GoogleとAG他およびAAPは、当事者間で総額1億2500万米ドルの和解案に合意していたものの[10][11]、その和解条件の不備が多方面から指摘され[8][12][13][14][15]、2度にわたって修正和解案を裁判所に再提出することとなった[16][17][18][19]。
裁判所は当初、原告側の著作権保護を重視する姿勢で和解交渉を進めていたものの[20][21][18]、一審の連邦地裁はGoogleブックスの行為が著作権法上のフェアユースに当たるとして、著作権侵害の訴え自体を退けた。二審の連邦控訴裁も2013年に一審判決を支持した[22]。AG他は連邦最高裁に上告請求したが棄却され、最終的に二審判決のGoogle勝訴が2016年4月に確定した[23]。
技術(参考用画像)ブックスキャナー。空気で吸い寄せてページを持ち上げ、めくる。そして上方からCCDカメラで各ページの画像を撮影。その後OCRプログラムで画像データから文字データを抽出する。Googleがこうしたブックスキャナーと呼ばれる装置を使って書籍をデジタル化していることは確実だが、具体的にどのメーカーのどういった装置を使用しているのかは不明。この画像は参考用。
紙製の書籍からのデータの読み取りには、ブックスキャナーと呼ばれる自動の書籍スキャン装置を使用している。Googleブックスでは、特許を取得したスキャン技術により、大量のページを素早く読み取ることができると考えられている[24]。日本語は誤変換が著しい[25]。アルファベットの書籍は特に問題がない。
具体的にどういった装置を何台ぐらい使用しているのか、といった詳細な点は未公開の部分が多い。 Googleブックスは世界中のいくつもの図書館と提携関係を結んでいる。図書館側が蔵書を貸し出し、Googleがそれをスキャンしてデジタル化し、データベースに付け加えている。以下の図書館がGoogleブックスと提携関係にある。 2007年7月6日に提携を発表[26]。慶應義塾大学が所蔵する蔵書のうち、著作権保護期間が満了したパブリックドメインの書籍約12万冊をデジタル化してGoogleブックスを通じて公開する予定。12万冊の内訳は明治初期までに日本で発行された和装本および明治・大正期・昭和前期の日本語図書。[27] 2005年に提携を発表。ハーバード大学が400年近くかけて収集した書籍のうち、著作権保護期間が満了した約1550万冊の書籍について、その内最低でも100万冊以上をデジタル化してGoogleブックスを通じて公開する予定[28]。 2004年12月14日に提携を発表。スタンフォード大学が有する蔵書800万冊のうち、数十万冊から百万冊程度をデジタル化してGoogleブックスを通じて公開する予定。両者の間で最終的なスキャン冊数に関する合意は特にないらしく、状況に合わせて流動的に変化していく模様。書物のスキャン費用は全てGoogleが負担する[29][30]。
提携図書館
大学図書館
慶應義塾図書館(慶應義塾大学)
ハーバード付属図書館(ハーバード大学)
スタンフォード大学付属図書館(スタンフォード大学)
その他の大学図書館
ボドリアン図書館(オックスフォード大学)
ゲント大学付属図書館(ゲント大学)
プリンストン大学付属図書館(プリンストン大学)
カリフォルニア大学付属図書館(カリフォルニア大学)
マドリッド コンプルテンセ大学図書館(マドリッド コンプルテンセ大学
ローザンヌ大学図書館(ローザンヌ大学)
ミシガン大学付属図書館(ミシガン大学)
テキサス大学オースティン校図書館(テキサス大学)
バージニア大学付属図書館(バージニア大学)
ウィスコンシン大学マディソン校付属図書館(ウィスコンシン大学)
マイソール大学図書館(マイソール大学)
国立または公立の図書館
カタロニア国立図書館(スペイン)
バイエルン州立図書館(バイエルン州)
私立の図書館
ニューヨーク公共図書館(私立)
その他
Big Ten Academic Alliance|en(旧Committee on Institutional Cooperation (CIC))[“注釈” 1]
脚注[脚注の使い方]
注釈^ Big Ten Academic Alliance はアメリカの学術コンソーシアムのひとつ。オハイオ州、インディアナ州などアメリカ中西部の、イリノイ大学など Big 10 と呼ばれる大規模大学が参加。前身は学術コンソーシアム CIC (Committee of institutional cooperation) [31]。
CIC当時の加盟大学は他にアイオワ大学、インディアナ大学、ウィスコンシン大学マディソン校、オハイオ州立大学、シカゴ大学、ノースウェスタン大学、パーデュー大学、ペンシルベニア州立大学、ミシガン大学、ミシガン州立大学、ミネソタ大学[32]。
出典^ ⇒In Google Book Settlement, Business Trumps Ideals
^ ⇒Google: 129 Million Different Books Have Been Published
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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