IMac
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コンセプトの波及

iMacの色の特徴であるトランスルーセント(半透明)のデザインコンセプトは、コンピュータ業界のみならず、家電業界や文具等のデザインにも影響を与えた[19]。この流れのなかでフューチャーパワー社 (Future Power) の「E-Power」や、eMachines社の「eOne」、ソーテック社の「e-one」などiMacのコンセプトを大きく取り入れたデスクトップ型パーソナルコンピュータが出回った。Appleは意匠権の保護を求めて提訴し、裁判所から製造と販売の差し止め命令が下されたり[20]、あるいは和解の後にiMacで使われたカラー以外への切り替えがおこなわれた[21][22][23]

1999年にAppleは同じコンセプトのノート型パソコンiBookを発表する。その後もiTunesiPodiPhoneなど、Appleの製品やサービスに「i」を付けたものが続いた(→小文字のi)。
歴代モデル
iMac G3(第一世代)

iMac (G3)ボンダイブルーモデル
開発元Apple Computer
種別デスクトップ
CPUPowerPC G3, 233 - 333 MHz

トレイローディング方式のCD-ROMドライブを持つ初期のシリーズ。Rev.A、Rev.B、Rev.C、Rev.Dの四種類がある(Rev.は"Revision"の略)。初のNew World ROM搭載Macintosh[24]

iMac 233MHz (Rev.A)

このシリーズのRev.AとBのみ、前面左スピーカー横にirDAを持つ。また、公式にAppleは発表していないが、内部に通称メザニンスロットという拡張スロットを持つ。サードパーティー製の拡張カードにより、SCSIFireWireの拡張が出来た。ロジックボードの設計は当時最新のPower Macintosh G3 DT, MTが採用するGossamarアーキテクチャをベースにしたものを採用しており、ローエンドながら十分な処理能力を発揮できた。1998年グッドデザイン賞受賞[25]。発売日は米では1998年8月15日、日本では8月29日。カラーはBondi Blue (ボンダイブルー)。

iMac 233MHz (Rev.B)

Rev.Aの発売から、わずか二ヶ月での登場で、VRAMが6MBに(Rev.Aは2MB)、バンドルソフトの変更、グラフィックチップが「ATI RAGE PRO」へ、OSが8.1から8.5へと変更された。またメザニンスロットは廃止された(スロットが残った物も存在する)。Rev.Aも同価格でしばらく併売されている時期があった。しかし、外観、外箱等もRev.A、Rev.Bともに同じであった。発売日は1998年10月。カラーはボンダイブルー。

iMac 266MHz (Rev.C)

背面、キーボード、マウスの色ラインナップがキャンディーカラーの5色(タンジェリン、グレープ、ライム、ストロベリー、ブルーベリー)になった。1999年度グッドデザイン賞金賞受賞[26]。発売日は1999年1月24日[27]

iMac 333MHz (Rev.D)

Rev.Cのマイナーチェンジ版。発売日は1999年4月[28]。引き続きキャンディカラー(タンジェリン、グレープ、ライム、ストロベリー、ブルーベリー)

項目Rev. ARev. BRev. CRev. D
製品番号M6709J/AM6709J/B?
CPUPowerPC 750
CPUクロック周波数233MHz266MHz333MHz
内蔵ディスプレイ15インチCRT 最大1024x768ピクセル表示
GPUATI Rage IIc 2MBATI Rage Pro 6MBATI Rage Pro Turbo 6MB
RAM標準32MB搭載、最大128MB
(非公式に最大384MB)(非公式に最大512MB)
2スロット PC66 SDRAM SO-DIMM
HDD3.5インチ EIDE
4GB6GB
USB 1.12ポート
内蔵モデムV90対応、56Kbps
内蔵イーサネット10/100Base-T
初期搭載OSMac OS 8.1(専用版)Mac OS 8.5Mac OS 8.5.1Mac OS 8.6

iMac DV系 (スロットローディング)iMac(Slot Loading)

1999年10月5日に発表されたiMacは、通称 iMac DV系または「slot loading」と呼ばれる。外観的には透明度の高いつややかな半透明ボディが特徴で、スロットローディングタイプのCD-ROM(またはDVD-ROMドライブ、CD-RWドライブ)になった。デスクトップパソコンとしてはMacintosh Plusまでの初期型Macintosh以来となる完全ファンレスの設計で、ハーマン・カードンの高音質ステレオスピーカーが標準搭載された。一部の下位機種を除き、FireWireが標準搭載された。ロジックボードの設計はグラフィック回路を内部的にそれまでのPCI接続からAGP接続するPower Mac G4(AGP)ベースのものになり、コンピュータとしての設計は以前のものと比べ一世代新しいものに刷新されている。このiMacからCPUはロジックボードに直付けになりRev.DまでのようにサードパーティーでのCPUアップグレードカードなどでのCPUの交換はできなくなった。発売日は米では1999年10月5日[29]、日本では10月16日

iMac (Slot Loading)[30]

iMac (ブルーベリー)

iMac DV (タンジェリン、グレープ、ライム、ストロベリー、ブルーベリー)

iMac DV Special Edition (グラファイト)

iMac (Summer 2000) [31]

