IELTS
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International English Language Testing System
英名 International English Language Testing System
略称IELTS
実施国 世界
資格種類民間資格
分野語学
試験形式筆記・面接・CBT
認定開始年月日1989年(平成元年)
等級・称号点数評価式
公式サイトhttps://www.eiken.or.jp/ielts/
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International English Language Testing System(IELTS, アイエルツ、国際英語試験体系、こくさいえいごしけんたいけい)は、英語熟練度を測る英語検定の1つで、ケンブリッジ大学英語検定機構ブリティッシュ・カウンシル(英国文化振興会)、IDP Educationによって協同で運営されている。アカデミック・モジュール(Academic Module、大学や他の高等教育機関への出願のためのテスト)とジェネラル・トレーニング・モジュール(General Training Module、一般的な生活、仕事や、移住関係に関わる英語のテスト)の2種類がある。IELTSの満点は9.0点。
概要

IELTSは聞く、読む、書く、話すの4つの英語力の試験を行なう。聞く、読む、書く、話すの4つの英語力はそれぞれ0(非受験者)から9.0(エキスパート・ユーザー)のバンドスコア(熟練度)で測られる。合格に必要な点数が決められているわけではなく、試験結果は0.5刻みで0から9.0のバンドスコアで示される。入学に必要なスコアなどは教育機関によって各々決められている。受験者は受験後も熟練度を維持していることを証明しない限り、各教育機関は2年以上前の試験結果を受諾しないこととされている。

基本的にはイギリス英語で出題されるが、国際的な英語アメリカ英語、オーストラリア英語など)が考慮されている。

TOEICやTOEFL(ITP)テストとは異なり問題用紙への書き込みは許可されている。
モジュール

IELTSは2つのフォーマットがあり、アカデミック・モジュール、ジェネラル・トレーニング・モジュールのどちらかを選んで受ける。アカデミック・モジュールは大学進学向けのモジュール。ジェネラル・トレーニング・モジュールはイギリス、オーストラリア、カナダなどでの外国人の永住権やビザ取得で英語レベルを求められたときのためのモジュール。

IELTSはイギリスオーストラリアカナダアイルランドニュージーランド南アフリカ共和国のほとんどの教育機関で受け入れられ、アメリカ合衆国の3000以上の教育機関で受け入れられている。またオーストラリア、ニュージーランド、カナダへの移民の必要条件となっている。

大学によって必須スコアに差があるが、通常のイギリス・オーストラリア・ニュージーランドの大学の場合が総合バンドスコア5.5?7.0が求められる。日本の受験者の平均は2017年はアカデミック・モジュールが5.81、ジェネラル・トレーニング・モジュールが5.68[1]

2014年までイギリスの移住のためのビザ取得の為に、英語能力を図るためにTOEIC(SWテストも含む)、TOEFL等もIELTS同様に語学能力証明として認められていたが、英国国内におけるTOEICテストの実施を委託された団体による不正があったためTOEFLとTOEICのスコアが認められなくなり、唯一認められるのがIELTSだけとなった。
試験構成
Listening

(試験時間:40分、問題数:40問)リスニングは合計4セクション(各セクション10問)で成り立っている。初めにネイティブスピーカーによる会話やモノローグが約30分流れ、受験者は聞きながらメモや解答を問題用紙に記入する。残りの10分間で解答を解答用紙に書き写す時間が与えられる。セクション1,2は日常的な会話や生活に関する説明が主に出題され、セクション3,4は講義、セミナーなど大学での授業を想定した学術的な内容が出題される。問題構成はETS系のテスト(TOEFLTOEICテスト)とは異なり4択問題だけでなく、様々なタイプの問題(選択問題、地図、図表の分類、フローチャートの穴埋め、記述式問題など)が出題される。綴り(スペル)や文法による間違い(複数形のs抜けなど)も不正解となるためスペリングミスには注意を払う必要がある。どのセクションも音声は一度しか聞くことができない。出題は主にイギリス英語であるが、様々な国のアクセントを用いた英語が使用される。話の要点や特定の情報を聞き取る能力、話者の意図や目的を理解する力、議論の展開についていける力など幅広いリスニング力が問われる内容となっている。
Reading

(試験時間:60分、問題数:40問)リーディングは合計3つの長文(トータルで約2,150?2,750語)が出され、様々なタイプの問題(選択問題、正誤問題、組み合わせ問題、見出し、主題の選択、文章、要約、表などの穴埋め、記述式問題)が出題される。リーディングでは解答用紙に書き写すための時間は用意されておらず、すべて60分以内に解答する必要がある。文章の要点や趣旨、詳細を把握する力、言外の意味を読み取る力、著者の意図や姿勢を理解する力、議論の展開についていく力など幅広いリーディング力が問われる。アカデミックとジェネラルでは問題構成が異なっている。

アカデミックの場合、文章は、書籍、専門誌、雑誌、新聞などの抜粋で、学術的なトピックに関して一般読者向けに書かれたものである。内容は英語圏の大学や大学院に進学を予定している受験者に適したものとなっている。文章は描写文や事実を述べた文、色々な見解が書かれた文から物事を分析したものなど様々で、図形やグラフ、イラストなどが含まれる場合もある。少なくとも1問は論理的な議論を扱ったものであり、文章中に専門用語が使われている場合には、簡単な注釈がついている。3つの問題のうち最低1問は文章全体を把握しないと大幅に得点ロスになってしまう問題が出題される。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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