GIANT_KILLING
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この項目では、サッカー漫画について説明しています。

一般的な用語としての「ジャイアントキリング」については「番狂わせ」をご覧ください。

フジテレビの番組については「ジャイアントキリング (テレビ番組)」をご覧ください。

「ジャイキリ」はこの項目へ転送されています。梶裕貴の楽曲については「Hello! (梶裕貴の曲)」をご覧ください。

 GIANT KILLING
ジャンルサッカー
漫画
原作・原案など綱本将也(原作→原案・取材協力)[注 1]
作画ツジトモ[注 1]
出版社講談社

その他の出版社
尖端出版
玉皇朝グループ

掲載誌モーニング
レーベルモーニングKC
発表号2007年6号 -
巻数既刊63巻(2024年3月22日現在)
アニメ
原作ツジトモ
監督紅優
シリーズ構成川瀬敏文
脚本川瀬敏文、守屋竜史、竹下健一
キャラクターデザイン熊谷哲矢
音楽森英治
アニメーション制作スタジオディーン
製作NHK
放送局NHKBS2BShi
放送期間2010年4月4日 - 9月26日
話数全26話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『GIANT KILLING』(ジャイアントキリング)は、ツジトモによる日本サッカー漫画(作中では「サッカー」ではなく「フットボール」の語が使用されている)。原案・取材協力は綱本将也[注 1]。『モーニング』(講談社)にて、2007年6号から連載されている。略称は「ジャイキリ」[1]。2010年にテレビアニメが放送された。
概要

前作『U-31』において、ベテラン選手の苦悩と葛藤、復活を描いた原作者の綱本将也と、漫画家のツジトモにより、大物喰い好きな弱小プロサッカークラブの監督を主人公に描く[2]。タイトルの「ジャイアント・キリング」とは、「番狂わせ」「大物食い」を意味する言葉であり、スポーツ競技において、実力差がある格上の相手に対し、格下が勝利を挙げた場合に使う。

なお、ETU(East Tokyo United)以外で、この作品に出てくるクラブ名は、全て実在するクラブ名をもじったものである(例:東京ヴェルディ→東京ヴィクトリー、ガンバ大阪→大阪ガンナーズなど)[3][注 2]。なお、これらのチーム名は、綱本原作の過去作品(『U-31』『Goal Den Age』)と共通している。ただし、海外(プレミアリーグ)のクラブ名は、そのまま使用されている。

第2回とらのあなコミック&ノベル大賞受賞[4]宝島社このマンガがすごい!2008」オトコ編6位、「このマンガがすごい!2009」オトコ編3位作品。第34回(平成22年度)講談社漫画賞一般部門受賞。2017年4月時点で累計発行部数は1500万部を突破している[5]
作品誕生までと読者の反響

担当者の吉原伸一郎によるとこの作品は綱本が考えた完成済みの原作第1話があり、おもしろい原作にあう作家を探していたところ別の担当者から作家のツジを紹介され彼が原作に興味を持ったことが誕生のきっかけである[6]。ツジは自分の描きたいマンガの方向性と似ていたというが、原作者・編集者・作家それぞれにサッカーマンガをやりたい希望があって、それぞれが力を合わせた集合体として作品は出来上がった[6]。しかし作画のツジトモは「スポーツゴジラ」第18号のインタビューでは、「最初からサッカーマンガを描いてみたいと思ってたのですか?」との質問に、「いや、それはまったくなかったですねえ(笑)」と答え[7]、吉原とは異なる見解を示している。

ツジは別のインタビューでは「最初から監督を主人公にした群像劇を描きたいと思っていた。主人公・達海の漠然としたイメージも原作をもらう以前から持っていた」 と述べている[8]。ただしツジの考えていたマンガのタイトルも監督の設定も最初は違っていて、それらを一つ一つ変えたんだとも述べている[9]。ほかにマンガを描く時に意識したのはポップな感じとテンポの良さ[10]。日本にはサッカーに詳しいファンが大勢いるのでサッカーそのものより自分が面白いと感じたポイントを描こうと思った。自分が楽しい・面白いと感じることは描く上で絶対譲らないと述べている[9]

