ICT4D
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授業でのOLPCウランバートル, モンゴル.en:Inveneo コンピュータステーション車のバッテリーを電源としたデスクトップコンピュータシステム。太陽電池により充電される

ICT4D(: information and communication technologies for development、情報通信技術(IT・ICT)の経済開発(主に発展途上国)への活用[1])は社会経済発展または、国際開発の分野における情報通信技術(ICT)の応用一般を指す用語である。ICT4Dの直接の関心事は貧困解消のための情報技術応用の研究である。情報通信技術の応用は、直接的な方法として、恵まれない人々の利益のために用いられる方法と、間接的な方法として、全般的な社会経済環境の改善のために、外国援助組織NGO政府、企業を支援する方法がある。世界の多くの貧困地域では、通信インフラの独占検閲制度への配慮から、情報通信技術の応用を実現し推進するための法律や行政調査が必要とされている。

ICT4Dの構想は、世界中のあらゆる不便に生きる人々への対策と解釈することができるが、典型的には、開発途上国への応用により結びついている。この分野は取り上げる学会やワークショップ、出版物の増加に連れ、学際的研究領域と認識されてきている。[2][3]そのような研究は、一つには現在進行中の様々なプロジェクトの効果を調査するために使うことができる、科学的に立証されたベンチマークや結果の必要性により、希求されてきた。[4]多くの国際開発機関がICT4Dの重要さを認識している。例としては世界銀行のGICT部署はこれらの問題に専門に取り組む200余名のスタッフによるチームを持っている。

発展途上国における情報通信技術の影響として、農家がより良い市場価格情報を得て収入向上に生かす例がある。[5][6]他の例ではブルンジ共和国における汚職社会と戦う移動体通信ラジオ放送の例がある。[7]

この用途で用いられる最有力な用語は「ICT4D」である。その他にはen:ICTDや開発情報学がある。
経緯ガンビア共和国の公衆情報センター

ICT4Dの歴史は大まかに3つの時期に分けられる。[8]

ICT4D 0.0: 1950年代中盤から1990年代終盤。 この期間は(ICT4Dという言葉が作られる前)発展途上国の政府や私企業組織の事務処理応用のためのコンピュータ利用・データ処理が焦点であった。


ICT4D 1.0: 1990年代終盤から2000年代終盤。 ミレニアム開発目標の採択と非工業国のインターネットの流行時代の到来は、発展途上国における情報通信技術インフラと情報通信技術プログラム・プロジェクトへの投資を急増させた。最も典型的な事例は、開発問題である、健康、教育、貧困国家への農業拡大等の情報を提供する公衆情報センターの建設である。より最近では、テレセンターはオンラインまたは半オンラインで行政サービスを提供するのにも役立っている。


ICT4D 2.0: 2000年代終盤から現代。 1.0と2.0の間に明確な境界はないが、適用のモデルがテレセンターから携帯電話に変わったことを含む新しい局面への移行の示唆である。これは関心が情報基盤充実度から開発における情報通信技術の効果へ移ったものであり、単なる情報の消費者に対して、情報通信技術による生産者や革新者の不足に焦点を当てたものである。



プロジェクトノートブックを持ったカンボジアの子どもたち.
構造

ICT4Dの発案やプロジェクトは、国際機関、私企業(例:インテルクラスメイトPC)、政府(例:E-MEXICO計画)、NGO(例: IICD(協力・開発のための国際協会))、仮想組織(例: NPOのone laptop per child)によって計画・実施されることが多い。

ICT4Dプロジェクトは以下に挙げる課題の1つ以上の決着を目指している。[9]

機会とインフラストラクチャー: 適切なハードウェアオペレーティングシステムソフトウェアインターネットへの接続性を提供すること。これらはソフトウェアとハードウェアのマネジメント性、ソフトウェアの配布可能性(フリーソフトウェアの動向と同調したものとして)、インターネット接続の持続可能性を含む。


「ICTにおける能力構築と訓練」: インストール、管理、ハードウェア・ソフトウェア開発、デジタルリテラシー(技術リテラシーと情報リテラシー、e-アウェアネス)。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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