グラファイトカラーの成功を受け、渋く落ち着いたトーンの半透明ポリカーボネートと無色のクリア素材を組み合わせ、透明感を強調したデザインとなった。キーボードは大型化し、パワーオンキー機能が取り払われたApple Pro Keyboardが付属、業界に先駆けて光学式マウス, Apple Pro Mouseも付属していた。2000年7月19日発表[32]、7月28日発売[33]

iMac (Indigo)

iMac DV (Indigo、Ruby)

iMac DV+ (Indigo、Ruby、Sage)

iMac DV Special Edition (Graphite、Snow)

iMac (Early 2001)[34]

2001年2月のモデルチェンジは前代未聞の柄付きモデルが追加された。Flower Powerは花柄、Blue Dalmatianは水玉模様である。ユーザの声を受け、光学ドライブをDVD-ROMドライブからCD-RWドライブに変更した。また下位機種以外ではCPUに2次キャッシュを内蔵したPowerPC 750CXEを新たに採用した。2001年2月22日発表[35]、2月24日発売。

Indigo, Graphite, Flower Power, Blue Dalmatian

iMac (Summer 2001) [36]

2001年7月にモデルチェンジ[37]。2001年7月18日発表[38]、7月20日発売。

iMac 500/600/700

Indigo, Graphite, Snow

項目Slot LoadingSummer 2000Early 2001Summer 2001
CPUPowerPC 750LPowerPC 750CXPowerPC 750CXe
CPUクロック周波数350/400MHz350/400/450/500MHz400MHz500/600MHz500/600/700MHz
内蔵ディスプレイ15インチCRT 最大1024x768ピクセル表示
GPURAGE 128 VR 8MB AGPx2RAGE 128 Pro 8MB AGPx2RAGE 128 Turbo 16MB AGPx2
ビデオポートDVモデルのみ 標準 VGA 出力ポート(15 ピンミニ D-Sub コネクタ)標準 VGA 出力ポート(15 ピンミニ D-Sub コネクタ)
RAMPC100 SDRAM
64MB、128MB128MB、256MB
最大512MB(非公式に1GB)最大1GB
HDD3.5インチ Ultra ATA66
6GB、10 GB、また13 GB7GB、10GB、20GB、また30GB10GB、20GB、また40GB20GB、40GB、また60GB
光学ドライブ?DVD-ROMドライブ(最下位機種のみCD-ROMドライブ)CD-ROMドライブCD-RWドライブ
内蔵モデムV90対応、56Kbps
内蔵イーサネット10/100Base-T
Wi-FiIEEE802.11b AirMacカード対応(オプション)
I/F(FireWireはDVモデルのみ)-
6ピンのFireWire ポート (IEEE 1394) ×2、6Wまでの電源供給が可能
USB 1.1 ポート x 2
サイズH 38.1 x W 38.1 x D 43.5 cm
重量15.8kg
OSMac OS 8.6?9.2.2Mac OS 9.0.x?9.2.2Mac OS 9.1?9.2.2Mac OS 9.2.2
Mac OS X v10.4.11までで稼働可能)

iMac G4 (Flat Panel).mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この節の加筆が望まれています。 (2018年5月)

iMac (G4)
開発元Apple Computer
種別デスクトップ
CPUPowerPC G4, 700 MHz - 1.25 GHz

2002年1月にMacworld Conference & Expo/San Francisco 2002で発表されたiMacは、それまでとは全く異なるデザインでモデルチェンジされた。半球型の本体から可動アームが伸び、その先に液晶ディスプレイが接続されたオールインワンパソコン。この可動アームによって液晶ディスプレイを自由な角度に調整することができる。スティーブ・ジョブズはこのiMacをsunflower(ヒマワリ)のようだと呼んだ。音質を重視した前モデルのコンセプトを引き継ぎ、本体にはデジタルアンプとモノラルスピーカを内蔵、デジタル接続のステレオスピーカが付属する。

発表当初は15インチディスプレイ搭載モデルのみであったが、2002年に17インチワイドディスプレイ、2003年には20インチワイドディスプレイを搭載したモデルがラインナップに追加された。

項目Flat Panel[39]May 03[40]Sep 03USB 2.0[41]


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