GUNDAM_FIX_FIGURATION
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GUNDAM FIX FIGURATION(ガンダム・フィックス・フィギュレーション)は、ガンダムシリーズに登場するガンダムタイプモビルスーツを主な題材とした、バンダイ(2018年4月以降は、BANDAI SPIRITSへと移管)の販売によるフィギュアシリーズである。派生シリーズにGUNDAM FIX FIGURATION METAL COMPOSITE(ガンダム・フィックス・フィギュレーション・メタル・コンポジット)及びGUNDAM FIX FIGURATION NEXT GENERATION(ガンダム・フィックス・フィギュレーション・ネクスト・ジェネレーション)がある。
概要
GUNDAM FIX FIGURATION

略称表記はG.F.F.またはGFF。2001年1月に第一弾が発売されたモビルスーツの完成品フィギュアシリーズ。全商品はカトキハジメがプロデュースとデザインのリファインを行なっている。ガンプラでのカトキの監修が(Ver.Kaシリーズを除き)劇中のイメージに忠実なリファインを基調としているのに対し、本シリーズではバランスやディテール等随所にカトキ的な解釈を隠すことなく織り込んでいる点が特色である。また、原型製作・マーキングデザイン・色指定・完成見本などの担当が分業化されている点、それらのスタッフ名が公開されているという点も特徴。

「ガンダムタイプ」のモビルスーツのみに絞って(一部例外あり)立体化するシリーズであり、それ以外を題材とするスピンオフシリーズとしてジオン公国軍モビルスーツを題材にした『ZEONOGRAPHY』、コズミック・イラに登場するガンダムタイプを題材にした『COSMIC REGION』、『ケロロ軍曹』の外伝シリーズ「KRRWAR」を題材にした『KERORO FIX』、西暦に登場するガンダムタイプを題材にした『00 REGION』、ガンダムシリーズ以外のロボットアニメを扱う『COMPOSITE Ver.Ka』がある。これと別にCOSMIC REGIONのシリーズ展開が事実上終了して久しい2009年には、G.F.F.においても#0042(エールストライクガンダム)等、コズミック・イラに登場するガンダムが扱われている。

主な素材はPVC樹脂。強度の必要なパーツにABS樹脂が使われる場合もある。各部のマーキングはタンポ印刷で、紺野祐二がデザインを担当している。パッケージはブリスターパック形式で、デザインは海野大輔、パッケージ写真は高瀬ゆうじが担当。他のモビルスーツ玩具より価格帯が高く、高年齢層を対象としたハイクオリティ・シリーズとして位置づけられている。また、他のフィギュアやガンプラで立体化されていないマイナーな機体を商品化することが多く、その意味でもマニア向けの傾向が強いシリーズとなっている。

商品の内容はパーツの差し替えによってバリエーション機や別機体に組み換えられるコンバーチブルモデルが初期の製品を除き大半を占めている、中には変形機構を有した物や2体がセットになっている物もあり高いプレイバリューが特色となっている。

元来はシリーズ名が示す通り、カトキによるCGイラスト画集『GUNDAM FIX』を立体化するというコンセプトで開始されたシリーズであるが、後に画集とは異なるバージョンでの立体化(ウイングガンダムではあるがアーリータイプ版の#0006等)や、パーツ差し替えにより画集に登場しない仕様が選択できるアイテム(νガンダムHWS装備型に換装できる#0009 、ガンダムMk-IIからバーザム改に換装できる#0012等)も登場する。#0015(ヘビーガンダム/プロトタイプガンダム)に至って画集に一切登場しないモビルスーツが発売され、#0028(ガンキャノン)ではガンダムタイプではなく“ガンダムと関連の深いモビルスーツ”が立体化されるなど、企画当初からの方向性の変化がみられる。

スケーリングは主にガンプラ同様の約1/144程度だが、厳密には記述のないノンスケールであり、これは例えば設定上明白にサイズ差のある#0016(クロスボーンガンダム)と#0018(アレックス)の両モデルの頭頂高がほぼ同じ、あるいはバリエーション機であるはずの#0015(プロトタイプガンダム)と#0018(アレックス)のサイズが異なるという点などに顕著である。

