検索エンジン以外の分野に踏み出す一連の製品、M&A、パートナーシップを開始したときから急激な成長が始まったとされ、プロダクティビティ・ソフトであるEメール(Gmail)、オンライン・オフィススイート(Google ドキュメント)、デスクトップ製品であるウェブブラウザ(Google Chrome)、写真管理・編集ソフトウェア、インスタントメッセンジャーといったアプリケーションが含まれている。また、モバイルOSのAndroidと、 Chromebookとして知られているネットブック用のブラウザに特化したChromeOS[5] の開発をリードしている。
ハードウェアの分野にも進出し、高性能なNexusを生産している電機製品メーカーとパートナーシップを結び、2012年5月にMotorola Mobilityを買収した[6]。2012年にはアメリカ合衆国ミズーリ州カンサスシティでGoogle Fiberと呼ばれるブロードバンドサービスを提供するために、光ファイバー網を敷設した[7]。2016年に、自社開発のスマートフォンであるGoogle Pixelを発売し、その後も後継機種が登場している。2021年にはGoogle Pixel向けのSoC「Google Tensor」を発表した。
2007年時点で100万台以上のサーバを世界中のデータセンターで運用していると見積もられ[8]、1日に10億以上の検索クエリー[9] とユーザーが作成する24ペタバイトのデータ[10][11][12][13] を処理している。2012年12月にAlexaはgoogle.comを世界でもっともビジター数の多いサイトに選んだ。英語以外の言語の多数のサイトと、YouTubeやBloggerなどの保有している複数のウェブサイトがトップ100に選ばれた[14]。市場における支配力は、著作権、検閲、プライバシーといった問題に関するGoogleへの非難(英語版)を引き起こした[15][16]。
歴史1997年のGoogleのロゴ
1996年1月、スタンフォード大学の博士課程に在籍するラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンによる研究プロジェクトとしてGoogleの歴史は始まった[17]。ラリー・ペイジ(左)とセルゲイ・ブリン(右)、2003年
当時の検索エンジンは、検索されたキーワードがそのウェブページに登場する回数によって各ページをランクづけし、検索結果として表示していた。ペイジとブリンは、ウェブサイト同士の関係を分析することで検索結果をランクづけする、改良された検索エンジンの理論を提唱した[18]。ペイジとブリンが理論化した新しい検索エンジンは、検索におけるウェブサイトの適合性を判断するにあたって、そのサイトへのリンクを貼っているウェブページの数と、それらのウェブページの重要度(品質)の2つを評価するものだった。2人はこの新技術を「PageRank(ページランク)」と名づけた[19][20]。
ペイジとブリンによる新しい検索エンジンは、ウェブサイトの重要度を被リンク(バックリンク)の数をチェックすることで評価したため、当初2人はこの検索エンジンを「BackRub(バックラブ、背中へのマッサージの意)」とのニックネームで呼んでいた[21][22][23]。(このエピソードにちなんだ社名の会社も存在する。[24])最終的に、この検索エンジンは「Google」と名付けられたが、これは「googol(グーゴル)」という数の単位の綴り間違いに由来していた[25][26]。1グーゴルは1の後に0が100個連なった値であり、莫大な情報量を提供する検索エンジンであると示すための命名であった[27]。当初のGoogleのドメインは google.stanford.edu[28] および z.stanford.edu[29] であり、スタンフォード大学のウェブサイト下で運営されていた[30][31]。 1997年9月15日、Googleのためのドメイン名 google.com が登録された[32]。
設立(1998年)