H&K_HK417
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H&K HK417
H&K HK417
種類軍用自動小銃
製造国 ドイツ
アメリカ合衆国
設計・製造ヘッケラー&コッホ
仕様
種別アサルトライフル
口径7.62mm
銃身長305/406/419/508mm ※モデルにより異なる
ライフリング4条右回り 1:279.4mm(1:11″)
使用弾薬7.62x51mm NATO弾
装弾数20発
作動方式ガス圧作動方式
ロテイティングボルト方式
全長805-1,005mm ※銃身長により異なる
885mm-1,085mm(銃床最大伸長時)※銃身長により異なる
重量4.3-4.9kg ※銃身長により異なる
発射速度600発/分
銃口初速775m/秒 ※16.5インチバレルモデル
歴史 
設計年2004年
製造期間2005年-現在
配備期間2000年代後半-現在
配備先#使用国を参照
関連戦争・紛争アフガニスタン戦争
バリエーションHK417A2、G27、G28、MR762/308、MR308A3
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H&K HK417(Heckler-und-koch HK417)は、ドイツヘッケラー&コッホ社が開発した、7.62x51mm弾を使用する自動小銃である。
概要

イラクアフガニスタンにおいて、対テロリズム戦などでの7.62mmライフルの有用性が再評価されたことを受けて、H&K社が5.56x45mm NATO弾を使用するHK416(HKM4)の口径拡大型として開発したものである。

半自動射撃機能のみとした民間向け型、MR308(MR762)も開発・販売されており、それを元にした狙撃銃、「H&K G28 DMR/DMR762」も開発されている。

ドイツのH&K本社で生産されている他、H&Kのアメリカ現地法人であるH&K Defence USA社によっても生産されており、同社が生産、納入/販売しているものにはHK417Dの名称が付けられている。
特徴

HK416の使用弾薬を7.62x51mm弾に拡大したものとして、弾薬の変更に応せて各所を改設計したもので、ショートストロークピストン式の作動機構、ピカティニー・レールシステムを装備したアッパーレシーバーとハンドガード、といった特徴は同様である。使用弾薬の大口径化に合わせてレシーバーを始めとした各部が拡大されている他、リコイルバッファーが強化されており、増大した発射反動に対処している。

冷間鍛造技術の採用によって長寿命化された銃身や、保守性、耐塵性の高い内部構造、泥水に漬けた直後でも正常に動作するといった高い性能も保持されており、H&KではHK416と同等の10,000-15,000発までパーツの破損や交換を必要としない耐久性を保証している。

銃身長は12、16[注釈 1]、20インチが用意されており、CQBから狙撃まで対応可能で、ハンドガードは標準で9インチ(228.6mm)長[注釈 2]、銃身に接触しない“フリーフローティング式(無接触式)”の取付構造となっている。上下左右4面にNATO規格STANAG4694またはSTANAG2324及びMIL規格MIL-STD1913に適合するレールを装備した“FFRS(Free Floating Rail System)”となっている。銃身とハンドガードは、基部にある2本のねじのみで固定されているため、個人レベルの作業で交換可能である[注釈 3]。また、このハンドガードの固定用ねじが一つから二つに増やされているのが、HK416との識別点の一つでもある。弾倉は同社のG36同様に、半透明プラスチック製の弾丸が見えるタイプが用いられており、後にHK416にも同様のものが使われるまでは、本銃の大きな特徴(及び、HK416との識別点)であった。

HK416同様に装着して用いることのできるオプションも充実しており、AG-C/GLMアドオン式擲弾発射器も装着できる[2]。また、H&K HK21用の50連発ドラム弾倉の使用も可能で[3]、その場合には軽機関銃もしくは分隊支援火器としての運用も可能である。

なお、アメリカ軍への採用が「アメリカの国産品ではない」という点から阻害されることと、武器の輸出入に関する国際的規制の手続きが販路拡大の障害になることから、H&K社はアメリカ政府及びアメリカ国内に納入・販売するものについてはアメリカでの現地生産を行う方針に切り替え、2007年に銃器部品の製造会社であるウィルコックス・インダストリーズ(wilcoX industries)と提携、HK417のアメリカ市場向け民間モデルであるMR762より国内生産を開始し、アメリカ現地法人の販売モデルであるHK417Dについても2011年前後の生産分からは順次国内生産に切り替えられている。
運用

HK417はドイツ連邦軍など十数カ国に、軍隊や警察組織の特殊部隊が用いる自動小銃もしくは選抜射手ライフル(マークスマンライフル)として採用されている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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