これまではリアルタイムに処理する事が難しかった人物の表情や柔らかい髪の動き、といった表現が可能となった[1]。
また、ナムコ(ゲームメーカー)と山佐(パチスロメーカー)がパチスロ用基板「P246」を共同開発する際、GSと共にEEも採用された。
初期のPS3にもPlayStation 2用ゲームソフトの互換性を確保するためにEE+GSが搭載されている。その後GSしか搭載していない一部モデルを経てPS3におけるPS2ゲームソフトの互換性は廃止された。 EE#1[2] GS#1GS#2GS#3GS#4GS#5GS#6 Graphics Synthesizer(グラフィックス シンセサイザ、略称: GS)は、SCEによって開発され、主にPS2向けに設計・使用されたGPU。 4MBのDRAMを混載[10]したことによって、2560 bit(内訳は読み込み 1024 bit、書き込み 1024 bit、テクスチャ 512 bit)という超広帯域のバス幅を備え、合計48GB/秒という転送速度が特徴。その他のスペックとしては、ピクセルエンジンと呼ばれるパイプラインを16基備え、147.456 MHzで動作する。なお集積トランジスタ数は4300万、250 nmプロセス製造でダイ面積が279 mm2となっており、発表当時としてはPC向けハイエンドチップの2倍以上の規模であった。 GScube 16は、PS2アーキテクチャをベースにメインメモリを4倍の128MBにしたEmotion Engineと、混載メモリを32MBに増量した「Graphics Synthesizer I-32」をそれぞれ16基搭載した、グラフィックワークステーションのプロトタイプである。形状は正方形で、上部にGSユニットの稼働状況を表すイルミネーションが搭載されている。単独で稼働するワークステーションではなく、ホストシステムを必要とする。 また、チップを64個並列に搭載した「GScube 64」や、さらにそれを拡張し4000×2000ピクセルで120fpsでの映像出力が可能なワークステーションも予定されていた。
各世代のEE、GSの比較表
(試作)EE#2[7]
(SCPH-10000)EE#3EE#4EE+GS
(SCPH-70000)EE+GS'
(SCPH-79000以降)
チップ面積 (mm2)2402241107386N/A
プロセスルール (nm)250[8]180150[9]9065
消費電力 (W)1518N/A8.5N/A
トランジスタ数 (万)10501350N/A5350
チップ面積 (mm2)279188108968373
プロセスルール (nm)250180N/A130[9]
トランジスタ数 (万)4300N/A
Graphics Synthesizer
GScube 16
脚注^ a b c 『ドリームキャストFAN』 No.9、徳間書店、1999年4月23日、62,63,頁。
^ a b “ ⇒次世代プレイステーション向け世界最高速の128ビットCPU Emotion Engine を開発” (PDF). ソニー・コンピュータエンタテインメント (1999年3月2日). 2017年8月15日閲覧。
^ PlayStation2ベースのワークステーションが登場!
^ ⇒テレビのさらなる高画質・高音質と新しい操作性を実現した<ベガ>HVXシリーズ 計6機種 発売、ソニーマーケティング、2004年8月19日
^ ⇒世界初、感動の記憶色を再現する広色域LEDバックライト搭載の液晶テレビ 発売、ソニーマーケティング、2004年8月19日
^ IBM/SCE/ソニーのCellプロセッサワークステーション
^ ⇒Cell Broadband Engineへの20年と、 半導体産業・次の10年の展開
^ ゲート長は180nm
^ a b 「積極的な半導体設備投資は“PS2のおかげ”」――ソニー、2000億円投資で次世代チップ「CELL」製造へ
^ 複数チップの組み合わせではなく、1枚のチップ内に混載されている。
外部リンク
SCE Emotion Engine プレスリリース
SCE Graphics Synthesizer プレスリリース
「次世代プレイステーション」の基本仕様を公開 国内発売はこの冬を予定、PC Watch、1999年3月2日
PlayStation2の心臓Emotion Engineはこうなっている、PC Watch、2000年3月2日
SCEI、プレイステーション2エンジンを使ったリアルタイム映像制作システム「GScube」を技術参考出展、PC Watch、2000年7月26日
PlayStation 3の核となるCellは全く新しい概念のCPU、PC Watch、2002年3月25日
90nmプロセスの利点を生かした新世代PlayStation 2、PC Watch、2004年9月24日
ISSCCに次世代Cell B.E. 45nm版が登場 〜6GHz動作、電力を30%以上削減、PC Watch、2008年2月6日
表
話
編
歴
ソニー・インタラクティブエンタテインメントの家庭用ゲーム機