GANTZ
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一般市民が屠殺鑑賞用として捕獲されていく中、ガンツメンバーは装備を使って迎え撃つ。玄野は捕らえられた多恵を救う過程で初めて星人と意思疎通を行い、加藤たちガンツメンバーは「真理の部屋」へと転送され、それぞれガンツの真実を知る。

その後、玄野は自爆覚悟の星人から名指しで決闘を挑まれ最後の戦いに向かう。残っていたガンツメンバーの加勢に助けられながら、星人の額に玄野自ら突撃し止めを刺して倒す。しかし残っていた星人が自決し自爆装置を作動させてしまい、転送が間に合わず飛行ユニットで帰還、玄野と加藤は不時着し海を漂流する。浜辺に漂着すると2人は気を失い倒れかけるが玄野は多恵、加藤は歩に抱き支えられる[注 6]
登場人物詳細は「GANTZの登場人物」を参照

キャラクターの一部は、実在の有名人や映画の主人公をモデルにしている。以下主要人物の概要を記述する。
玄野 計(くろの けい)
本作品の主人公。高校一年生。学校でのあだ名は「昼行灯」。巨乳グラビアが好き。スポーツにも勉強にも関心がなく、特に優れた面があるわけでもない平凡で、少し「世の中を見下している」普通の高校生。
加藤 勝(かとう まさる)
本作品のもう1人の主人公[14]。高校一年生。玄野計の小学校時代の同級生で、仲間内のヒーローである玄野に憧れていた。
小島 多恵(こじま たえ)
本作のヒロイン。もともとは玄野が罰ゲームで告白したらOKされたので付き合っていただけだったが、毎回生死をかけるGANTZのミッションから戻るたびにかけがえのない存在へと変わっていく。
岸本 恵(きしもと けい)
本作品のヒロイン(初期)の一人。ショートカットでスタイル抜群の美少女。死因は自殺。自宅の浴室で自殺未遂リストカット)をし、ガンツの部屋に転送される。入浴時に全裸だったため、そのまま転送されて初登場で玄野らに裸体を見られている。
桜丘 聖(さくらおか せい)
母性本能の強い巨乳の美女。死因は事故・転落死。峠道でバイクを運転中、スピードの出し過ぎでカーブを曲がりきれず、ガードレールを突き破って転落して死亡し、転送される。本編では姓名非公開。
北条 政信(ほうじょう まさのぶ)
私立高校に通う高校生。死因は事故死。ストーキングを繰り返す貞代の手から逃れるために友人のバイクで高速道路を走っていた時に、後ろから居眠り運転のトラックに追突され、貞代と共に部屋へ転送される。
鈴村 貞代(すずむら さだよ)
北条のストーカー。死因は事故死。幾度とない自身のストーキングから逃れようとする北条のバイクの後部座席に勝手に跨るも、トラックの玉突き事故に遭い彼と共に部屋へ転送される。本編では名前非公開。
西 丈一郎(にし じょういちろう)
物語のキーパーソンの一人。ガンツの秘密を知っている中学二年生。死因は転落死。万引きで補導され、警察署へと連行される途中に逃亡を図り、マンションの屋上から誤って転落して死亡し、転送される。
ガンツガンツの部屋

作中の軸となるキーアイテム。世界各地に存在し、その正体、目的が一切不明の直径1mの謎の黒い球体。各地で呼び名が異なり、東京では「ガンツ」[注 7]、大阪では「黒アメちゃん」、ガンツ制御者たち(通称「財閥チーム」)は「ブラックボール」などと呼ぶ[注 8]。本項では便宜上「ガンツ」で統一する。

球体内には人工呼吸器に似た器具を取り付けられた全裸の男性が座っており、この人物をガンツと呼称する場合もある。通常の音声会話などのコミュニケーションを取ることは不可能だが、一定の要望に対しては応答が得られることがあり、男に音声で要請し耳孔に指で刺激を加えると、今までの戦死者のリストや100点獲得時の特典などの情報を球体表面に表示させることができる。なお、この男に対する物理的な攻撃は一切の効果を持たない。

死んだ人間・動物を蘇らせ、「星人」と呼ばれる正体不明の怪物と戦う任務(ミッション)に強制的に参加させる。なお、ガンツの招集を受けた人間は、厳密には蘇っているわけではなく、死亡した人間(オリジナル)を元に複製されたコピー体である。ゆえにオリジナルの個体とは別人であり、オリジナルの方は既に死亡している。これはミッションにより死亡・再生した人間も同じである。登場人物の西はこれを「ファックスから出てきた書類」と表現している。ごく稀にオリジナルが生きていて、同一人物が2人存在するという現象が起こる場合もある。

ミッション参加者は「あだ名」で表記される。あだ名は主に身体的特徴や行動、職業、名前や雰囲気で付けられる。

ミッション中、一般人がガンツミッションの存在を感知した場合、その人間を標的とするミッションが新たに追加されることがある。そのミッションで抹殺された人間はメモリーに加えられ、後に再生することもできる。再生した場合、ミッションメンバーだった場合は以降のミッションにメンバーとして加えることができ、ガンツにターゲットとして指定されていた一般人の場合は記憶を消された上で再生させられる。

ガンツに要請することで、世界各地に点在しているガンツを通じ、他の地域で活動しているチームと通信を行うことが可能。互いの同意があれば、他地域へメンバーを転送、もしくは他地域からメンバーを転送させて連れてくることも可能である。
ルール
ミッション開始直前に死んだ人間・動物の中から複数が選ばれ、マンションの一室に転送される。既存メンバーがいる場合、新しく転送される者が0の場合もある。この時点でミッション参加者の頭蓋内には小型爆弾が埋設され、事前に負っていた怪我や傷、病巣などは全て消失する。前ミッションの残存メンバーたちもまた、同様に転送されてくる。壁やドアに接触することはできず部屋の外へは出られない状況に置かれる。なお、ミッション参加者の身体に接触して一緒にガンツの部屋に転送されることにより、非死亡者でもガンツメンバーとして認識されミッションに参加することが可能である。

全員の転送が完了すると、数分後に球体から音楽が流れるが、都市により違いがある模様。東京では「
ラジオ体操の歌」(アニメ版では藤山一郎が歌うバージョンを使用)、大阪では「吉本新喜劇のオープニング曲」となっている。

ガンツの表面に、いい加減な日本語のメッセージが浮かび上がった後、標的である星人の容貌と特徴、好きなもの、口癖などが表示される。情報それ自体は間違いではないものの、ミッションを達成するのに必要な情報としては圧倒的に不足しており、表示された標的以外の個体が多数出現することが多い。

ガンツの左右側面・裏面が引き出しのように開き、裏からはメンバー全員分のスーツの入ったアタッシェケース、左右からは銃器類が出てくる。この時点で、銃器以外の武器やガンツバイクが格納されている奥の部屋の扉が開閉可能になる。

全員が星人の生息するフィールドに順次転送される。その際ガンツに口頭で要請すれば、転送の順序を指定することができる。

出現する星人を制限時間内に全て倒す。ミッション中、一般人と遭遇することがあるが、一般人はミッション参加者と星人の姿を光学的に認識できず、音声も聞こえない。ミッション参加者がおよそ1km四方とされるミッションフィールドの境界線よりも外側に出ると、脳内に埋め込まれた爆弾が警告音を発報する。その警告音を無視してエリアから離れると、ミッション放棄とみなされ爆弾が爆発し対象者は死亡する。また、何らかの要因でガンツウェポンやミッションの存在を一般人に認識されてしまった場合も、起因する人物が死亡する。

星人を殲滅、もしくは制限時間が経過すると、ガンツの部屋に再転送される。フィールドでの負傷者は負傷する直前の状態で転送されるが、死者は転送されず、頭蓋内爆弾が爆発する。負傷者は怪我の度合いによって傷だけ修復される場合と、主に致命傷を負った者は負傷直前の状態まで遡って転送される場合がある。そのため、後者の場合は負傷後の記憶がない状態で転送されることになる。

