HD_DVD
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ただし、スティーヴン・スピルバーグが監督した作品に関しては対象外となっていた[11]。ヴァイアコムの決定にはHD DVD陣営からの1億5,000万ドルの見返りがあったためであると複数の米メディア[12]が伝えていた。

2008年

1月4日:米DVD売り上げ1位のワーナーブラザーズがHD DVDへの供給を取りやめてBD1本に絞ると発表[13]。HD DVDへの供給は2008年5月まで続けるとしている。これによりHD DVD陣営の割合は2割ほどに落ち込み、規格争い終結のきっかけとなる。又、これに伴いニューライン・シネマは既にBDへの独占供給へと移行した[14]。2008 International CES開催直前の発表だったため業界内への波紋は大きく、北米HD DVDプロモーショングループによるプレスカンファレンスは直前でキャンセル、また1月8日にはHD DVD単独支持を表明していたパラマウント映画をはじめポニーキャニオンなど約20社がHD DVD陣営からの離脱を準備ないし検討しているとの報道もなされた[15][16]

2月11日:米量販店大手ベスト・バイと米オンラインDVDレンタル大手・Netflixが別々にBDを優先的に支持すると発表。

2月15日:米小売り最大手にして米国内のDVDソフトの約4割の販売シェアを誇るウォルマート・ストアーズが2008年5月末までにHD DVDソフトの店頭取扱を停止し、2008年6月以降はBD製品だけを扱うと発表[17]。米国内における大手小売りのHD DVD取扱停止によりますますBD一本化への流れが加速した。

2月19日:HD DVD陣営の中心である東芝が全面的な撤退を発表[18]。規格争いが終結した。

3月28日:HD DVDプロモーショングループが解散[19]。歴史に幕を下ろした[20]


東芝の撤退発表後の各業界の動き

2008年

2月21日:ヨドバシカメラエディオングループ石丸電気デオデオエイデンミドリ電化100満ボルト)はHD DVDレコーダー・プレーヤー販売の全面終了を発表[21]。エディオングループの店舗では2月22日までに対象HD DVD製品を購入した人のうち、希望者に対してBlu-ray Disc対応機器(プレイステーション3対象外)との交換対応を3月31日まで実施した[22]

2月28日:東芝は新聞広告にてHD DVDレコーダーやHD DVDプレーヤーの製造販売終了を表明。

4月3日:日立マクセルは先に発表していた2倍速HD DVD・HD DVD-RWの発売中止を発表した。これに先立ち日立マクセルは記録型DVDメディアの自社生産を打ち切っているため、HD DVD-RWメディアを生産するメーカーは存在しなくなった。

4月23日:東芝はHD DVD記録ディスクメディア・HD DVD-R、HD DVD-R DLを自社のインターネットショッピングサイト「Shop1048(ショップ トウシバ)」で販売すると発表[23]

ソフトメーカー側の動きとしては規格争いの終結に伴い、各メーカーがBD参入を発表した。ユニバーサル映画の初参入やパラマウント映画の再参入の他、ワーナーやパラマウントはHD DVDのみで発売されていたタイトルのBlu-ray化も行った。日本のソフトメーカーは2009年日活やショウゲートがソニー・ピクチャーズ エンタテインメントに販売を委託する形でBlu-rayに参入し、松竹も同年秋に参入した。一方既発売HD DVDソフトの生産は中止され、以降に発売予定だったタイトルも発売中止や初回限定生産となることが多く見られた。

既にHD DVDにムーブされたコピーワンスのデジタル放送コンテンツはBDなど他のメディアへの再ムーブが現状では出来ないため、ドライブの修理が出来なくなった時点で再生が困難となる。

なお終息宣言直後の2008年2月には東芝社長の西田が「BDへの参入予定はない」と明言していた[24]が、2009年6月株主総会の席では「SDメモリーカードの将来的な規格開発においてBD陣営との協力が重要になる」[25]としてBD参入に含みを持たせる表現に変わった。

東芝は2009年7月18日に、現行DVD機に加えて新たにBD再生専用機の年内の発売を発表。再生専用機を先行発売する理由は、海外でテレビ番組のインターネット配信が進んでおり、日本で主流の録画再生機の需要増大が見込めないためとしていた。しかし後に需要状況を鑑みてBDレコーダーも発売した。当初はOEM供給だったが、2010年レグザブルーレイを自社開発し発売している。


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