GOTHICMADE+ゴティックメード+-花の詩女-
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原作者の意向によりソフト販売や配信はされていないが、公開10周年を迎え2022年11月1日-10日にかけて東京・TOHOシネマズ 新宿ほか全国約50館でリバイバル上映[4]
ストーリー

「茜の大地」とも呼ばれている惑星連合の管理下にある植民惑星「カーマイン・プラネット」で、詩女を継ぐことになった少女ベリンは、最初の公務として生まれ故郷からその任地、聖都「ハ・リ」への都行という任務により旅立った。出発間際、ベリンを狙ったテロ計画から一行を警護するとして現われた戦艦シワルベを率いて現れたドナウ帝国の第三皇子トリハロンが、ベリンたち一行に同行することになる。
登場人物

※カッコ内の名前はキャスト紹介時及びワールドガイド、DESIGNS4、FSS13巻にて明かされた別呼称
ベリン・アジェリ(ベリン・ラーン アジェリマグダル・ユニオV 花の詩女ラーン)
- 川村万梨阿本作の主人公。16歳(※地球人相当年齢)で詩女(うため)として「誕生」した少女。身長158cm。アジェリは本名ではなく、生まれ故郷の地名アジェリ地方に由来し、ベリンの生地の村人からベリン・アジェリと呼ばれている。詩女のしきたりに従い故郷で1年間の詩禊(うたみそぎ)と呼ばれるを済ませたのち、最初の任務、聖都「ハ・リ」への都行(みやこいき)を行うことになる。彼女を狙うテロの可能性があるとして、惑星連合評議会から要請を受けたドナウ帝国が派遣した皇子トリハロンが護衛として都行の旅を共にすることになる。礼儀正しく振る舞うが、ドナウ帝国次期皇帝に嘲り嫌味を言ったり、カーマインを見下すトリハロンに負けず劣らずの歪みを露骨に抱える。楚々とした乙女然としている分だけタチが悪く、文字通り慇懃無礼である。戦争・暴力・兵器を嫌っていたが、人殺しの道具と自身で評していたウォー・キャスターであるトリハロンが帯刀もせず豪雨の中を警護する姿に、自身の偏った考えを猛省し一定の理解を示すようになる。荒涼な都行の道すがら生まれ故郷の花の種子を撒いてきたことから後に「花の詩女」と謳われ後世に名を遺すことになる。トリハロンとの共通点である自らの存在が流血を招くとして、トリハロンと共にそれぞれの立場で流血を減らす努力をすることを彼に要請する。平和と惑星カーマインの地位向上に尽力した功績を讃え受け継ぐとして聖都「ハ・リ」も彼女の苗字を取って「ラーン」(DESIGNS4及びFSS13巻より)に改名される。
ドナウ・ガァ・トリハロン("サイレン・ザ・グレート"フィルモアI)
声 - 佐々木望超軍事大国「ドナウ帝国」の第三皇子。金髪碧眼で長身痩躯のいかにも王子様という外見。身長190cm。皇帝の子という意味ではなく皇位を継承する者として「皇子」と称される皇位継承者たる次期皇帝である。年齢は18歳くらい(※地球人相当年齢)。生まれながらにして世界最高クラスの地位と才能を持ち合わせ、少々へそ曲がりではあるが皇帝よりも高い人望と信頼を集めている。ベリンに対するテロの計画があるとして惑星連合評議会からの要請により、皇帝旗艦シワルベを率い母国からベリンの護衛として派遣された。育ってきた環境も価値観もまるで違うベリンとは悉く反目し合う。当初、カーマインを見下し根拠も無く一方的に批判するベリンと反発し合うが、都行でベリンに触れることで心を通わせるようになる。シワルベなどの兵器を近付けないようにベリンから要請を受けて、雨中停泊のベリンのセイラーの警護として人知れず帯刀もせず一人雨の中[5]を佇むなど、その行動は誠意に富む。テロリストと戦火を交えた結果、テロの標的はベリンだけでなく、むしろ自分自身であったことを知ることとなる。都行の警護のお礼として、ベリンから自ら織り上げた惑星カーマインの別名「茜色の大地」にちなんだ茜色の織物を贈られた。流血を減らすというベリンとの約束を交わし、国民から期待されていた次期皇帝位を兄に譲り、その後17年をかけて周辺諸国をまとめあげて西の大国「太陽王国」との巨大統合帝国「フィルモア帝国」の初代統合皇帝に即位する(NT2013年5月号より)。ベリンから贈られた布は皇帝が羽織る皇帝衣となった。統合帝国を血統で統治することを厳に禁じ、それを統合帝国の礎とした。自身も生涯妻を娶らず子孫を残さなかった。
ラブ(ザ・ライブ・オブ・セントリー / ゴッド・オブ・ファイブスターストーリーズ)
