HS2
[Wikipedia|▼Menu]

High Speed 2
HS2 第一期区間(青)/第二期区間(赤)
基本情報
イギリス
起点ロンドンユーストン駅
終点バーミンガム (第1期)
開業2026年予定
路線諸元
路線距離192 km (第1期)
軌間1,435 mm (標準軌)
線路数複線
電化方式交流25,000V・50Hz 架空電車線方式
最高速度400 km/h
テンプレートを表示

HS2(High Speed Two・High Speed 2)はイギリスで計画されている高速鉄道路線である。英国政府により設立された High Speed Two Ltd. により本事業が行われる。当路線は第一期工事においてロンドンのユーストン駅バーミンガムを結び、CTRL(High Speed One・High Speed 1)と接続しイギリス西北部とヨーロッパ大陸を高速鉄道で結ぶルートとして計画された。2020年に着工され2023年現在も第一期工事が継続中であるが、2023年10月までにバーミンガムより北側の第二期工事については計画がすべて中止された。
当初の計画概要

構造物は設計速度400km/hとなり、開業当初列車は360km/hでの営業運転が計画されている。建築限界はGCとなり、大型の客車を運行できるようになっている。第一期区間の建設は2017年から始まり、2025年までに終え、2026年に営業開始する予定である。2023年現在、ロンドンからバーミンガム(ミッドランド西部)までの区間で建設工事が開始されているほか、ウェスト・コースト本線(West Coast Main Line)の主要分岐点の一つであるクルー(Crewe)までの区間についても着工準備が進められており、これらの区間は2029年から2034年にかけて段階的に開業する予定である[1]
ロンドン

ロンドン側のターミナル駅はユーストン駅となる。現在のユーストン駅は南・西方向へと拡張して、24のプラットフォームを持つ在来線および高速新線の駅として生まれ変わる。ユーストン駅の北側にはHS1への連絡線も設けられるほか、ユーストン駅とセントパンクラス駅間にはピープルムーバも整備される計画である。HS2開業にあわせて地下鉄のユーストン・スクエア駅も再整備される。さらにユーストン駅の負荷を軽減するために、Old Oak Common Railway Stationが計画されている。また、第二期線としてバーミンガムからヒースロー空港への支線も計画されている。
バーミンガム

バーミンガム側のターミナルはムーアストリート駅の近くにCurzon Street railway stationが計画されている。この駅は415mの有効長を持つ6つのプラットフォームを持ち、各方面への列車が発着する。また、ニューストリート駅へはピープルムーバが整備され、2分で乗り換え可能となる。設計者は北京南駅を設計したテリー・ファレルとなる予定である。駅の建設をきっかけに、Birmingham City University が新キャンパスの建設計画を発表するなど、再開発の機運が高まっている。また、本線上にはBirmingham International railway stationに隣接してBirmingham International Junction が計画されており、ロンドンからバーミンガム空港まで40分でアクセス可能になる。
歴史

2007年7月3日にイギリス政府は、オンライン版の何紙かの新聞に次の30年間の戦略レポートを著した。そのレポートでは高速鉄道の計画が示され、イギリスではHS2は必要であるかもしれないと必要性を強調しながらも、しかし路線の建設費を捻出するには至らないとして予算不足をにじませた。2012年1月に第一期線の建設計画が、2013年1月に第二期線の計画が承認され、第一期線は2017年の着工を目指すこととなった。

2015年時点で総工費は557億ポンドと見積もられていたが、土地買収や環境、安全対応などでコストが嵩み、2019年9月にHS2が公表した報告書では880億ポンドに膨らむ見通しが示されていた。イギリス政府より委嘱を受けた独立調査委員会は2020年2月11日、さらに15?20%上回る見通しという報告書を公表した。しかしインフラ強化を重要政策に掲げるボリス・ジョンソン首相は同日、下院議会において計画の続行を表明した[2]。ロンドン=バーミンガム間を結ぶ第一期区間は着工されたが、第二期区間のうちイースト・ミッドランズ・パークウェイ(英語版)=リーズ間の区間については2021年に中止された。2023年10月4日、リシ・スナク首相が残る第二期区間のバーミンガム=マンチェスター間と、バーミンガム=イースト・ミッドランズ・パークウェイ(英語版)間についても建設を中止し、これによって確保する360億ポンドを主にイギリス北部の交通網整備に振り分けると発表した[3][4]
関連項目

セント・パンクラス駅

ユーロスター

CTRL

出典[脚注の使い方]^ “英国で建設が進む欧州最大のインフラプロジェクト「ハイスピード2」(概要編)”. 2023年9月24日閲覧。
^ “英、高速鉄道「HS2」継続 総工費増もインフラ重視”. 日本経済新聞. (2020年2月12日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55504340S0A210C2000000/ 2023年10月5日閲覧。 
^ “英高速鉄道「HS2」、一部計画中止 首相「他の交通網に振り分け」”. 朝日新聞. (2023年10月5日). https://www.asahi.com/articles/ASRB523KQRB4UHBI03P.html 2023年10月5日閲覧。 
^ “英高速鉄道「HS2」、残りの計画を中止 スーナク首相が党大会で発表”. BBC News. BBC. (2023年10月5日). https://www.bbc.com/japanese/67014603 2023年10月5日閲覧。 

外部リンク.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、HS2に関連するカテゴリがあります。

High Speed Two - a Greengauge 21 proposition










高速鉄道

 高速鉄道の基幹技術

鉄輪式

新幹線

ICE

TGV

ペンドリーノ

浮上式

磁気浮上式鉄道超電導リニア(JRマグレブ)* - トランスラピッド

空気浮上式鉄道アエロトラン†)

真空チューブ列車ハイパーループ* - スイスメトロ†)



 高速鉄道車両・列車(速度別)

350 km/h以上

アジア

上海トランスラピッド

CRH・CR和諧号復興号


300 - 349 km/h

アジア

新幹線

700T型(台湾)

KTX-山川

SRT

YHT (Yuksek H?zl? Tren)(英語版)

TALGO 350 SLO(スペイン語版)

欧州

AGV

TGV inOui

タリス

Ouigo

IZY

ICE

ヴェラロ

ユーロスター

タルゴ・アブリル(英語版)

レンフェ・オアリス(英語版)

フレッチャロッサ

イタロ

ユーロスター・イタリア

フレッチャロッサ1000

その他

アヴェリア・リバティ* - アヴェリア・ホライズン *


250 - 299 km/h

アジア

中華之星


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:25 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef