AMD EPYC
生産時期2017年6月から
販売者AMD
設計者AMD
生産者GlobalFoundries
TSMC
CPU周波数1.5 GHz から 4.0 GHz
プロセスルール14 nm から 7 nm
マイクロアーキテクチャZen, Zen 2, Zen 3
命令セットAMD64/x86-64
拡張命令MMX(+), SSE, SSE2, SSE3, SSSE3, SSE4a, SSE4.1, SSE4.2, AES, CLMUL, AVX, AVX2, FMA3, F16C(旧称CVT16), ABM
EPYC (エピック) は、AMDがZenマイクロアーキテクチャに基づいて設計・開発しているx86-64マイクロプロセッサのブランドである。サーバー・組み込みシステム市場を主なターゲットとしている。2017年6月に発表された[1]。EPYCプロセッサはAMDの通常のデスクトップグレードのCPUと同じマイクロアーキテクチャを採用しているが、多数のコア、PCI Expressレーンの追加、大容量RAMや大容量キャッシュメモリのサポートなど、エンタープライズクラスのさまざまな機能を追加で提供している。また、マルチチップやデュアルソケットのシステム向けの設定もサポートしており、これはチップ間を相互接続するInfinity Fabricにより実現されている。
AMDの下位製品としては、コンシューマ向けのRyzenシリーズやAthlonシリーズが存在する。 EPYCプラットフォームには、1ソケットと2ソケットのシステムが存在する。複数プロセッサの構成では、2つのEPYC CPUはAMDのInfinity Fabricで通信を行う[9]。各サーバーチップは8チャンネルのメモリと、128レーンのPCI Express 3.0または4.0をサポートする。デュアルプロセッサの設定で取り付けた場合、128レーンのうち、64レーンはInfinity FabricによるCPU間の通信に使用される[10]。 第1世代のEPYCプロセッサは、8コアのZeppelinダイ(これはRyzenプロセッサと同じダイである)をマルチチップ・モジュール内に4つ同梱している。Zeppelinダイ上の各Core Complexの対称の位置にあるコアを無効化することにより、さまざまなコア数の製品が提供されている[11][12]。サムスン電子からライセンス提供を受けた14 nm
歴史
2017年3月7日 : Zenマイクロアーキテクチャベースのサーバー向けCPUについて発表。コードネームは「Naples(ナポリ)」[2]。
2017年5月30日 : サーバー向けCPUのブランド名が「EPYC」であることを発表[3]。
2017年6月20日 : サーバー向けプロセッサ「EPYC 7000」を正式発表[4]。
2018年2月21日 : 組み込み向けプロセッサ「EPYC Embedded 3000」を発表[5]。
2018年11月6日 : AMD Next HorizonにてZen 2マイクロアーキテクチャベースのサーバー向けCPUについて発表。コードネームは「Rome(ローマ)」[6]。
2019年8月7日 : 第2世代EPYCプロセッサ「EPYC 7002」を正式発表[7]。
2021年3月15日:第3世代EPYCプロセッサ「EPYC 7003」を正式発表[8]。
設計
第2世代、第3世代のEPYCプロセッサは、TSMCの7nm FinFETプロセスで製造される、8コアCPUを集積した最大8つの「CCD(CPU Complex Die)」と、GlobalFoundriesの12nmプロセスで製造される、DDR4メモリ、PCI Express 4.0、USBコントローラなどのIOを集積した「sIOD(Server I/O Die)」の組み合わせでパッケージを構成する[14]。 2017年6月20日に発表された。ZenマイクロアーキテクチャベースのCPUコア8個とDDR4メモリ、PCI Express3.0、USBコントローラなどのIOを集積した「Zeppelin」SoCダイ4個でパッケージを構成する[15]。最大2ソケットをサポートし、ソケット間はInfinity Fabricで接続される。ソケット間はPCI Expressレーンを利用しており通信速度は10.7GT/sec、レイテンシは234nsである[16]。
製品
第1世代
サーバー向け (Naples/ナポリ)
マイクロアーキテクチャ - Zen
製造プロセス - 14 nm
メモリ - DDR4 (Registered ECC)
ソケット - Socket SP3