Excel
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「EXCEL」はこの項目へ転送されています。水戸駅ビルについては「EXCEL (水戸市)」を、その他の用法については「エクセル」をご覧ください。

Microsoft Excel
開発元マイクロソフト

最新版2021 / 2018年12月 (5年前) (2018-12)
対応OSMicrosoft Windows 10
前身Microsoft Multiplan
Microsoft Chart
種別表計算ソフト
ライセンスプロプライエタリ
公式サイトhttps://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/excel
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Microsoft Excel for Mac開発元マイクロソフト

最新版16.70 / 2023年2月 (1年前) (2023-02)
対応OSmacOS Big Sur以降
前身Microsoft MultiplanMacintosh版)
種別表計算ソフト
ライセンスプロプライエタリ
公式サイトhttps://apps.apple.com/jp/app/microsoft-excel/id462058435?mt=12
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Microsoft Excel (for iOS)開発元マイクロソフト

最新版2.71 / 2023年3月13日 (14か月前) (2023-03-13)
対応OSiOS 15以降, iPadOS 15以降
種別表計算ソフト
ライセンスプロプライエタリ
公式サイトhttps://apps.apple.com/jp/app/microsoft-excel/id586683407
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Microsoft Excel(マイクロソフト・エクセル)は、マイクロソフトWindowsmacOSiOSおよびAndroid向けに開発・販売している表計算ソフト

Microsoft Wordとともに、同社のオフィススイートMicrosoft Office」の中核をなすアプリケーションである。
概要

Excelは表計算ソフトであるため、本来はを作成して合計などの計算や、これを基にしたグラフの作成などに用いられるものである。「平均を求める」「標準偏差を求める」「文字列中のn番目の文字を取り出す」などの利用頻度の高い計算や検索の作業は、数百種類ある「関数」と呼ばれる手続きにまとめられており、この関数を組み合わせることで高度な計算も可能である。また結果のグラフ化も簡単な操作で行え、棒グラフ円グラフなど利用頻度が多いものから、株価チャートやパレート図など専門的なグラフも選択できる。

大量のデータ分析に特化した専用ソフトと比較し機能は劣るが、小売店の売り上げや在庫数を管理・分析する程度であれば関数で十分対応できるため、現場レベルで使用する簡易の分析ソフトとしても利用されている[注 1][1]。大手オンライン講座プラットフォーム「コーセラ」のデータサイエンスとビジネス講座カテゴリーに「Microsoft Excel」のサブカテゴリーがあるなど、データサイエンス時代にはすっかり定着している[2]

1つのファイルで複数のワークシートを使用できることや、数値だけでなく文字列や日付を扱うことができることを利用して、データベースの入力や関数による計算をそれぞれ分担することも可能であり、店舗の在庫管理など簡易的な用途であれば本格的データベースソフトであるMicrosoft Accessの代用としても運用可能である[1][注 2]

一方で、サイズの大きいファイルを開いても比較的軽快に動作することや、多くのコンピュータにインストールされておりワークシート上にオブジェクト(図形画像)を貼り込むことができるなどの点から、日本では特に計算などは行わず、ワークシートを方眼紙に見立てた申請書や設計書や進捗管理用の単なる表作成に使用されることも多く、「Excel方眼紙」などと揶揄されている[3][4]。揶揄される理由は、文書作成や進捗管理のような本来WordProjectなどで行うべきことを表計算ソフトのExcelで行うことで、極めて編集しづらくなり、またExcelの特長であるデータの集計や再利用性も台無しになるためである。

この他、付属のマクロ言語 (Visual Basic for Applications ; VBA) を利用して金融情報サイトから株価データの取り込み[5]、ゲーム製作[6]といった、「表計算」のイメージを超えた広い応用範囲を持つソフトであり、汎用的なアプリケーション開発環境の一つと捉えることもできる。なお、Mac OS X版のExcel 2008ではVBAマクロ機能は除去され、マクロ機能についてはAppleScriptを使用することが推奨されたが[a 1]、Mac OS X版のExcel 2011ではVBAマクロ機能が復活している[7]

JPEGなどの画像ファイルをインポートしてシート上に貼り付けたり、オートシェイプ機能により作成した矢印などの図形を表やグラフに貼り付けたりすることも可能であり、限定的な用途であればプレゼンテーションソフトウェアであるMicrosoft PowerPointの代用としても運用可能である[注 3]Adobe Illustratorなどの本格的なドローソフトに比べ機能は劣るものの、安価で低スペックのPCでも動作するため工夫すれば本格的な作画も可能である[8]

極端な例であるが、関数とグラフを利用して擬似的なプログラミングも可能であり、VBAを使用せずにファミリーコンピュータ用のゲームソフト(ドラゴンクエストIII)を再現した者もいる[9]
特徴

Excelが導入した特徴のひとつに、「セルの結合」(Excel 97より採用)がある。表計算ソフトに代表される、いわゆるスプレッドシートは、マス目状のセルに文字や数値、計算式、関数などを入れていくものであるが、表作成などの際、複数の項目に共通の見出しをつけたい場合など、マス目(セル)が制約となって目的の表示位置を作り出しにくい場合がある。エクセルではこれに対して、複数のセルを結合して一つのセルとすることができる。これは表示の自由度を大きく高めるものである。反面、これを行った場合は縦横の行と列が乱れるため、数式のコピー(オートフィル含む)での相対位置移動などが不可能になることがあり、元来スプレッドシートの持っている汎用性や一貫性・利便性を損なう場合もある[10]

標準の保存ファイル形式は拡張子に.xls(Excel 2003以前)または.xlsx(Excel 2007以降)を使用したもので「Excel ブック」と呼ばれる。他にもテキストやCSVHTML形式での入出力が可能で、Excel 2003以降はXMLスプレッドシートも扱えるようになった。

バージョン2007からはユーザインタフェースリボン方式に変更されただけでなく、XML準拠でのファイル入出力が標準化されるなど、大幅な仕様変更がなされた。また、サイズの小さい「バイナリ ブック」での保存が可能になった。マクロが埋め込まれたファイルは、Excel 2003まではマクロなしファイルと同様に.xlsの拡張子を用いていたが、Excel 2007からは.xlsmを使用するようになった。

そのほか、「アドイン」を使用すると、関数や機能を拡張することができる。アドインは.xla形式(Excel 2003以前)または.xlam(Excel 2007以降)で保存することで作成できる。ただし、アドインはマクロが警告なしに実行されるため、後述のマクロウイルスに感染してしまう恐れがある。
歴史

初版の開発コードネームはOdyssey(オデッセイ)[11] [12]。開発責任者はダグ・クランダー (Doug Klunder)、プログラムマネージャーはジェイブ・ブルメンソール (Jabe Blumenthal)[13]

同社のMS-DOS向け表計算ソフトMicrosoft Multiplanおよびグラフ作成ソフトMicrosoft Chartは統合ソフトであるロータス1-2-3に比べ処理が遅い上に操作が難しく[14]、北米ではシェアを大きく開けられていた(米国のIBM PCに特化して作られた1-2-3に対してMultiplanは移植性が高かったため、欧州および日本市場では1-2-3のローカライズが遅れたことでMultiplanが高いシェアを確保していた)[15][16]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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