声 - 大谷育江ワラビットという動物の幼獣。ベリンが詩禊を行った石窟に住んでいたらしい。性別は女の子。巨大な鳥に頭を齧られたり、トリハロンとベリンの仲を取り持とうとして逆にベリンに足蹴にされたり、トリハロンにウォー・キャスターの腕力で時速200km以上の超豪速球でぶん投げられたりする本作のコメディリリーフ。しかし滑稽に見える描写の裏では実際に頭蓋骨が砕けたり首の骨が折れて死亡しており、その都度たった数秒で何事も無く生き返っていたという不可思議な生物である。テロリストとの戦いの後では非情な戦いぶりを巫女達から忌み嫌われたトリハロンに対して健闘を讃えるなど健気な一面も見せる。ラブの正体についてはセントリー「ライブ」の項参照。
アデム(アデム・ライト・ミカレス)
声 - 折笠愛ベリンの補佐を務める聖都「ハ・リ」の最高神官。最高神官としての最初の仕事として、ベリンと共にハ・リへの旅をする。身長173cm。ベリンの教育係で相談役でもあるアデム自身も、ベリンの補佐として選ばれた存在である。意外とオチャメとの設定がある。アデム以外の5人の女官も先代詩女の女官に代わり聖都「ハ・リ」にてベリンを支える為に都行に同行する。ベリンと同様にトリハロン一行を侮蔑する。
ボットバルト(ボットバルト・デュー・バルバロッサ大王)
声 - 大塚明夫トリハロンが幼少の頃からトリハロンに仕えている副官。身長210cm。トリハロンの性格を知り尽くしており、トリハロンの下で参謀的な役割を担う。ボットバルト自身もドナウ帝国の構成国バルバロッサ王国の国王かつウォー・キャスターでもある。生涯、トリハロンだけに仕えた。
ムンセン(ムンセン・ルルラン・“ル・ゾラ”)、ナナド(ナナド・ホル・“フ・リエ”)
声 - 幸田夏穂小林由美子詩女の行幸に付き従い護衛する「護衛神官」と呼ばれる役目の神官。身長ムンセン165cm ナナド180cm。「ボルテッツ」を使うが、2人は通常のボルテッツのみならずウォー・キャスターをも上回る反応速度を持つ、最強の護衛、最強魔導師である。戦いを一方的に批判するベリンに、トリハロンはこの2人もまたウォー・キャストと同様の存在だと切り返した。
ルドルフ・サヤステ(ルドルフ・サヤステ シュペール太閤)
皇帝直下の騎士、ハイランダーで、ゴティックメード・ウィリーズ(NT2022年12月号より)を担当する。身長210cm。他国の出身だがドナウ帝国の騎士として皇帝に仕え、帝国のすべての騎士の教官も務めるドナウ帝国最強の騎士。
シャンディ・マーカス(シャンディ・マーカス ハロルドラント王女)
ゴティックメード・メロウラを担当するもう一人のハイランダー。ドナウ帝国の構成国の一つハロルドラントの王女。身長202cm。サヤステと同格の強さを持ち、トリハロンの教師でもある。シワルベの唯一の女性乗組員で、シャンディー以外の乗組員は全て男性である。
ブラウニー・ライド
ドナウ帝国の誇る天才GTMガーランド。身長182cm(DESIGNS3より)。カイゼリンやメロウラをはじめとするホルダ型ゴティックメードは彼によるもの。シワルベに乗艦し、トリハロンと同行していた。
謎の男(ユーゴ・マウザー教授)
声 - 三木眞一郎都行の旅を追跡していた一団の指揮者。逆立った髪の毛で目の周りには模様が描かれるなど奇抜な外見をしている。周到に手引きしたテロリストの敗退に子供っぽく悔しがるなど言動もエキセントリック。正体はシステム・カリギュラのGTMガーランドであるユーゴ・マウザー教授。身長200cm。胸には5本のシグナルボーダーを持つ。自身が開発したボルドックスとカイゼリンとの戦いを見届ける為に、テロリストを手引きしてトリハロンの一行を追跡してきた。トリハロン皇子がカイゼリンを携えてシワルベでベリンの警護を行うことも用意周到に計画されたことであること、この計画にはドナウ帝国をはじめ惑星連合のほぼ全ての国が関与していることがマウザーの口から語られる。もっとも当人はテロ計画の成否自体には興味はない様子(本当はマウザー自身もGTM「マークII」でトリハロン襲撃に加わる予定であったが、「カイゼリンに見とれて援護を忘れた」と後に告白している)。GTMガーランドのみならず騎士の力をも持つ重合人間(ポリメリゼーション・キャスター)という特殊な人間である。
謎の女(エルディアイ・ツバンツヒ)
声 - 三石琴乃都行の旅を追跡していた一団の1人。髪色は淡いターコイズグリーンで月代を思わせる髪型に頭部の左右に大きな髪飾りを付け、オレンジの瞳とイエローのアイシャドウと眉の下のペイントなどマウザーに劣らぬ奇異な風貌の女性。正体はシステム・カリギュラのGTMガーランド、エルディアイ・ツバンツヒ。身長192cm。あらゆる能力を持つ重合人間(ポリメリゼーション・キャスター)で、GTM・マークIIおよびGTM・マークIIIのガーランドにしてマークIIIの操縦者。マウザーと同じく、胸には5本のシグナルボーダーを持つ。マウザー教授と行動を共にし、ボルドックスとカイゼリンとの戦いを見届け、ボルドックスの敗北に自身のマークIII・リッタージェットを使えば良かったとマウザーをからかう。しかしテロ計画には興味を持っている様子はなく、ベリンとトリハロンに注目し行動を随時監視し、その未来への興味を口にしていた。そして、1500年後、3000年後に再びこの地に戻ってくると言い、マウザーらと共に「スタント遊星」に帰還した。
