1978年、インテル社の George Perlegos は初期のEPROM技術に基づいて Intel 2816 を開発したが、酸化膜の層を使い紫外線を使わなくともチップ自身がビットを消去できるようにした。Perlegos らは後にインテル社を退職して Seeq Technology[2] を創業し、チャージポンプ回路を組み込んでEEPROMの書き換えに必要な高電圧をチップ内で発生できるEEPROMを開発した[3]。 EEPROMチップの外部インタフェースにはシリアルバス型とパラレルバス型がある。EEPROMの操作方法はこのインタフェースによって大きく異なる。
種類
シリアルバス型、UNI/O
シリアルEEPROMは一般に、オペコード・フェーズ、アドレス・フェーズ、データ・フェーズの3フェーズで操作される。オペコードはEEPROMチップの入力ピンに最初に入力される(通常)8ビットの信号であり、それに続いて8ビットから24ビット(チップの記憶容量に依存する)のアドレス指定信号、その後に(読み取った、あるいは書き込むべき)データ信号がバス上を流れる。
オペコードはEEPROMチップ毎に決まっており、それによって操作の種類を指定する。SPIの場合、次のような命令が一般に存在する。
書き込みイネーブル (Write Enable, WREN)
書き込みディセーブル (Write Disable, WRDI)
ステータスレジスタ読み取り (Read Status Register, RDSR)
ステータスレジスタ書き込み (Write Status Register, WRSR)
データ読み取り (Read Data, READ)
データ書き込み (Write Data, WRITE)
一部のEEPROMでは他に次のような命令をサポートしている。 パラレルEEPROMチップは一般に8個(8ビット)のデータ端子と記憶容量に対応したぶんのアドレス端子を持つ。チップセレクト端子と書き込み保護端子も持っていることがほとんどである。一部のマイクロコントローラはパラレルEEPROMを内蔵している。 パラレルEEPROMの操作はシリアルに比べれは単純で高速だが、端子数が多いので(24かそれ以上)チップの占める面積も大きくなる。このためシリアル型やフラッシュメモリに比べて敬遠される傾向にある。 EEPROMは厳密にはメモリチップでないチップに必要に迫られて組み込まれることがある。例えばリアルタイムクロック、デジタル・ポテンショメータ、デジタル温度センサ EEPROMに記憶させた情報について、書き換え回数の限界と情報を保持できる期間の限界が存在する。 書き換えの際、フローティングゲートMOSFETのゲート酸化膜は徐々に捉えた電子を蓄えていく。捉えられた電子が電界を発生することでそれがフローティングゲートに印加され、0と1を表す電圧の差が徐々に縮まっていく。ある十分な回数書き換えを行うとその差が判別できなくなり、そのセルの内容が0なのか1なのかわからなくなる。一般にメーカーはこのような問題が発生する書き換え回数を 106 かそれ以上としている[4]。 フローティングゲートに注入された電子は、特に温度が上がると不導体を通り抜けて漂うようになり、蓄えた電荷が徐々に失われ、最終的にはセルの記憶が消去された状態になる。メーカーによれば、記憶したデータが保持される期間は10年かそれ以上だという[5]。 フラッシュメモリはEEPROMの一種で比較的新しい。業界ではバイト単位の消去を行うデバイスをEEPROMと呼び、ブロック単位で消去を行うデバイスをフラッシュメモリと呼ぶことが多い。EEPROMはセル(1ビットを記憶する回路)毎に読み取りと書き込みと消去のためのトランジスタを必要とするが、フラッシュメモリではブロック(通常512×8セル)単位で消去用回路を共有しているため、単位記憶容量あたりのチップ面積が小さくなる。 FeRAMやMRAMといったさらに新しい不揮発性メモリ技術がEEPROMを徐々に置き換えつつある。 EPROMとEEPROMの違いは書き込みと消去の方式の違いである。EEPROMは電界電子放出(FNトンネリング)を利用して電気だけで書き込みと消去が可能である。 EPROMは電気だけでは消去できず、フローティングゲートへのホットキャリア注入で再書き込みを行う。消去には紫外線光源を使う。内部は同じ半導体を使いながらも、安価なプラスチックパッケージ(窓なし)を使って最初の1回しか書き込めないものを「PROM」と言う。 多くのNOR型フラッシュメモリはハイブリッドな方式を採用しており、書き込みはホットキャリア注入で行い、消去は電界電子放出で行う。
プログラム (Program)
セクタ消去 (Sector Erase)
全消去 (Chip Erase)
パラレルバス型
その他
限界
関連する種類のメモリ
EPROMとEEPROM/フラッシュメモリとの比較
EEPROMメーカー
インフィニオン・テクノロジーズ
三菱電機
NXPセミコンダクターズ
オン・セミコンダクター
ルネサス エレクトロニクス
ローム
サムスン電子
STマイクロエレクトロニクス
セイコーインスツル
マイクロチップ・テクノロジー
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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