FileMaker
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FileMaker開発元クラリス

最新版2023 / 2023年04月25日
対応OSmacOS, Windows, iOS
種別データベース管理システム (DBMS)
ライセンスプロプライエタリ
公式サイト ⇒www.claris.com/jp
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FileMaker(ファイルメーカー)は、Claris International Inc.(旧 FileMaker, Inc.)が開発しているクロスプラットフォームのローコード開発プラットフォームである。最新版は2023。

当初はカード型であったが、バージョンアップ毎に様々な機能を追加してきた。

FileMaker Proとなった後に大きなものでは、3.0にて関係データベース機能、4.0ではプラグイン機能及びWeb公開機能、7.0では多テーブル構造を取り入れファイル形式を変更し、データベースのキャパシティーが増大した。現バージョンではカード型の平易さを残したまま、かなりの規模のデータベースを構築できる。また、簡易DTP機能を備えており、ページデザインの自由度もデータベースソフトとしては高い。

日本語版はバージョン6までがカタカナ表記、バージョン7以降は英字表記が正式となる。
製品と概要
FileMaker Proユーザ独自のビジネスアプリケーション(クラリス社では"カスタム App"と呼称)の作成、変更、利用、共有ができるデスクトップソフトウエア(Mac/Windows)。以下FMPと記す。FMP11より、「FileMaker グラフ」(垂直棒グラフ、水平棒グラフ、面グラフ、線グラフ、円グラフなどを作成できるグラフ機能)、「クイックレポート」(スプレッドシートのような形式でレポートが作成できる機能)「スナップショットリンク」(ある時点での特定の対象レコードを保存し情報共有可能な機能)が追加された。2018年5月16日に発売された FileMaker 17 を以て FileMaker Proは FileMaker Pro Advanced に統合されたため、FileMaker Pro 16 にて販売を終了したが、FileMaker Pro 17 Advanced 、FileMaker Pro 18 Advanced リリース後、2020年5月21日 Claris FileMaker Pro 19 として発売。Advanced の機能は継続し名称は削除された。
FileMaker ServerFMPで作成したデータベースをLANネットワークへ公開し、共有する事に特化したサーバーソフトウエア。バックアップ機能等がある。単体ではデータベースの参照・作成は出来ない。使用方法は、FileMaker Server (FMS) をサーバマシンにインストールしてデータベースを公開し、クライアントマシンにインストールしたFMPからネットワーク越しにFMSで公開されたデータベースにアクセスする。なおバージョン9からはPHPおよびXSLTを利用したカスタムWeb公開も、通常版FileMaker Serverで可能となった。バージョン11のときに発売されたFileMaker Go(iOSアプリ)により、データベースソリューションにiOSデバイスからアクセスすることが可能となった。パッケージ製品の販売はバージョン12にて終了。以後ボリュームライセンスのみとなる。バージョン13から搭載されたFileMaker WebDirectにより、データベースソリューションにWebブラウザからアクセスすることが可能となった。
FileMaker GoiPhone / iPod touchiPad用のユニバーサルアプリ。機能制限はあるが、FMPで作成したデータベースを使用できる。開発機能は無い。2010年7月発売(当初は有償だったがバージョン12から無償)。データベース共有(FileMaker CloudかFileMaker Server、FileMaker Pro/Advancedでアクセス権を設定)されたデータベースソリューションに、Wi-Fiまたは携帯電話回線経由でアクセスする。または、データベースファイルをiTunesのファイル共有でデバイスにコピーしてオフラインでの使用も可能。主な機能として、iPad や iPhone でデータを収集、編集、検索、ソートすることができ、AirPrint を使って、レポートや帳票の印刷も可能。署名のキャプチャ(iPad または iPhone 上で紙のフォームに署名するようにドキュメントに署名してカスタム App に追加)、バーコードスキャナ、センサーのサポート( iPad または iPhone デバイスの iOS センサーから位置、傾き、速度、加速度、回転速度、磁気、気圧、およびバッテリーの充電レベルなどの情報を収集)。2020年5月リリースされた Claris FileMaker Go 19では、Siri ショートカットのサポート、Core ML (機械学習) モデルをロードして使用、NFC (近距離無線通信) タグをスキャンできる。
FileMaker Cloud

日本では2020年5月21日のFileMaker 19 リリースと同時に、東京リージョンでサービス開始。リリースバージョンは Cloud2.19。

FileMaker Cloud for AWS の後継バージョンとしてリリースされ、クラリス社が一括して管理するサービス。

ライセンス費用, AWS EC2, EBS, S3, Data転送, SSL 費用など全てを含めたオールインワンのプラットフォーム統合形で提供されている。

FileMaker Cloud では、ClarisIDが提供され、ユーザ認証にOAuth標準トークンを使用、オプションの多要素認証が使用可能となっている。

FileMaker Cloud は、ClarisID ユーザ単位での課金となり、BYOL・同時接続ライセンス・サイトライセンスでの提供はされていない。

FileMaker Cloud インスタンスのスペックはユーザ数に応じて自動的に設定される (最小はt3a.large)が、追加料金を支払うことによりインスタンススペックを高くしたり、データストレージ、Data API の追加等ができる。

Claris Connect

2019年にイタリアの Stamplay社を買収し、
ClarisConnectとして 2020年3月リリース。データの統合・連携を可能とするクラウドベースのサービスで、TwitterSlackDropbox、Box、Twilio など、世界中で広く使用されているエンタープライズ App を含む 50 種類近くのコネクタを利用でき、FileMakerとも連携できるが、FileMakerと関係なく動作する。

2020年5月21日 日本国内での FileMaker 19リリース公開に合わせて、日本製サービスのコネクタとして弁護士ドットコム株式会社の クラウドサインと、Chatwork株式会社Chatworkが新たに追加された。

販売終了製品
FileMaker Cloud for AWS

日本では2017年7月から東京リージョンでサービス開始。2022年1月1日サポート終了。

アマゾンウェブサービス(Amazon Web Services)を使用して、クラウド上にFileMaker Pro Advancedで作成したユーザ独自のデータベースソリューション(クラリス社では"カスタム App"と呼称)を共有できるクラウドサービス。FileMaker Pro、FileMaker Go、および FileMaker WebDirect のいずれもクライアントとしてアクセス可能。

AWS Marketplaceを通じて利用人数(ユーザ数)分のFileMakerソフトウェアごと購入する方法と、クラリス社からソフトウェアライセンスを購入し、BYOL(Bring Your Own License)でFileMaker Cloudに持ち込んで稼働させる方法がある。

オンプレミスのFileMaker Serverと比較した場合のメリットは、サーバーマシン用のHD/OSの調達コストや管理コストが不要、時間単位課金を選択可能、スケーラビリティの拡張や縮小が容易、など。デメリットはESSアダプタやカスタムWeb公開がサポートされないこと。

FileMaker Cloud for AWSは、ユーザがAWSアカウントを所有し、EC2・EBS/S3・データ転送などはAWSから別請求となっている。このため、インスタンスの停止・開始のほか、ユーザライセンス・同時接続ライセンス・サイトライセンスのBYOLライセンスで稼働可能。

FileMaker Cloud for AWS は、リリースバージョンとして、Cloud1.15, Cloud1.16, Cloud1.17, Cloud1.18 がリリースされ、1.18が最終バージョンとなる。

FileMaker Pro AdvancedFMPと同様の機能を有し、さらに開発専用ツールやセキュリティ(AES256ビット暗号化)を付加した上位版。


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