#0036より一部アイテムでは各アイテム共通の「フレームモデル」機構を採用している。これは骨格状のフレームとそれらを繋ぐ関節部を中核にもち、その上にモビルスーツの外装を取り付けるという構造で、可動域の確保・各モデル間のプロポーションの共通化・原形製作の負荷軽減を図ったものである。

生産に精密さが要求されるロボットフィギュアだけに、海外の工場での手作業による大量生産過程で発生する塗装や組み立ての個体差が古くから問題視されていた。雑誌インタビューによればメーカー側もこの問題は認識しており、生産のクオリティアップが重要な課題とされている[1]

カトキ作品全般のファンである福井晴敏吉崎観音をはじめ、小田井涼平など著名人にもコレクターが多い。福井は自著『機動戦士ガンダムUC』に登場するユニコーンガンダムのGFFMC(後述)化に際して、初回限定版パッケージ帯に「これが欲しくて『ガンダムUC』を作った、と言っても過言ではないわけで。」との言葉を贈っている。
GUNDAM FIX FIGURATION METAL COMPOSITE

略称表記はG.F.F.M.C.またはGFFMC。2007年2月以降より展開され、現在まで続く派生シリーズ。同じくガンダムタイプのモビルスーツを題材にしているが、主要な素材にABS樹脂と金属パーツを使用している点が特徴。このためパッケージには超合金ブランドのロゴ表記も併記されている。

通し番号にはGFFの#0000番台から独立した#1000番台が与えられており、本シリーズの第一弾である#1001は発売順では#0033と#0034の間にあたる。

GFFが1/144相当ノンスケールサイズであったのに対し、初期アイテムでは厳密なスケール設定が行なわれており、実サイズも1/100相当かそれ以上に大型化している(#1003以降スケーリング表記は行なわれなくなった。これらについて、本記事では1/100級サイズであれば特に注記しない)。この大サイズ化と硬質素材の採用のために、GFFで問題となっていたクオリティの個体差が非常に少ない。その一方、価格帯もより高価格であり、GFFに対する更なる高級ブランドという位置付けとなっている。

他にGFFシリーズと異なる点として、カトキハジメ以外のスタッフ名が公開されていない事、GFFで主流のコンバーチブルモデル仕様が少ない事、商品名に日本語表記が無い事、パッケージが中身の見えないブラインドボックス仕様である事などが挙げられる。
GUNDAM FIX FIGURATION NEXT GENERATION

略称表記はG.F.F.N.またはGFFN。2009年3月以降より展開されている派生シリーズ。GFFMCのノウハウをGFFの小型サイズに転用したシリーズで、GFFMC同様にABS樹脂と金属パーツという硬質素材が多用される。

通し番号上はGFFの番号を継承しているが、価格帯は通常のGFFより高価であり、GFFシリーズ中の後継的な特殊ブランドといった位置付けである。パッケージデザインは初期二作#0041・#0042のみ新フォーマットとなっており、従来のGFFに近いイメージのブリスターパックではあるが「ぶら下げ」が廃されている。また、表面カバーは透明プラスチックの二枚重ねで、イラストレーションが大きく描かれた一枚目を捲り上げると従来式のウィンドウサックとなる。

GFFMC同様、カトキハジメ以外のスタッフ名は非公開であり、また#0041・#0042のみ商品名に日本語表記が無い。
商品一覧
GUNDAM FIX FIGURATIONの商品一覧

発売日商品No.商品名詳細原型製作者
英語表記日本語表記
2001年1月#0001FA-78-1
FULL-ARMOR GUNDAMフルアーマーガンダムパーツの着脱により
フルアーマーガンダムからノーマルガンダムに換装できる。
ただしノーマルガンダムはフルアーマーガンダムのカラーリングを基にした独自のカラーリング。小松原博之
2001年3月#0002PF-78-1
PERFECT GUNDAMパーフェクトガンダムパーツの着脱によりパーフェクトガンダムからノーマルガンダムに換装できる。


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