生存者が全員転送されると“採点”が始まり、倒した星人の強さに応じた点数が各メンバー毎にガンツの表面に順次表示される。ただし、星人を全滅させずにミッションを終えた場合は倒した数にかかわらず得点は0であり、以前のミッションでの得点も抹消される。さらに次回のミッションにおいて必要獲得点数に下限が設定され、達成できなければ死ぬとされる。

採点が終わるとドアに触れられるようになり、ガンツの部屋から出て日常生活に戻ることができる。その際、銃やスーツを持ち帰ることも可能だが、これらの武器を衆人環視下において武器の全体像が視認可能な状況で使用すると、頭蓋内爆弾が起動し脳を破壊される。なお、ミッション外においても星人と遭遇することがあるが、この場合は何体倒しても得点にはならない。

一定期間が経過すると、ガンツの部屋に呼び戻されミッションが始まる。ミッションは不定期に行われるが、招集されるのは概ね夜間である。転送される直前には寒気や耳鳴りがするほか、部屋への転送中は金縛り状態となる。前回のミッションで持ち帰った装備を転送時に所持していない場合は補充されない。

なお、オニ星人のミッションの途中から、一般人に対する不可視効果と時間制限が解除され、ミッションをクリアするには星人を全滅させることが絶対条件となっている。また、ぬらりひょんのミッション後半ではミッションフィールドが縮小され、それにより敵との交戦が不可避となった。
点数

星人を1体倒す、もしくは転送させるごとに点数が加算される。1体あたりの点数は一定ではなく、種族や個体によって広範な格差がある。累積点が100点に到達すると以下の3つの特典が提示され、100点分の得点と引き換えにいずれかを選ぶことができる。
記憶を消されて解放されるその場で自宅などに死亡直前の姿で転送され、それまでのミッションや死んだ後の記憶は消去された状態になる

より強力な武器を与えられる
「より強力な武器」が用意され、以降のミッションで使用可能となる。残余得点は繰り越しとなる。

メモリーの中から人間を再生するメモリー内の人物から1人を再生する。ミッションメンバーだった場合は以降のミッションにメンバーとして加えることができるが、記憶は死亡・解放前までさかのぼり、これまでの得点もリセットされた状態でのスタートとなる。ガンツにターゲットとして指定された一般人の場合は記憶を消された上で再生させられる。残余得点は繰り越しとなる。なお、この「再生」は厳密にはガンツのメモリーの中にある死者(オリジナル)のデータを元にした複製に当たるため、存命している人間のコピーを作ることも可能である。

ガンツ文字

ガンツに表示されるメッセージに使われる手法。基本的に丁寧語と乱暴な言葉を繋げている他、「り」「ス」など一部の仮名文字は左右に反転した鏡文字になっていたり、明朝体と手書き文字が混じっていたりする。この手法に使われる法則は以下の通り。

「てめえら」と「君達」を合わせた「てめえ達」

「それでは」を表す「それぢわ」

「-です」ならぬ「-だす」

「-ですが」ではなく「-てつが」

誤字として、「さ」ではなく「ち」、「め」ではなく「ぬ」が使われている場合が多い。

また、大阪では関西弁表記のメッセージが表示される。
マイエルバッハ

ドイツにある大企業。会長はハインツ・ベルンシュタイン。黒い玉の製造工場を所有し、フリーライターの菊地がこの人物と会見したことにより、ガンツが人間の手によって作られていることが判明した。通訳のセバスチャンが菊池に語ったガンツの概要は、「今まで行われたガンツのミッションは、世界各地の会員(有名な政治家俳優王族などがいる)に映像としてリアルタイムで配信され、賭けの対象になっていた」というものであった。ベルンシュタインには脳に障害を持つ娘がおり、3歳まで音を発しなかった。だが、ある日突然謎の数字の羅列を発し始め、ベルンシュタインが学者や暗号解読のプロフェッショナルに解読させたところ、それが1つの言語であることが判明した。


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