IPod
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なお、Appleはクリエイティブテクノロジー訴訟に対し1億ドルの和解金を支払い、和解した[5]

iPod(のちのiPod classic)、第5世代までのiPod nano、iPod miniのユーザインタフェースは、中央のスクロールホイールを使って操作し、階層構造をたどって選曲するタイプのものである。この方法により、何千曲ものライブラリがあったとしても、ユーザは容易に選曲をすることが可能である。再生中の曲の頭出しや早送り、音量調整、収録されているゲームの操作や写真・動画の閲覧も、全てスクロールホイールによって行うことができる。このデザインは第1世代から踏襲されており、スクロールホイール(その後、クリックホイールに改良されている)はiPodの象徴ともなっている。

iPod touchやiPhone、iPad、iPod nano(第6世代以降)などは、タッチパネルでの入力となっており、こちらも直感的な操作ができるように工夫されている。

GUIの言語はmacOS同様、21言語を切り替えて使用できる。

モノクロディスプレイの液晶表示の書体は、英数字フォントに「Chicago(シカゴ)」、日本語フォントに「Osaka(おおさか)」を採用している。これは9.X以前のClassic Mac OSにおいて表示用全般として使われていたフォントである。第4世代以降のカラーiPodは、書体として英数字に「Helvetica(ヘルベチカ)」、日本語には「ヒラギノ角ゴシック」を採用している。「Osaka」以外はいずれもアンチエイリアス処理がなされている。ただし、第4世代以降のiPodでもディスクモードにしたときのフォントはChicagoになる。
USBストレージ

iPod Touchを除く現行モデルのiPodはUSB大容量記憶装置としても利用できる。過去のモデルではFireWire接続の外付けディスクとして利用できるものもあったが、2005年9月発表のiPod nano以降のモデルではFireWire接続には対応していない。MacはFireWire接続の外付けディスクを起動ディスクとすることも可能だが、Apple社はiPodの起動ディスクとしての利用を推奨していない[6]
ソフトウェア

iPodにはさまざまなソフトウェアが搭載されていて、パソコン側のiTunesを通して、バックアップもとれる。
ミュージック
iPodは
MP3WAVAAC/M4A、Protected AAC/M4P、AIFF、Audible audiobook/AA/M4B、Apple Lossless音声ファイルフォーマット/M4AおよびM4Vの再生に対応する。ただし、iPod shuffleはApple Losslessには対応していない。第5世代のiPodではこれに加えて H.264MPEG-4の再生にも対応する。iTunes for Windowsでは、コピーガードが無いWMAファイルをAAC、MP3、WAVの各形式に変換し、iPodに取り込めるようにもできる。AppleはiTunesメディア・ライブラリー・ソフトウェアと連携して利用することを前提としてiPodを設計した。iTunesはコンピュータおよびiPod上の音楽ライブラリを扱うためのソフトウェアである。iTunesは特定のプレイリストまたは音楽ライブラリ全体の内容を、ホスト・コンピュータとiPodを接続するたびに自動同期することができる。もちろん、iTunes上で作成した スマートプレイリスト を、そのままiPodに転送することや、iPod上で自動的に更新させることも可能である。自動同期を行わず、全ての曲とプレイリスト、あるいは一部のプレイリストのみを手動管理することもできる。ユーザーはiPodないしiTunes上で音楽のレーティングをつけることもでき、0?5つ星まで指定可能である。
VoiceOver(ボイスオーバー)
再生している楽曲を合成音声で読み上げる機能。iPod shuffleとiPod nanoに搭載。液晶を持たないiPod shuffleを除くiPodは、音楽再生機能に加えて簡易なPDA的な機能を備えていて、PDAの初心者には便利である。最新のiPod touch 64GBを例にとって見ると、
メモ、連絡先
「メモ」では簡単なメモを入力して、各メモの最初の行をリスト名として、あとで見ることができる。ただし、リストは作成日時の逆順に表示されるだけで、アルファベット・五十音順または分類項目順などにはできない。なお、「連絡先」もすべてアルファベット・五十音順になり、分類項目順(親類、知人、同僚など)にはできない。
写真アルバム
「写真」では、iTunesで指定したパソコン側のフォルダーまたはAdobe Photoshop AlbumアドビはPhotoshop 2.0.1までを出荷して、その後販売を中止)のコレクションから同期の時にiPodへダウンロードして、写真アルバムを見ることができる。リストはフォルダ名またはコレクション名の五十音順・アルファベット順になる。
多言語処理
「設定」の「一般」から「言語環境」で、世界の30に渡る言語環境から自分の好きな言語を選ぶことができる。同様に「キーボード」から「各国のキーボード」で、43の各国語のキーボードから日本語、英語(米国)、ロシア語、簡体字中国語など複数を自由に選ぶことができ、これらは入力の際にはキーボードのシフトキーの横の地球マークを押すたびに入れ替わり、外国語ができる人には大変便利である。ただし、英語にはプレディクター機能[7](例えば「sch」までを入れた段階で「schedule」、「school」などを選択できる機能)はなく、ロシア語を英語キーボード方式で入れるような機能もない。
iTunesでの同期(パソコン側)
詳細は「iTunes#パソコンとの同期」を参照パソコン側のiTunesソフトは音楽データをiPodに送るだけでなく、PDA機能であるカレンダー、連絡先、メモ機能などをiPodまたはパソコン上の最新情報をお互いに同期させる機能がある。これはあらかじめパソコンにiPodを接続したときに自動的に同期するように指定しておくか、同期させたいときにそのつど「ファイル」から「iPodを同期する」を選んでできる。Macの利用者は、address book(英語版)での連絡先データ・iCalアプリケーションでのスケジュールデータの同期を行える。Windowsパソコンの利用者は、Outlookにある予定表、連絡先、メモと同期できるが、iPodには初歩的なPDA機能しかなく、Outlookのカレンダーはすでにある項目の更新は同期されず、旧暦などのデータも同期はなくて、連絡先は分類項目別(家族、友人など)にはiPod側では表示されず、メモもやはり分類項目別に表示されるわけではない。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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