音楽:36時間
ビデオ:6時間
Genius機能が追加。160GBモデルが廃止され80GBモデルが120GBに増量された。
第6世代
(iPod classic)
(再改訂版)160GBシルバー
ブラックUSB2009年9月10日24,800
22,800(2010.9)
20,800(2011.10)
24,800(2013.5)Mac:10.4.11
Win:XP SP3音楽:36時間
ビデオ:6時間
容量が160GBになった。Genius Mixに対応した。

第1世代初代iPod

2001年10月23日に発表、2001年11月17日に発売(399ドル[2])。キャッチコピー「1,000曲の音楽をポケットに入れて持ち運ぶ」に5GBのハードディスクドライブを搭載した。評論家は発売当初単価を酷評したが、iPodは市場内ですぐにヒットする事となる。本体の重さは185g、コントローラーには「スクロールホイール」が採用され、実際にドーナッツ型の部分を回す仕組みだった。初代iPodはMac専用で、Windowsには対応していなかった。 その後2002年8月には299ドルに値下げされるとともに、Windows用が追加された。

2002年3月21日には、10GBモデル(約2,000曲、499ドル)が発表され、カレンダー・アドレス帳等の同期も可能となった。

前面寸法は最新モデルまでほぼ完全に維持されており、カセットテープと全く同じ大きさである。
第2世代第2世代iPod

2002年7月17日の Macworld で発表された第2世代iPodは、容量が 10GB(約2,000曲)および 20GB(約4,000曲)となり、初代の機械式スクロールホイールに代わって、"タッチホイール"と呼ばれる、指でなぞったことを感知するSynaptics社によるタッチセンサーが採用された。ただし、ホイール周囲のボタンは機械式のままである。新しい東芝社製ハードディスクドライブの搭載により、20GBモデルは厚さと重さで初代モデルをわずかに上回ったが、10GBモデルは薄くなった。また、5GBモデルが36,800円(299ドル)、10GBモデルが47,800円(399ドル)、そして20GBモデルが59,800円(499ドル)と、第一世代に比べ同容量分ではそれぞれ値下げとなった。

この世代で初めてWindowsに対応し、パッケージはOSごとにMac用とWindows用の2つに分けられていた。
第3世代第3世代iPod

2003年4月28日発表。当世代は、10GBモデルが36,800円(299ドル)、15GBモデルが47,800円(399ドル)、そして30GBモデルが59,800円(499ドル)となり、第2世代に比べ同容量分でそれぞれ値下げとなった。2003年9月には15GBモデルを20GB(約5,000曲)に、30GBモデルを40GB(約10,000曲)にそれぞれ改訂したものの、価格の変更はなかった。後に10GBモデルも15GBへ改訂された。

パッケージにWindows用・Mac用の区別がなくなったのはこの世代からである。

第3世代iPodではFireWireコネクタの代わりに、より薄く平らな形状をした専用の「Dockコネクタ」と呼ばれる30ピン・コネクターが採用された。これは同時に導入した新しいiPodドックに、うまく接続できるよう導入された。299ドルで販売されたモデルを除く、全ての第3世代iPodにドックおよびiPodを収納するケースが同梱された。


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