FCバルセロナ
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また、コパ・デル・レイにおいては31回の最多優勝記録を持ち、スペイン国内で最多記録となる8回の同一シーズンにおけるリーガ・エスパニョーラ優勝とコパ・デル・レイ優勝のダブルを達成している。さらに、スペイン国内でシーズントレブルを達成した唯一のクラブであり、ヨーロッパのクラブとしては史上初めて2度のトレブルを達成したクラブである。2010-11シーズンには年間を通して参加することが可能である6つの主要な大会を全て優勝し、史上初めてとなる主要タイトル年間6冠を達成している。2021年にはFCバルセロナ・フェメニUEFA女子チャンピオンズリーグで優勝したことにより、男女で初めてUEFAチャンピオンズリーグを制したチームとなった。

「クラブ以上の存在(カタルーニャ語: MES QUE UN CLUB)」がクラブのスローガンであり、ユニフォームの後襟にもこの言葉がプリントされているほかカンプ・ノウの客席にも椅子の色を変えて示されている。これは1919年のカタールニャ自治憲章制定運動で登場したのがはじめであり、「カタルーニャ民族主義の精神の現れ」「FCバルセロナはカタルーニャ民族主義の象徴である」「FCバルセロナのアイデンティティーの象徴」などと言われる[注 1]。またスペイン屈指の商業都市バルセロナの市民社会の拠り所という意味も含まれる。

「攻撃的でスペクタクルなフットボール」をクラブのアイデンティティとしており、試合に勝ったとしても内容が伴わなければサポーターから容赦ないブーイングが浴びせられる。このような習慣はスペイン国内の多くのクラブチームに存在するものではあるが、FCバルセロナは特にこの傾向が顕著であり、結果よりも内容で遥かに大きいものを求められる面が強い。これにはFCバルセロナのレジェンドであるヨハン・クライフが体現したトータルフットボールによる側面が強い上にクライフの影響を強く受けたルイ・ファン・ハールフランク・ライカールトが今のFCバルセロナの礎ともなっているポゼッションサッカーを発展させ、これを元に作られたのがジョゼップ・グアルディオラが提言したティキ・タカとなっている。
運営

クラブ運営上の特徴として一般市民などからの会員を募り、その会費でチームを運営している点が挙げられる。会員は現在世界中で18万に達しており[4]、日本でも2004年6月より会員の募集が行われている。「ラ・マシア」と呼ばれる下部組織が非常に発達しており、現チームの選手も含め幾多の名選手を輩出してきた。このラ・マシア(カンテラ)出身選手は生え抜きとしてサポーターから特に絶大な声援を受けることが多い。

2014年1月、世界最大の会計事務所である『デロイト』が公表したデロイト・フットボール・マネー・リーグでは、2012-13シーズンのクラブ収入は4億8260万ユーロであり、レアル・マドリードに次ぐ世界第2位である[5]。また、イギリスメディアが2012年に公表した調査によると、FCバルセロナの平均年俸は約868万ドルと推定されており、世界で最も平均年俸が高いクラブであることが判明し、ニューヨーク・ヤンキースロサンゼルス・レイカーズなどアメリカのスポーツチームを含めて世界一である[6]

一方で、巨額の債務を抱えるクラブでもあり、2021年1月25日に発表された年次報告書から、その額は約1478億円にのぼることが判明した。また、デイリー・メールによると、リヴァプールからブラジル代表MFフィリペ・コウチーニョを獲得する際の移籍金1億4200万ポンドの支払いの残り約2500万ポンドなど、19のクラブからの総額約1億1200万ポンド(約159億円)にのぼる「借金」がある[7]

財政難に陥ったクラブの立て直しのため、2022年夏にはテレビ放映権の25%の売却を皮切りに、子会社の資産を一部売却している。2022年9月には、世界有数の経済誌『フォーブス』によるスポーツチームの資産価値の格付けにおいて50億ドルと算出されており、レアル・マドリードに次ぐ世界2位のサッカークラブとなっている[8]
他クラブとの関係

サッカーのみならず政治的、地域的に長年の対立関係にある首都マドリードを本拠地とするレアル・マドリードとは、長年に渡って最大のライバルである。このレアル・マドリードとの試合は『エル・クラシコ(El Clasico)』と呼ばれ、1902年の第1回コパ・デルレイ(スペイン国王杯)から因縁の対決を続けている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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