飛行するF2H-2 125663号機
(VF-11戦闘飛行隊
F2H バンシー(McDonnell F2H Banshee )は、マクダネル社が開発し、アメリカ海軍が運用した艦上戦闘機。
愛称の「バンシー(Banshee)」は、スコットランドに伝わる女の妖精のこと。1962年に行われた命名規則の改正に伴い、F-2 バンシーへと改称された。 F2Hは世界初の純ジェット艦上戦闘機であるFH ファントムの発展型として開発された、事実上アメリカ海軍初の実用ジェット艦上戦闘機である。 第二次世界大戦が終結したこともあり少数のみの発注に終わったFHに比べ、F2Hは1953年の生産終了までに800機以上が生産され、カナダ海軍でも運用された。 F2Hの開発は1945年3月より開始された。マクドネル社はアメリカ海軍最初の純ジェット動力の艦上戦闘機として同年の1月にFHを初飛行させたばかりであったが、2ヵ月後には早々と本機の開発が開始されている。これは、他社に発注している新型の本格ジェット艦上戦闘機の開発が失敗/遅延した事態に備えて、堅実な設計の機体をマクドネル社に対して「保険」として求めたものである。 当初の名称はXF2Dであったが、製造メーカー記号「D」の文字はダグラス社と重なるために、1947年にXF2Hに名称変更された。 試作機は1947年7月11日にセントルイスで初飛行している。1947年5月に量産発注が行われ、1949年から部隊配備が開始された。 大型の機体であるために搭載できる航空母艦に制約があったものの、発展・拡張する余地が大きかったために、エンジンを換装して兵装搭載量を増大させた戦闘爆撃機型、レーダーを搭載した全天候型戦闘機型や偵察機型の各種発展型が開発され、アメリカ海軍空母航空隊ジェット時代の黎明期を担った。 なお、1962年のアメリカ軍の航空機呼称統一に伴い、F2HよりF-2に名称が変更されている。 F2Hは第7艦隊の空母機動部隊艦載機として、朝鮮戦争に投入されている。
概要
開発
運用
アメリカ海軍・海兵隊
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