ドナウ帝国のゴティックメードは、ホルダ型と呼ばれており、攻撃と防御共に優れ、ドナウ帝国の軍事力の源でもある。各種機種はホルダ型のバリエーションとなっている。劇中には5機種が登場したが、永野護によると劇場公開時点で20機種のデザインが完了しているとのこと。
ディー・カイゼリン (Die Kaiserin)
ドナウ帝国の所有する皇帝機で、トリハロンが貸与され乗機としているホルダ17型ゴティックメード。アウトメタ型ライオンフレームと呼ばれるフレームを採用している、機体形式は「Pzkprbt-キ-707 Horda 17a」、エンジン型式は、ペダン・ワイオ=ペダン型エンジン「ハ=FDK-Y-ON」。Pzkprbtはパンツァー・カンプ・ロボーターの略で、キは機体、ハは発動機を意味する。「ドナウ帝国の氷の女王」・「氷の女皇帝」・「ガラスのカイゼリン」などの異名を持ち、周辺諸国の畏怖の対象でもある。そのデザインはかつてこの世界に君臨した恐怖の象徴として人々に記憶されている支配者を模したものであるとされる。その外見は、戦争・暴力・兵器を嫌うベリンに美しいと言わしめてしまうほど。カラーリングは黒と白のツートンカラー。しかしドナウ帝国を象徴する色である黒色と白色の部分は意図的に発色させているに過ぎず、装甲は本来全て透明で状況によって様々な色に変化する。カイゼリンの異様な起動音にボットバルトは「わが帝国のGTM起動音は、女性の幽霊が泣き叫ぶような音」と説明していた。戦闘終了後の現場検証においては誰も乗っていない状態で広大な荒野に飛び散った残骸の中から、テロリストの正体を示す物証となる、掌に収まる小さな物体を先んじて見つけ出すほどの探査能力を発揮していた。全高:26.7m 本体重量:189t 戦闘重量:232t 通常出力:149.0TW(2026億4000万PS) 最大出力:22,300TW[6]。(30兆3280億PS)
ディー・メロウラ
声(メロウラのシン・ファイア) - 麦人ドナウ帝国騎士団の所有するホルダ19型駆逐ゴティックメード。ドナウ帝国の騎士団の中でもトップクラスのハイランダーとよばれる皇帝代理騎士が搭乗する。現在は、ハイランダーの一人シャンディ・マーカスが使用している。盾には竪琴を弾く人魚の絵が描かれている。
ディー・ウィリーズ
ドナウ帝国騎士団の所有するホルダ23型駆逐ゴティックメード。ドナウ帝国の騎士団の中でもトップクラスのハイランダーとよばれる皇帝代理騎士が搭乗する。現在は、もう一人のハイランダー、ルドルフ・サヤステが使用している。本編未登場(NT2022年12月号デザイン公開)。
ライルンレー・エルベ ライルンレー・ライン
ドナウ帝国騎士団の所有するデバイス(主力)ゴティックメード。ホルダ11型(エルベ)13型(ライン)。機体自体は本編未登場だが、ラインのコクピットがシワルベ内にて待機中の騎士のシーンで登場している(記述は機体名含めリッターピクト、NT2022年7月号より)。
ボルドックス
ベリン暗殺のためにテロ組織が送り込んだとされる新型ゴティックメード。正式名称ゾルダートX-3・ボルドックス。システム・カリギュラのユーゴ・マウザー教授が設計開発した最新型ゴティックメードで、機体を見たトリハロンやボットバルトがボルドックスと呼んでいたことから、その存在は既に知られている。パンターフレームと呼ばれるフレームを採用し、劇中には頭部形状の異なる赤色と青色の2機が登場する。
マークII
飛行形態で登場する灰色の機体。ティーガーフレームと呼ばれるフレームを採用しており、人型から飛行形態への変形機能を有する特殊なゴティックメード。飛行形態でも着陸状態では4肢は固定されておらず、浮上したのち背中に装備する飛行ユニットに身体と4肢を引き込んで(永野護曰く、完全変形)から飛行する。劇中では8機編隊で登場。ベリンの都行を光学迷彩などを用いた隠密行動にて監視する謎の男と謎の女の一団が運用していた。頭頂高24m、全高29m。絶大な威力を誇る全長35mにも及ぶ最終兵器バスターランチャーをも標準装備している。劇中では、バスターランチャーの表面が氷結していたが、これは冷却で結露した水が凍結していたもので、バスターランチャーが高温になっている状態を表現しており、いつでも射撃可能なスタンバイ状態であった。正式な呼称はGTMゲート・シオン・マークII・ナンバーIII。
マークIII・リッタージェット
飛行形態で登場する白い機体。「破烈の人形」というサブネームを持っている。マークIIと共に都行の旅を隠れて追跡する一団に所属する謎の女ツバンツヒが開発し自身が搭乗する。マークIIよりも二周りほど大きく馬力も桁違いで、加速時には光の翼のようなものが現れ、マークII以上の轟音を発する。