FIPRESCI
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FIPRESCI(フィプレシ、仏語:Federation Internationale de la Presse Cinematographiqueの略、英語:International Federation of Film Critics)は、世界の職業的映画批評家および映画ジャーナリストの各国組織で構成され、「映画文化の推進と発展、および職業的利益の保護のために」存在する組織。通常「国際映画批評家連盟」と訳される[1]

1930年6月フランスイタリアベルギーの批評家が中心となってパリで結成された。現在、50か国を超える会員を持つ。日本からの加盟団体は日本映画ペンクラブである[2]

FIPRESCI(国際映画批評家連盟)は、カンヌ国際映画祭ヴェネツィア国際映画祭ベルリン国際映画祭といった映画祭の会期中に、同連盟が進取的な映画づくりであるとみなしたものを報奨するために国際映画批評家連盟賞[3](FIPRESCI Award)(もしくは国際批評家連盟賞[4])を授与する。1999年からは年に1作品、国際映画批評家連盟賞グランプリ(FIPRESCI Grand Prix、FIPRESCI グランプリ)を選んで授賞している[1][5]。FIPRESCI所属の批評家600人前後の投票によって選ばれ、例年サン・セバスティアン国際映画祭のオープニング・セレモニーで授賞式が行われる[6][7][5]。「カンヌ国際映画祭 FIPRESCI賞」、「ヴェネツィア国際映画祭 FIPRESCI賞」、および「ベルリン国際映画祭 FIPRESCI賞」も参照

2005年現在、オンライン映画ジャーナル『Undercurrents』(「底流」の意)を発行している。編集長は映画批評家のクリス・フジワラである。
FIPRESCI グランプリ受賞作品

1999年度『
オール・アバウト・マイ・マザーペドロ・アルモドバル監督

2000年度『マグノリアポール・トーマス・アンダーソン監督

2001年度『チャドルと生きるジャファール・パナヒ監督

2002年度『過去のない男アキ・カウリスマキ監督

2003年度『冬の街(英語版)』ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督

2004年度『アワーミュージックジャン・リュック・ゴダール監督

2005年度『うつせみキム・ギドク監督

2006年度『ボルベール〈帰郷〉』ペドロ・アルモドバル監督

2007年度『4ヶ月、3週と2日クリスティアン・ムンジウ監督

2008年度『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』ポール・トーマス・アンダーソン監督

2009年度『白いリボンミヒャエル・ハネケ監督

2010年度『ゴーストライターロマン・ポランスキー監督

2011年度『ツリー・オブ・ライフテレンス・マリック監督

2012年度『愛、アムール』ミヒャエル・ハネケ監督

2013年度『アデル、ブルーは熱い色アブデラティフ・ケシシュ監督

2014年度『6才のボクが、大人になるまで。リチャード・リンクレイター監督

2015年度『マッドマックス 怒りのデス・ロードジョージ・ミラー監督

2016年度『ありがとう、トニ・エルドマンマーレン・アデ監督

2017年度『希望のかなた』アキ・カウリスマキ監督[6]

2018年度『ファントム・スレッド』ポール・トーマス・アンダーソン監督

2019年度『ROMA/ローマアルフォンソ・キュアロン監督[7]

2020年度 未授賞

2021年度『ノマドランドクロエ・ジャオ監督

2022年度『ドライブ・マイ・カー濱口竜介監督[5]

2023年度『枯れ葉』アキ・カウリスマキ監督

脚注[脚注の使い方]^ a b 賀来比呂美 (2022年8月23日). “濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』が国際映画批評家連盟賞グランプリを受賞”. シネマカフェ (イード). https://www.cinemacafe.net/article/2022/08/23/80448.html 2023年9月11日閲覧。 
^ “事業内容 / 国際映画評論家連盟”. 日本映画ペンクラブ. 2023年9月28日閲覧。
^ “濱口監督作品に国際批評家賞 塚本監督はアジア賞―ベネチア映画祭”. 時事ドットコム. 時事通信社. (2023年9月9日). https://www.jiji.com/jc/article?k=2023090900319&g=soc 2023年9月11日閲覧。 
^ “【第80回ベネチア映画祭】濱口竜介に国際批評家連盟賞、塚本晋也にNETPAC賞 ヨルゴス・ランティモス「哀れなる者たち」が高評価”. 映画.com (エイガ・ドット・コム). (2023年9月9日). https://eiga.com/news/20230909/12/ 2023年9月11日閲覧。 
^ a b c “濱口竜介監督が国際映画批評家連盟賞グランプリ受賞に感謝!サンセバスチャン映画祭”. シネマトゥデイ (株式会社シネマトゥデイ). (2022年9月18日). https://www.cinematoday.jp/news/N0132366 2023年9月12日閲覧。 
^ a b 中山治美 (2017年9月25日). “巨匠アキ・カウリスマキ監督、国際映画批評家連盟賞グランプリ!2度目の受賞”. シネマトゥデイ (株式会社シネマトゥデイ). https://www.cinematoday.jp/news/N0094724 2023年9月12日閲覧。 
^ a b 中山治美 (2019年9月9日). “配信作品の『ROMA / ローマ』が国際映画批評家連盟賞グランプリに”. シネマトゥデイ (株式会社シネマトゥデイ). https://www.cinematoday.jp/news/N0111074 2023年9月11日閲覧。 


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