追跡者たち(シオの門番)
マウザー、ツバンツヒとともにGTM・マークIIに搭乗し都行の旅を追跡していた7人の部下。全員が揃いの笠と着物という異国的な出で立ちだが、目を覆うマスクから光が明滅する、服の鎖骨部分の模様から目が現れる、人間の腕から武器を仕込んだ機械の腕に変形する、機械的な音声など普通の人間とは到底思えない異様さを漂わせる。
語り(ナレーション)
声 - 榊原良子
詩女原母(ヘリオス・ナイン・ユニオIII)
声 - 川村万梨阿ベリンの神託としてトリハロンの前に炎を伴って姿を現した詩女たちの始祖と言われる女性。またの名を「炎の女皇帝」。過去に君臨したこの世界の支配者である。
詩女たち
ベリンの神託に詩女原母とともに現れた8人の詩女たち。登場したのは星の詩女スジタス、水引の詩女アオイ、黒の聖女ダッカス、開国の詩女リルレ、集約の聖女ユールラ、中原の詩女ナイミン、北限の詩女オーハイネ、緑の聖女ジスデラ。なお、歴代の詩女はこれで全員ではなく、また「?の詩女」と呼ばれているわけでもない。
アルカナス大皇帝
ドナウ帝国の今上元首で、トリハロンの父。3人の息子と3人の娘をもうけ、トリハロンは3人兄弟の三男。パンフレットの人物紹介には登場するが、劇中未登場(FSS13巻にて登場)。
エピローグに登場する4人組(クリスティン・V ファティマ・町 ファティマ・エスト ノルガン・ジークボゥ=レーダー9世)
ベリンの撒いた種により荒野から一転した一面の花の咲きほこる街道に、トリハロンのガットブロウを身につけた『ファイブスター物語』の登場人物、クリスティン・V(後述の年代より『ファイブスター物語』本編より年配に描かれている)、ファティマ・町、ファティマ・エストの3人(NT2013年5月号より)と、酷く痛んだドナウ帝国の紋章の入った指輪を嵌め、トリハロンがベリンから贈られた織物と同じ色と同じ模様の衣をまとって皇帝となった姿のノルガン・ジークボゥことレーダー9世(DESIGNS4、FSS15巻、NT2021年7月号より)が登場する。子孫を残さなかったトリハロンとは直接の血縁はないため新しく「フィルモア帝国」となった帝国内の王族のひとつからの血統のようであるが、衣を纏っているためトリハロンの後継者であることは間違いない。NT2021年7月号にて星団暦3159年の出来事と明かされた。
登場メカニック
ゴティックメード

ドナウ帝国のゴティックメードは、ホルダ型と呼ばれており、攻撃と防御共に優れ、ドナウ帝国の軍事力の源でもある。各種機種はホルダ型のバリエーションとなっている。劇中には5機種が登場したが、永野護によると劇場公開時点で20機種のデザインが完了しているとのこと。
ディー・カイゼリン (Die Kaiserin)
ドナウ帝国の所有する皇帝機で、トリハロンが貸与され乗機としているホルダ17型ゴティックメード。アウトメタ型ライオンフレームと呼ばれるフレームを採用している、機体形式は「Pzkprbt-キ-707 Horda 17a」、エンジン型式は、ペダン・ワイオ=ペダン型エンジン「ハ=FDK-Y-ON」。Pzkprbtはパンツァー・カンプ・ロボーターの略で、キは機体、ハは発動機を意味する。「ドナウ帝国の氷の女王」・「氷の女皇帝」・「ガラスのカイゼリン」などの異名を持ち、周辺諸国の畏怖の対象でもある。そのデザインはかつてこの世界に君臨した恐怖の象徴として人々に記憶されている支配者を模したものであるとされる。その外見は、戦争・暴力・兵器を嫌うベリンに美しいと言わしめてしまうほど。カラーリングは黒と白のツートンカラー。しかしドナウ帝国を象徴する色である黒色と白色の部分は意図的に発色させているに過ぎず、装甲は本来全て透明で状況によって様々な色に変化する。カイゼリンの異様な起動音にボットバルトは「わが帝国のGTM起動音は、女性の幽霊が泣き叫ぶような音」と説明していた。戦闘終了後の現場検証においては誰も乗っていない状態で広大な荒野に飛び散った残骸の中から、テロリストの正体を示す物証となる、掌に収まる小さな物体を先んじて見つけ出すほどの探査能力を発揮していた。全高:26.7m 本体重量:189t 戦闘重量:232t 通常出力:149.0TW(2026億4000万PS) 最大出力:22,300TW[6]


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