また担当者によると、Jリーグのチームが連載前の漫画に取材を許可することはなかなかないが、柏レイソル東京ヴェルディ1969だけは取材に応じた[6]。実際にJリーグのチームが使うスタジアムの外装や内装などの細かいディテールを描くことに拘りがあり、連載が開始するとまず最初にスタジアムに足を運ぶような濃いサポーターたちに反響があったと述べている[6]

現在はサラリーマンに絶大な人気があるらしく、名セリフを集めたサラリーマン向けのビジネス書も発刊された[11]

2014年のツジトモのインタビューでは、綱本や吉原の存在に一切触れず、「20年前なら無理なテーマだったかもしれない。サッカーマンガの歴史があって、自分の作品がある。そこにうっまく乗っからせてもらってますよ」、「チームの白星を描かなかったため、単行本5巻までは連載打ち切りの恐怖との戦いでしたね」などと謙虚に述べている[11]
名義変更

2009年に発売された単行本10巻以降、綱本のクレジットが「原作」から「原案・取材協力」になった。
あらすじ

リーグジャパンフットボール1部所属のプロサッカーチーム・ETUは、かつては日本代表のスター選手・達海猛を擁する人気チームだった。しかし達海がプレミアリーグに移籍すると人気も実力も一気に低迷し2部へ陥落、達海自身もプレミアデビュー戦で再起不能の重傷を負い、そのまま消息を絶ってしまう。それから10年、1部リーグへは返り咲いたものの毎年残留争いを繰り広げる弱小クラブに甘んじるETUは、起死回生の策として達海を監督に迎えることを決定。行方を捜してイギリスの地方都市を訪れると、達海は地元のアマチュアクラブの指導者となり、チームをFAカップでベスト32に導く快挙を達成していた。惜しくもプロのトップチームに敗れベスト16を逃したその夜、クラブの会長は達海が、現役時代からの行動原理だった“GIANT KILLING”を監督として故国で成し遂げたがっていると気付き、達海を手離すことを決意。達海は地元のファンに惜しまれながらイギリスを離れ、10年ぶりに日本へ帰国した。

かつてのチーム離脱の経緯のためサポーターに憎まれ、突飛な方針を打ち出してキャプテン村越らベテラン・中堅選手から反発を受けながらも、やがて達海監督を中心にETUを取り巻く環境は大きく変化。最初こそ連敗続きだったチームも、選手の意識の変化や椿ら若手の成長によって大きく実力を伸ばし、上位争いに食い込むようになる。そして、10年前の名GMだった笠野の地元復帰、サポーターとフロント、新旧サポーター同士の衝突と和解、達海の現役復帰宣言、椿と夏木の日本代表抜擢など数々の事件を経て、ETUは優勝を目指してリーグ後半戦に突入する。
登場人物

※キャラクター名の下、“ - (人物名)”は、#テレビアニメ版における声の出演者。
ETU

正式名称はイースト・トーキョー・ユナイテッド(East Tokyo United)。東京都台東区浅草をホームタウンとする。ユニホームはホーム用は赤と黒の縦縞、アウェイ用は白で、胸にはメインスポンサーである大江戸通運のロゴが入っている。達海が現役選手として所属していた時代は人気強豪チームだったが、達海移籍後は2部落ちを経験。なんとか1部に復帰したものの、下位に低迷していた。
監督
達海 猛(たつみ たけし)
声 - 関智一年齢:35歳。身長:175cm[注 3]。体重:60kg[12]。通称:「タッツミー」、「タッツ」。本作の主人公で、ETUの監督。信条は「弱いチームが強い奴らをやっつける」ことと「サッカーは騙し合いのスポーツ」。 飄々としており、一見いい加減で常識はずれ。寝坊・遅刻の常習犯で、人の話を聞かないなどの多数の欠点を持つ。また、何を考えているかわからないと、作中で様々な人物に評されている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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