EO イーオー
IO
監督イエジー・スコリモフスキ
脚本
イエジー・スコリモフスキ
エヴァ・ピャスコフスカ
製作
イエジー・スコリモフスキ
エヴァ・ピャスコフスカ
製作総指揮ジェレミー・トーマス
出演者
サンドラ・ドルジマルスカ
『EO イーオー』(ポーランド語: IO)は、イエジー・スコリモフスキ監督による2022年のドラマ・ロードムービーである。ロベール・ブレッソンの1966年の映画『バルタザールどこへ行く』に触発されており、ポーランドのサーカスで生まれたロバの生涯が描かれる[2]。2022年5月に第75回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門でプレミア上映され[3]、審査員賞を『帰れない山』とタイ受賞した。第95回アカデミー賞国際長編映画賞にポーランド代表作として出品され、ノミネートされた[4]。 ロバのEO(イーオー)はサーカスで、美しいカサンドラと組んでショーを演じていた。カサンドラはEOを可愛がり大切に世話していたが、サーカスは破産し、動物たちは全て売られてしまった。 荷車を引かされながら、厩舎で大事に飼われている美しい馬たちを見るEO。故意に厩舎の備品棚をひっくり返したEOは観光用のロバ牧場に売られた。 ロバ牧場までEOに会いに来るカサンドラ。だが、彼女はすぐに帰らなければならなかった。カサンドラを追って牧場を脱走するEO。 夜の森で無人で狩猟するためのレーザー光線の間をすり抜けたり、町では野犬狩りに捕まりかけたりしながら歩き続けるEO。サッカーの観客席に紛れ込み、勝利の女神と讃えられたが、負けたチームのサポーターが祝勝会を襲撃し、EOも死ぬほど叩かれた。 大規模に多種の動物を売買している施設で手当てを受け、一命を取り留めるEO。だが、小動物を手荒く扱う係員を蹴飛ばして昏倒させ、売り物の馬たちと一緒にトラックに乗せられた。 一昼夜も走り続けるトラック。運転手は途中で浮浪児の娘のナンパを試みたが、娘の仲間に首を切られて絶命した。警察による現場検証のために馬とは別に草むらに繋がれるEO。通りかかった男がEOを連れ去っても誰も気付かなかった。 大金持ちの豪邸に連れて行かれるEO。男はこの屋敷の女主人の義理の息子だったのだ。庭の芝生は食べ放題だが、カサンドラ恋しさに逃げ出すEO。彷徨(さまよ)った末に牛の群れを見つけて付いて行ったが、それは屠殺場ヘ向かう行列で、EOも暗い建物の中に消えて行った。 レビュー収集サイトのRotten Tomatoesでは113件の批評に基づいて支持率は96%、平均点は8.1/10となり、「ブレッソンを大胆にアップデートし、見事な結果を残した『EO イーオ』がクレジットが流れた後もずっとあなたの心に残るロバ主体のドラマだ」とまとめられた[5]。Metacriticでは24件の批評に基づいて加重平均値は85/100と示された[6]。 『カイエ・デュ・シネマ』の2022年のトップ10リストで4位となった[7]。 『EO イーオー』は第95回アカデミー賞国際長編映画賞にポーランド代表作として出品された[8][9][10]。 賞授賞式部門対象結果参照
あらすじ
キャスト
カサンドラ:サンドラ・ドルジマルスカ(英語版
ヴィトー:ロレンツォ・ズルゾロ
マテオ:マテウシュ・コシチュキェヴィチ(英語版)
伯爵夫人:イザベル・ユペール
評価
批評家の反応
受賞とノミネート
カンヌ国際映画祭2022年5月28日パルム・ドールイエジー・スコリモフスキノミネート[11]
審査員賞受賞
カンヌ・サウンドトラック賞
ミスコルツ国際映画祭(英語版)2022年9月17日エメリック・プレスバーガー賞『EO イーオー』ノミネート[13]
ハンプトンズ国際映画祭(英語版)2022年10月15日ゼルダ・ペンゼル声なき声への貢献賞受賞[14]
モントクレア映画祭(英語版)2022年10月30日フィクション作品賞ノミネート[15]
ハリウッド・ミュージック・イン・メディア賞(英語版)2022年11月16日(英語版)インディペンデント映画作曲賞 (外国語)パヴェウ・ムィキェティンノミネート[16]
ニューヨーク映画批評家協会2022年12月2日国際映画賞『EO イーオー』受賞[17]
ナショナル・ボード・オブ・レビュー2022年12月8日トップ5外国語映画受賞[18]
ヨーロッパ映画賞2022年12月10日(英語版)監督賞イエジー・スコリモフスキノミネート[19]
作曲賞パヴェウ・ムィキェティン受賞[20]
ヨーロッパ・ユニバーシティ映画賞(英語版)『EO イーオー』受賞[21]
ニューヨーク映画批評家オンライン2022年12月11日外国語映画賞受賞[22]
ロサンゼルス映画批評家協会2022年12月11日外国語映画賞受賞[23]
撮影賞ミハウ・ディメク受賞