本体デザインは同社のMac・シリーズと同様、ジョナサン・アイブが中心のデザインチームが担当している。Mac・シリーズと同じく、光沢のあるプラスチックやカラーアルマイト、磨き上げられたステンレスなどの質感を重視した素材を使用し、可能な限りシンプルな形状にデザインされているのがシリーズ共通の特徴と言える。
iPod mini公開までの全てのiPodのGUIには、Macで使用されていたChicagoと言うフォントが使用されていた。
第3世代iPodの分解画像
左から右へ:
iPodの表面ケース。
グリーン色のプリント基板はiPodを制御し、その下にある暗いグリーン基板はタッチ・スクロール・ホイール及びボタンを制御する。
リチウムイオン二次電池。第4世代までは電池が基板とコネクタ接続されており素人でも容易に電池交換出来るキットなどが販売されていた。
ハードディスクドライブ、プリント基板から絶縁するためにソフトゴムの層によって保護されている。ゴムの層はiPodを持ち運ぶ際に発生する衝撃から、動作中のハードディスクを保護する役割も担っている。
ステンレス製の筐体背面部。
非純正アクセサリー「iPod管理ソフト」も参照自動車用FMトランスミッター
iPodはアクセサリー産業の二次市場を大きく成長させる発端となり、2005年のマックワールド基調演説でApple社CEOスティーブ・ジョブズはそれを「iPod経済」と呼んだ。一般的には、生態系になぞらえてエコシステムと呼ばれることもある。
iPodのアクセサリーにはメモリーカードリーダー、FMトランスミッター、及びボイスレコーダモジュールなどが存在する。それらのコネクターは音の信号を通し電源をiPodまたはアクセサリーに送ると同時に制御及び情報を提供する。これらのアクセサリー(ケース類などは除く)について2005年10月にApple社がロイヤリティ料を徴収する旨の記事が出たが、現在ロイヤリティ料を徴収する決定はApple社で出されていない。PORTER(吉田カバン)やプラダ、グッチ、コーチ、ポール・スミス、ルイ・ヴィトン、ダンヒルなど各種ファッションブランドの専用ケース等も存在し、Apple社でもiPod nano tube、靴下をモチーフにしたiPod靴下を販売している。
iPodをサポートする非純正ツール名前概要
foobar2000iPod manager[16]プラグインをオプションとしてインストールしてiPodを管理できる、Windows向け音楽プレイヤー。
AmaroK完全にiPodをサポートしているKDE向け音楽プレイヤー。
RhythmboxGNOME上で動作するiTunesクローン。
gtkpod[17]iPodを目標とした GTK上のGTKツールキットを使用したシステム向けiPod管理プログラム。
ml ipod[18]iPodをサポートするために加えられたWinamp向けオープンソース・プラグイン。
EphPod[19]多くのiTunesの特徴を備えたWindowsアプリケーション。EphPodはiPodからコンピューターへ音楽のコピーもできる。
iPodLinuxプロジェクトiPod上でLinuxを利用できる。現在は1G、2G、および3GiPodのサポートを提供。これはminiも含めて、他の世代のiPodでも利用できるが、iPodLinuxプロジェクトでは、導入方法等に関しての言及はあるが、公式なサポートは行わない、としている。
RockboxiPod上でWMAやOgg Vorbisなどの音楽ファイルを再生したり、MP3などのギャップレス再生を可能にするオープンソースのファームウェア。2007年11月15日現在、iPod(第5.5世代以前)、iPod mini、iPod nano(第1世代のみ)に対応。
iPodWizardiPodのファームウェア内の画像を入れ替えるWindows用ソフトウェア。
グリフィン・テクノロジー社[20]はiTrip、iBeam
(英語版)、iTalk、PowerPodおよびEarJamを含む、いくつかのiPodアクセサリーを作成している。テン・テクノロジー社によるnaviPod[21]はApple iPod向け5ボタン赤外線リモート・コントローラーである。ソニーやクリエイティブテクノロジーは、iPodシリーズと競合するデジタルオーディオプレーヤーを製造しているが、同時に、iPod専用のハードウェアも生産している。最初のiPodはMac専用のデジタルオーディオプレーヤーとして2001年10月23日に発表され、2002年発売の第2世代でWindowsにも対応した。「iTunesのライブラリに収めた音楽を外へ持ち出す」というコンセプトで開発されており「まずiTunesありき」である点が、先行していた他のデジタル音楽プレイヤーとははっきり異なる。これはiPod発表時の惹句「iTunes to go」によく現れている。この惹句はiBook(アイブック)発表時の「iMac to go」にかけたもの。日本では「Goodbye MD」という惹句でミニディスク市場からの占有率獲得を目指した。iPodはiTunesとの同期機能を備えることにより、自宅での環境をそのまま外へ持ち出すというコンセプトをより鮮明にした。
発売された初期の頃は電池の消耗・劣化が激しく、更に電池の交換費用が高額だった(購入後、僅か90日間の製品保証だった[22])ために、米国では購入者から電池交換費用を安くするよう運動やデモを起こされ、集団訴訟にまで発展した。この訴訟でApple社が応じた和解の条件は以下の通りである。2004年5月31日までに第3世代までのiPodを米国で購入した米国の居住者に対して、バッテリの無償交換もしくは50ドルの商品券を渡すこと、あるいはその期間までにiPodの電池交換を有償で受けた購入者には最大で50パーセントの有償交換金額の返金に応じる、の2点である。