FOXスポーツネット(Fox Sports Net、FSN)は、アメリカ合衆国のスポーツ専門チャンネル。ESPNのような全国向けの放送ではなく、ローカル向けの放送を行うRegional Sports Network(RSN)である。21世紀フォックス傘下→現ダイヤモンド・スポーツ・グループ
(英語版)傘下。2021年3月31日にブランド名をBallyスポーツ(Bally Sports)に変更した。ローカル向け放送の放映権がチームと放送局の間で結ばれるMLB、NBA、NHLでは数多くのチームと契約している。一方、NFLはレギュラーシーズン・プレイオフ全試合が全国放送扱いのため、地上波のFOXネットワークで放送され、FSNではプレシーズンゲームの一部放送にとどまる。
また、カレッジフットボールやカレッジバスケットボールにも力を入れている。
シンクレア・ブロードキャスト・グループが運営(YESネットワークのみヤンキース・グローバル・エンタープライズが運営)しているが、かつては衛星放送大手のディレクTVや大手ケーブルテレビ局のコムキャスト・ケーブルビジョンが所有している局もあった(これらの局はチャンネル名を変更しているが、FSNからの番組供給は継続している)。
沿革
1976年 - 世界初のスポーツ専門チャンネルとしてSportsChannel(FSNニューヨークを経て現在はMSG Plus)が開局。
1983年 - Home Sports Entertainment(HSE、現在のFSNサウスウエスト)が開局。
1996年 - ニューズ・コーポレーションとリバティメディア(当時TCIの番組制作統括部門)の折半出資によりFox/Liberty Networks(FOX/Liberty)を設立。リバティメディアが運営していたPrime Sportsとニューズ・コーポレーションがターナー・ブロードキャスティング・システム(TBS)から買収したSportSouthを統合する形でFox Sports Net発足。
1997年 - Fox/Liberty、ケーブルビジョンと提携、Regional Programming Partners(RPP)設立(出資比率はケーブルビジョン60%、Fox/Liberty 40%)。また、ケーブルビジョンが所有していたSportsChannel Americaにも50%出資、National Sports Pathnerに改称。SportsChannel加盟局がFox Sports Netに加わる(フロリダのみ2000年加入)。
1999年 - ニューズ・コーポレーション、自社株とリバティメディアが保有するFox/Libertyの持ち分を交換。
2004年 - 通称であったFSNを通常使用する呼称とする。
2005年 - RPP解体により、ニューズ・コーポレーションはFSNの経営権の100%を握ると共に、オハイオ・フロリダを所有。一方、ケーブルビジョンはマディソン・スクエア・ガーデン(NBA・ニューヨーク・ニックス、NHL・ニューヨーク・レンジャースを含む)、およびニューヨーク・シカゴ・ニューイングランド(コムキャストが50%保有)を所有。ベイエリアはRPPと同じ出資比率となる。
2006年 - FSNシカゴ閉局。リバティメディアが所有するニューズ・コーポレーション株式とニューズ・コーポレーションが保有していたディレクTV株式およびノースウエスト・ピッツバーグ・ロッキーマウンテンの3局を交換することに合意(2008年2月実施)。
2007年 - コムキャスト、ケーブルビジョンよりニューイングランドおよびベイエリアの出資分を買収。ニューイングランドがFSNからCSN(Comcast SportsNet)にチャンネル名変更。
2008年 - ニューズ・コーポレーション直営局について、チャンネル名を「Fox Sports Net (エリア名)」から「Fox Sports (エリア名)」に、通常使用する呼称を「FSN (エリア名)」から「FS(エリア名)」(MLB、NBA、NHLの試合中継では「FS(チーム名)」、FSはチームカラーを用いる)とする。リバティメディア保有の3局はFSNを継続して使用、コムキャストが筆頭株主のベイエリアはCSNに、ケーブルビジョン保有のニューヨークは「MSG Plus」(MSG+)にそれぞれチャンネル名を変更。
2009年 - リバティ・エンターテイメント(リバティメディアのトラッキング・ストック)とディレクTVグループの合併により、ノースウエスト・ピッツバーグ・ロッキーマウンテンの3局がディレクTV傘下に。
2011年 - ディレクTVグループが保有する3局が「Root Sports」にチャンネル名を変更。
2013年 - ニューズ・コーポレーションの分社化により、運営元が21世紀フォックスになる。
2019年 - ウォルト・ディズニー・カンパニーが21世紀フォックスを買収。