この記事は中立的な観点に基づく疑問が提出されているか、議論中です。そのため、中立的でない偏った観点から記事が構成されているおそれがあり、場合によっては記事の修正が必要です。議論はノートを参照してください。(2009年6月)
F-X(エフエックス)とは、Fighter-eXperimentalの略称で、日本の航空自衛隊の次期主力戦闘機導入計画を指す略語。次期戦闘機導入にかかわる計画やそれによって選ばれる機体を指す用語であって、"F-X"という制式名称の航空機が存在する(あるいは存在した)わけではない。F-X計画と呼ばれていたことのある計画には、1950年代から2010年代までに以下の4つが存在する。最新の現在進行中のF-2戦闘機の後継機に関しては次期戦闘機を参照の事。目次
1 過去のF-X
1.1 第1次F-X
1.2 第2次F-X
1.3 第3次F-X
1.4 3次までの総括
2 第4次F-X
2.1 選定時の状況と展望
2.2 機種選定
2.3 機種決定後
2.4 最終候補機
2.4.1 F-35 (選定機)
2.4.2 ユーロファイター タイフーン
2.4.3 F/A-18E/F
2.4.4 候補機の比較
2.5 候補脱落機等
2.5.1 F-22A・F-22J-Ex
2.5.2 F-15FX
2.5.3 F-2
2.5.4 ラファール
3 今後のF-X
3.1 F-2の代替
3.2 F-15Jの代替
4 脚注
4.1 注釈
4.2 出典
5 関連項目
過去のF-X
第1次F-X詳細は「F-104 (戦闘機)#日本」を参照 採用されたF-104J
1950年代後半のノースアメリカン F-86F(435機)とF-86D(122機)の代替となる戦闘機を導入する計画。
ロッキード F-104C/D改とグラマン G-98J-11(F11Fの改造型)との争いになった。一旦G-98に内定した[1]ものの、いわゆる第1次FX問題に伴い白紙化。再度選定となり、F-104Gをベースに日本向け仕様としたタイプをF-104J/DJとして採用した。1963年(昭和38年)から1967年(昭和42年)にかけて230機導入。
F11F
第2次F-X詳細は「F-4 (戦闘機)#日本」を参照 採用されたF-4EJ
1960年代後半のロッキード/三菱 F-104J/DJの後継となり、未だ残っていたノースアメリカン F-86の代替となる戦闘機を導入する計画。
マグダネルダグラス F-4E改、ロッキード CL1010-2(F-104の発展型)、サーブ 37 ビゲン、ダッソー ミラージュF1の争いになったが、F-4E改をF-4EJとして採用した。1971年(昭和46年)から1981年(昭和56年)にかけて140機導入。なお、支援戦闘機となったF-86F はFS-X計画を経てF-1で代替された。
ミラージュF1
第3次F-X詳細は「F-15J (航空機)」を参照 採用されたF-15J
1970年代中盤のロッキード/三菱 F-104J/DJの後継機として、また、一部のマグダネルダグラス/三菱 F-4EJの代替となる戦闘機を導入する計画。
マグダネルダグラス F-15C/D改、グラマン F-14、ゼネラルダイナミクス YF-16、ノースロップ YF-17、ダッソー ミラージュF1、サーブ 37 ビゲン、パナビア トーネード ADVの争い(実質的にはF-14とF-15であった)になったが、F-15C/D改をF-15J/DJとして採用した。1980年(昭和55年)から1999年(平成11年)にかけて213機導入。なお、支援戦闘機として運用していたF-4EJ改はFS-X計画で開発されたF-2で代替された。
トーネード ADV これら第3次までのF-Xでは、いくつかの騒動あるいは汚職疑惑(F-104J/DJ採用の逆転劇やダグラス・グラマン事件)がありながらも、結局は候補機の中で一番性能が高く、アメリカ軍でも運用しており有事の際の補給を受けやすい機種を採用してきた。 また、いずれの機種も導入前半の数年から数十機は完成機購入(輸入)やノックダウン生産で調達されたものの、すぐに日本国内の航空機産業によるライセンス生産に移行した。開発元に支払うライセンス生産料が高いことがネックであったが、生産が進行するにつれて徐々に国産化率が高められていき、国内航空機産業の技術向上と生産基盤維持に大きな貢献を果たしてきた。 3機種ともにライセンス生産の主契約企業は三菱重工業であったが、エンジンのライセンス生産をしたIHI(旧称:石川島播磨重工業)をはじめ、日本の航空機産業に関わるほぼすべての企業が何らかの形で生産にかかわっていた。 F-15J/DJF-4EJF-104J
3次までの総括
三面図・線画
原型機初飛行1972年1958年1954年
運用状況1984年 - 現役1975年 - 2021年1964年 - 1986年
価格86億 - 101億円20億 - 40億円
運用国4ヵ国11ヵ国14ヵ国
エンジン数双発双発単発
全長19.40 m19.20 m16.69 m
全幅13.1 m11.71 m6.68 m
全高5.60 m5.02 m4.10 m
空虚重量12,973 kg13,757 kg6,350 kg
最大推力(A/B使用)10,800 kgf × 28,120 kgf × 270.9 kN
最大速度M2.5M2.23M2.0
戦闘行動半径1,900 km680 km680 km
実用上昇限度19,000 m18,975 m15,420 m
ハードポイント数8ヶ所9ヶ所5ヶ所
乗員1名/2名2名1名